学童保育とは、主に保護者が日中家庭にいない小学生の子どもが放課後や長期休みなどに利用する施設のことです。学童保育では、放課後児童支援員と学童指導員と呼ばれるスタッフが働いています。今回は、学童保育で働くメリット・デメリットを紹介します。これから学童保育で働きたいと考えている方がいらっしゃいましたら、ぜひ参考にしてくださいね。
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学童保育とは
そもそも学童保育とは、主に保護者が日中家庭にいない小学生の子どもを放課後や長期休みなどのときに預かる施設のことです。
地域によって呼び方が異なり、「学童クラブ」「児童クラブ」「放課後児童クラブ」などさまざまな名称があります。そんな学童保育では、子どもたちが勉強したり遊んだりして過ごします。
2014年までは小学3年生までの子どもが対象でしたが、法改正により2015年以降は小学6年生まで預けることができるようになりました。
ただ、現在も自治体によっては小学3年生までの子どもを対象としているところもあるようです。
学童保育の種類
学童保育の運営形態は、大きく分けると以下の2種類に分類されます。
- 地方自治体が運営する公立学童
- 企業や学校法人が運営する民間学童
上記の学童にはいずれも放課後児童支援員と学童指導員が常駐しており、子どもたちに遊びや生活の場を提供しています。
学童保育の仕事内容
運営形態は2種類に分かれる学童保育ですが、基本的な仕事内容はほとんど変わりません。主に以下のような業務を担当します。
- 遊びの提案
- 滞在中の見守り
- 宿題・自主学習の見守り
- おやつの提供
- 連絡帳の記載
- イベントの企画
- 学校との連携
学童保育で働くスタッフの役割
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学童保育では、放課後児童支援員と学童指導員というスタッフが働いています。ここでは、それぞれのスタッフの学童保育における役割を確認しておきましょう。
放課後児童支援員
放課後児童支援員は、放課後や長期休みのときに子どもたちが安心して過ごせる場を提供する有資格者の職員のことです。
2015年度の子ども・子育て支援新制度により新設された比較的新しい資格であり、2020年度からは各学童保育に2人以上の配置が義務づけられるようになりました。
専門の資格を持っているため、学童保育に関わる管理的な業務も担当することになります。そんな放課後児童支援員として働くには、各都道府県が実施する研修を修了しなければなりません。
学童指導員
学童指導員も、放課後児童支援員と同じく放課後や長期休みのときに子どもたちが安心して過ごせる場を提供する職員のことです。
業務内容に関しては放課後児童支援員とほとんど変わりませんが、大きな違いは無資格者であるということ。
放課後児童支援員のように管理業務などは行ないませんが、学童指導員は通常の業務以外にも放課後児童支援員のサポートをするという役割もあります。
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学童保育で働くメリット
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小学生の子どもたちと関わることのできる学童保育で働くメリットを確認しておきましょう。
子どもの成長を感じられる
学童保育で働くことで、子どもたちの成長を間近で見ることができます。日々成長していく姿を目の当たりにし、喜びを感じられることも多いようです。
小学生は多感な時期でもあるため、その成長過程をサポートしつつ見守れるというのは大きなやりがいにつながるでしょう。
平日の勤務時間が短い
学童保育は、学校がある平日は昼頃から勤務することがほとんどです。また、閉所時間も決まっているため、残業をすることもほとんどないといいます。
ただし、学校が休みである土曜日や長期休みは、朝から勤務する必要があるので注意しなければなりません。
自分の得意分野を活かせる
学童保育には施設ごとにさまざまな特色があります。たとえば、運動に力を入れていたり製作に力を入れていたりするなど、特定の分野に特化した施設があるようです。
自分の得意なものに合う学童保育を見つけて、そこに就職すれば得意分野を活かせる仕事ができるでしょう。
学童保育で働くデメリット
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子どもの成長を感じられたり自分の得意分野を活かせたりするなど、さまざまなメリットがある学童保育ですが、中にはデメリットとなることもあるようです。続いては、学童保育で働くデメリットを確認しておきましょう。
体力が必要
学童保育に通う子どもたちは小学生です。小学生にもなると体力がしっかりとしてくるため、一緒に遊ぶときにはそれなりの体力が必要となるでしょう。
子どもたちの体力に合わせて動くことができるように、日頃の体調管理を欠かさないようにしなければなりません。
しかし、身体を動かすいい機会になるともとらえられるでしょう。運動不足の解消などを見込めるほか、健康的に働き続けられるかもしれません。
思春期の子どもたちに対する対応の難しさ
学童保育では、6歳から12歳までの子どもを預かります。その中には、言うことを聞かない子がいるなど、対応に苦慮する場面が出てくることもあるかもしれません。
特に高学年にもなると思春期に差しかかる年頃でもあるため、一人ひとりの子どもに寄り添い複雑な気持ちを汲んであげる必要があります。
難しさを感じる場面も多いですが、子どもの健やかな成長を支援できるというお手伝いができる仕事ともとらえられるでしょう。
近年では学童保育に通う子どもが増えたことから、小学校低学年から中学年までの利用がメインとなっており、高学年が多く通う学童保育は減少傾向にあるようです。
通所児童の年齢など自分にあった施設を探してみることで、デメリットを気にせず働ける可能性があるかもしれません。
学童保育は子どもの成長をすぐそばで感じられるやりがいのある仕事
大変なことも多い学童保育ですが、その分子どもの成長をそばで感じられるやりがいのある仕事でもあります。
最近は共働き世帯が増えているため、学童保育の需要も高まってきています。将来性がある仕事のひとつなので、学童保育での勤務を転職・就職の選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
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