保育士は味方だよ、という姿勢で ~保護者の心への援助~ 後編

    保育士おとーちゃんの「保育の力」って何だろう?


    前回は、保護者の子育てに向かう気持ちが強すぎる場合に、保育士が「ブレーキ役」となることの大切さをお伝えしました。具体的には、専門的な知見から、保育士が保護者の気持ちに寄り添い、子育てへの不安を和らげてあげることが必要です。

    そのために、保護者会が絶好の機会になるのです。

     

    親の常識・当たり前の視点を変えるアドバイスを

     


    保育士の専門性を保護者の方に伝えるには、多くの方が常識や、当たり前だと思っていることについて、ちょっと違った見方を提示してあげるとわかりやすいです。

    もし、1歳や2歳といったお子さんの保護者に対してであれば、保護者会の場で「モノの取り合いのエピソード」についてのお話などをしてあげると、「子育ての頑張りすぎ = 過干渉」になっている人にちょうどいいかと思います。

    僕だったら、例えば、こんな風に語りかけます。


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    親に響く伝え方

     

    「この年齢になってくると、お友達同士でモノを取ったり取られたりということが出てきます。みなさんもそういったときの対応で上手くいかなかったり、何度もくどくどと注意をしなければならなくて困ったことがあるのではないでしょうか。子供と一緒にいると「ダメ」という言葉ばかり言ってしまったり・・・・・・。

    実はそういうとき保育士は、あえて介入をしないように見守るようにしています。

    こういったとき、大人は”とったらダメ”とか”○○ちゃんが使っているから返しなさい”といったことをしがちなのですが、それをずっとやっていても子供はモノを取らない子になるわけではありません。

    取られてしまった子は、そこで返してと言ったり、取り返そうとしたりします。

    取ってしまった子にしても、相手が泣いたり怒ったりするのを見て自分のしたことの意味にだんだんと気がついていくのです

    場合によっては、周りのお友達が取られた子をなぐさめにいったり、代わりのモノをあげたりする姿がでることもあります。


    そのように、大人が安易に手を出さないことによって、子供は実地の経験をたくさんすることができます。


    しかし、ここで大人が毎回止めたり、口を出したりしていると、子供の経験として得られることは”大人から否定された”ということだけになりかねません。

    ですので、子供を見守ることで子供自身の本当の成長を私たちは援助するようにしています」

     

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    専門性ある保育士の言葉が、親に安心感を与える

     


    これは一例ですから、実際には各園で意識してやっていらっしゃることを伝えればいいかと思います。


    保育園に子供を預ける保護者の方、年齢の小さいクラスの場合は特に、子供を預けることに大きな不安を感じています。

    そこに保育士が確かな専門性を表明することで安心感を持ってもらえます。さらには継続的な保育士への信頼感形成のきっかけとなることでしょう。

    もちろん、言葉で伝えたことを裏付けるだけの保育実践が普段からともなっていなければ、説得力が生まれないのは、言うまでもありません。

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      親の「不安と心配」に手をさしのべる

       


      しばしば、保育園と保護者の関係で起こりうるのが、園が保護者に対して一方的に指示や要求ばかりしてしまうケースです。

      逆に、保護者の歓心を買うことだけに集中し、子供のために必要なことも伝えないといった「サービス業化した保育」になっているところも増えてきているようです。

      しかし、このどちらの形でも保護者からの本当の信頼は寄せられません。


      上から要求するのでも、下からサービス業として関わるのでもなく、横から寄り添う形での保護者への援助が、現在の子育てのあり方の中では求められています。


      アプローチの方向として、よく考えられがちなのは、保護者を喜ばすことです。

      例えば、発表会などを可愛らしく演出して親を喜ばせることはできます。

      しかし、それよりももっと本質的な援助は保護者の持つ子育てに対する「不安」や「心配」に寄り添っていくことです。

       

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      保育のプロとして、押しつけでないアドバイスを

       


      いま子育て中の人で、子育てそのものに対する不安や心配を持っていない人は、まずいないと断言できます。

      その上、保育園に子供を預ける人は、その園や、園での子供の生活に対しての不安・心配も重なるのです。


      だからこそ保育士の保護者への心の持ち方として大切なのは、その不安や心配があることを理解しそこに寄り添い、ときには共有してあげること。

      またときには経験豊富なプロとしての見地から、適切なアドバイスや援助をしてあげられることです。

      しかし、横から寄り添う姿勢がないまま「プロとしてのアドバイス」をしていくと、それはだんだんと上からの押しつけになっていってしまいます。

      これではなかなか相互の信頼関係にはつながっていきません、ここは気を付けてもらいたい点です。


      では保護者に寄り添うとは、具体的にどのような姿勢でいたらいいのでしょうか?

       

      「私たちは味方ですよ!」というメッセージを伝えよう

       


      もし僕が担任保育士として保護者会のような場でお話しする機会があるとしたら、「私たちは味方ですよ」という方向でメッセージを伝えたいと思います。


      「子供を育てていると、どの子育ても必ずといっていいほど、さまざまな失敗や問題にぶつかります。それで普通のことです。

      みなさんも、子育てが難しいなと感じたり、イライラしたりといったことがこれまでにもあったでしょうし、これからもきっといろいろな問題が出てくるかと思います。

      子育てには正解があるわけではないので、いろんな問題に対して絶対こうすればいいという答えが出てくるわけでもありません。

      また、個々の子供の姿も違いますのである時はうまくいったことが、別の時はうまくいかないといったこともあるでしょう。しかし、子育てはそれで普通です。

      私たちも子供の問題のすべてを解決できるわけではありませんが、子育てのことで困ったことや悩むことがあれば、一緒に考えていくことはできます。どんな些細なことでもかまいません、どうぞ何でもおっしゃってください」


      と、こんな風な語りかけですね。


      子供への関わりもそうですが、親への関わりにしても「否定」から入る事ではなにも生み出しません。

      「肯定」の気持ちをもって、寄り添っていく姿勢を元にしていくことがとても大切です。

       

      プロフィール

       

      保育士おとーちゃん(須賀義一)

      20170714-suga.png
      1974年生まれ。大学卒業後、男性としてはまだ珍しかった保育士(当時は保父)資格を取得する。
      2009年、保育士としての経験などを元にブログ『保育士おとーちゃんの子育て日記』を開設。

      現代の子育てに合った具体的な関わり方を伝えつつ、多くの人からの子育ての悩み相談にも応える。

      著書に『保育士おとーちゃんの「叱らなくていい子育て」』『保育士おとーちゃんの「心がラクになる子育て」』(ともにPHP研究所)など。

      東京都江戸川区出身、墨田区在住。一男一女の父親。

       

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