子どもたちが食に興味を持つきっかけづくりとして、野菜栽培を取り入れている保育園は多いことでしょう。野菜栽培を保育に導入することには、どのようなねらいがあるのでしょうか。今回は、保育に野菜栽培を導入するねらいとあわせて、子どもといっしょに栽培しやすい野菜や保育園での野菜栽培のポイントなどを解説します。
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保育園で栽培しやすい野菜は?
保育園で子どもといっしょに野菜栽培を行なってみましょう。
野菜が種から食物へと徐々に成長していく過程を観察することを通して、子どもにとってたくさんの発見が得られるでしょう。
保育園で野菜栽培を進めるにあたり、どの野菜を育てるべきなのか悩むかもしれません。
以下、子どもに馴染みがあって栽培しやすい野菜を挙げてみました。
これらの野菜は、園庭がなくてもプランターや牛乳パックで栽培することが可能です。気軽に取り入れてみましょう。
ミニトマト
苗植え付け時期
4月~5月頃
収穫時期
6月~9月頃
ポイント
ミニトマトは、収穫したあとに調理せずそのまま食べられるので、保育園で育てるのにぴったりな野菜でしょう。サラダにそのまま加えるなどして手軽に味わえるのがうれしいポイントです。
1つの苗から採れる数が少ないため、多めに育てるとよいでしょう。
ピーマン
苗植え付け時期
3月〜4月頃
収穫時期
6月〜10月頃
ポイント
ピーマンは、虫や病気の心配が少なく失敗せずに育てやすいので、子どもでも栽培しやすい野菜です。
水不足だと果実の成長が遅れることがあるため、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。
キュウリ
苗植え付け時期
2月~3月頃
収穫時期
5月~6月頃
ポイント
キュウリは黄色い花を咲かせるので、子どもといっしょに楽しく観察できそうですね。
収穫のあとは、子どもが調理しやすい点もうれしいポイントです。
ナス
苗植え付け時期
5月~6月頃
収穫時期
6月~10月頃
ポイント
ナスは夏の暑さや雨にも比較的強いため、育てやすい野菜として挙げられます。
紫色の花が咲くので、野菜の収穫前の楽しみが増えそうですね。
野菜栽培では、苗の植え付けをいつ頃に行なえばよいのかを知ることが大切です。
それぞれの野菜の苗植え付け時期の目安を参考に、収穫までの予定を立てておきましょう。
なお、保育園に野菜栽培の活動を導入することで、子どもが野菜に興味を持つこと以外にも多くのメリットが期待できそうです。
以下、保育に野菜栽培を導入するねらいをまとめました。
【保育に野菜栽培を導入するねらい】食育につなげる
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普段食べている野菜がどのような過程で成長しているのか、子どもは日々観察しながら食べ物を大切にする気づきを得るでしょう。
収穫した野菜を友だちといっしょに味わうことで、これまで苦手だった野菜に興味を持つきっかけになるかもしれません。
野菜だけでなくいろいろな食への関心が高まるなど、子ども達が食育について学ぶ機会につなげることができそうです。
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【保育に野菜栽培を導入するねらい】 野菜について学ぶ
野菜栽培を通して、種から苗へと姿を変えたり、野菜によっては花を咲かせたりする様子を観察することで、子どもはさまざまな発見をするでしょう。
収穫したあとに野菜の形状や断面図を確認することも、野菜について知る大切な機会になります。
また、収穫の時期を意識しながら野菜を育てることで、子どもたちは自然と野菜の「旬」がいつなのかを学ぶこともできるでしょう。
【保育に野菜栽培を導入するねらい】情緒を育む
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友だちと協力し合って野菜を育てることで、子ども同士で共に喜びを分かち合える機会が増えるでしょう。
野菜が元気に成長するよう見守りながら栽培する経験を通して、子どもの豊かな心を育むことにもつながるかもしれません。
愛情をかけて育ててきた野菜を収穫するときには、大きな達成感を味わえそうですね。
【保育に野菜栽培を導入するねらい】命の大切さに触れる
「トマトの赤ちゃんが誕生したね。」「元気に大きく育ったね。」などと話し、保育士さんも子どもといっしょに野菜の成長を喜びましょう。
子どもは野菜が日々育つ様子に触れて感動しながら、命の大切さを知ることができるかもしれません。
保育園で野菜栽培を行なうポイント
ここでは、野菜栽培を行なううえで注意することなどをまとめました。
野菜に関する活動を導入する
保育で野菜栽培を進める前に、野菜にちなんだ絵本や図鑑を見たり、野菜の製作を行なったりすることで、子どもがより野菜に親しみが持てるかもしれません。
次の動画を参考に、野菜がたくさん出てくる楽しい手遊びを導入してもよいですね。
子どもの役割を分担する
子どもが「自分で野菜を育てた」と思えるように、難しいところだけ保育士さんがフォローしながら野菜栽培を進めていくとよいでしょう。
以下、野菜栽培において子どもができる作業を挙げました。
・種まき
・苗の植え付け
・水やり
・収穫
水やりは、グループごとに当番を決めて行なってもよいかもしれません。
徐々に野菜が成長していく様子を絵に描き、観察日記を作成することで、より学びが深まりそうですね。
収穫したら実際に野菜に触ったり、断面図がどうなっているか調べたりする機会を設けてみましょう。
複数の野菜を育てすぎない
あれもこれもと多くの野菜を一度に栽培すると、子どもは混乱してしまうでしょう。
どの野菜を育てているのか明確にするためにも、育てる野菜は3つほどにとどめたほうがよいかもしれませんね。
農薬を使用しない
保育園の環境問題や子どもの健康のことを考慮し、農薬は使わないようにしましょう。
農薬を使わないと、せっかく育てている野菜を害虫や雑草から守ることができず、心配に感じてしまうかもしれません。
しかし、害虫ネットを使用したり雑草をきちんと排除したりと、工夫しながら育ててみることも、学びになりそうです。
食育活動の一環として保育に野菜栽培を取り入れてみよう
子どもたちが自分で種を植えて水をやり、野菜が育っていく過程を観察することで、食に興味を持つなど食育につながることが期待できるでしょう。
保育園で野菜栽培を行なえば、保育士さんも子どもといっしょに収穫の時期を楽しみにして過ごせそうですね。
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