「保育士の給与は割に合わない」と考える保育士さんが目を向けるのが副業ではないでしょうか。このコラムでは、保育士は副業しても大丈夫なのか、という疑問からおすすめの副業まで、保育士にとっての副業というテーマを詳しく解説していきます。今から副業すべきか迷っている場合は参考にしてみてくださいね。
「保育士が副業しても大丈夫?」
副業を考えると最初に出てくる疑問が「自分は副業してもいいのか?」という疑問でしょう。ここでは、副業をしてもいいのかを複数のポイントに分けて解説していきます。
まずは就業規則をチェック!
まず、確認しなければならないのが自身の勤めている園が定める就業規則です。これは、その園で働く上で、園側・働く人側の双方が守らなければならない決まりのこと。この決まりを破ると退職のリスクもある、法律上の効力を持つものです。副業が禁止されている場合には、その内容がはっきりと就業規則に書いてあるでしょう。
本業の収入を補いたいのに、副業を始めたためにその本業を失ってしまったら本末転倒ですよね。就業規則はしっかりチェックするようにしましょう。
自分の心身が副業に耐えられるのかチェック
就業規則を確認して、副業ができそうだとわかった後に確認するのは自身の心身が副業に耐えられるのかということです。
副業をするということは、本業をやりつつ、本来であればリラックスしたり遊びに行ってリフレッシュするような時間を他の仕事に充てるということ。つまり、休むべき時間も仕事をすることになります。そのため、副業を始めると心身にストレスがかかりやすくなります。ストレスに強い方、体力に自信のある方であれば、副業を始めても本業に支障を出さずに、効率よく両方の仕事をこなすことができるかもしれません。
一方で、疲れがたまり肉体的、精神的に弱りやすい方もいますから、本業の保育士という仕事に支障をきたさないためにも、自身とよく相談したうえで副業をやるかどうかは判断しましょう。
公立保育園の保育士は副業はNG
まず、公立保育園の保育士は副業できません。これは、公立保育園で働く保育士は地方公務員であり、公務員は副業が禁止されているためです。臨時保育士のような期間を限った雇用の際も場合によっては副業を禁止されることもあるので、副業できるかどうかは上司に直接相談したほうがいいかもしれません。
とはいえ、公立保育園で働いていて給与に不満がある場合には、給与は法律で決まっているためなかなかその給与も上がりにくいもの。副業というよりは転職を視野に入れて自身の給与改善を目指すほうが、手っ取り早いかもしれませんね。
保育士におすすめの副業
では、保育士におすすめの副業にはどのようなものがあるのでしょうか。子どもに関わるもの、そうでないものも含めて、できるだけ保育士としての能力や資質を活かせるものをご紹介します。
ベビーシッター
子どもと関わる能力を活かせる副業の一つがベビーシッターです。ベビーシッターが保育士におすすめな理由の一つは、まず需要が高いということ。近年では共働きや核家族の増加により、保護者が仕事に出かける機会が多くなりました。もちろん、仕事があるのは平日だけでなく、休日に出勤する方はいますし、祖父母が近くにいない場合ですと、冠婚葬祭の用事が入ったときにも預け先が見つからないということも。
そのような中で注目されているのがベビーシッターです。休日にも一定数の需要があり、基本的に登録制の仲介会社が多いので、保育園がお休みのときに気軽にシフトに入ることができます。
また、保育士資格の有資格者であることで指名を取りやすい点も保育士の副業としてピッタリな理由の一つです。
時給も比較的高く、1000円~2000円の時給がつくことが一般的でしょう。
ライター
在宅でできる副業のひとつがライターです。現在は、ライターのお仕事はパソコンとネット環境さえあれば自身の家で原稿を書き、メールや業務用のチャットサービスを利用して仕事のやり取りができます。
こうしたライティング業務の場合だと記事の本数によって稼ぐことができるので、自身が効率よく空き時間を見つけて記事本数を積み重ねることで効率よく稼ぐことができるのが特徴です。
こうしたライティング業務の中には、保育や子育てに関する自身の体験を活かして書ける記事もあり、書くことが好きな保育士さんには副業としておすすめしたい仕事の一つです。
接客業
接客業も保育士さん向けの副業の一つです。保育士は日々知らず知らずのうちに沢山のコミュニケーションをとっています。子どもの保育中では同僚とコミュニケーションをとって円滑に仕事をこなさなければなりませんし、子どもが降園するときには日中の子どもの様子を保護者に伝えたり、保護者からの相談にも乗っています。このようにさまざまな場面でコミュニケーションをとっている保育士にとって、接客業は保育士の業務中に身に着けたコミュニケーション能力を活かしながら働ける職場なのではないでしょうか。
単発アルバイト
単発のアルバイトは休日の空いた日にできる副業の一つです。音楽のライブや芸能人のイベント、企業主催のイベントなど休日に開催しているイベントでは単発で準備や運営の一部を担当するスタッフを募集しています。人材派遣会社に登録すると、特に研修の必要のない仕事であれば、空いた日にシフトを入れてもらえることもあり、自分の空いた時間でうまく副業としてこなすことができます。
また、イベントの受付などは接客の一部でもあるので、接客業のパートでも紹介したように、保育士業務の中で身に着けたコミュニケーション能力が活かせる職場もあるでしょう。
内職
造花など小物づくりの内職も保育士さんの能力を活かせる副業の一つだといえるでしょう。保育園では、季節ごとの壁面の飾りつけ、日々の保育の中での工作、運動会やお遊戯会の小物づくりなどありとあらゆる場面で、手先を使ってものを作る場面があります。こうした中で、残業にしないように効率よく終わらせるための能力が身についている方もいるのではないでしょうか。家に居ながら、小物を作ったり、作業をしたりできる内職も保育士の業務中で身に着けたスキルを活かして働くことができる副業だといえるでしょう。
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