児童発達支援管理責任者(児発管)は、障がい児が通う入所・通所支援施設において、専門性を活かして子どもたちの療育を行なうのが主な仕事です。専門性の高い仕事ですが、給料や年収の相場までは知らない人も多いのではないでしょうか。今回は児童発達支援管理責任者の給料・年収のおおよその金額、給料を上げる方法などを解説します。
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目次
児童発達支援管理責任者(児発管)の給料
児童発達支援管理責任者とは、障がい児が通う入所支援施設や通所支援施設において、専門性を活かして子どもたちの療育を行なう職員のことです。
厚生労働省の資料によると、児童発達支援管理責任者は障がい児が通う施設にて以下の役割を担います。
- 個々のサービス利用者のアセスメントや個別支援計画の作成
- 定期的な評価などの一連のサービス提供プロセス全般に関する責任
- ほかのサービス提供職員に対する指導的役割
厚生労働省が公表した「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」によると、処遇改善加算を取得した施設で働いている児童発達支援管理責任者の1カ月あたりの平均給与は2022年12月時点で37万1320円となっていました。
それを1年分にすると合計額は約445万円となります。そして賞与が月給の2カ月分支給される施設に勤務している場合、賞与は約74万円です。
つまり、1年分の月給と賞与を合わせた結果、児童発達支援管理責任者の年収は約519万円ということになります。
なお、上記で記載した金額は児童発達支援管理責任者全体の数字です。実際には勤続年数や働く施設によって平均給与は異なります。
次の見出しで、勤務年数・施設別の児童発達支援管理責任者の平均給与・平均年収を確認しておきましょう。
【勤続年数別】児童発達支援管理責任者の平均給与・平均年収
処遇改善加算を取得した施設で働いている勤続年数別の児童発達支援管理責任者の平均給与・平均年収は、2022年12月時点でそれぞれ以下のような金額となっています。
勤続年数 | 平均給与 | 平均年収 |
---|---|---|
1~4年 | 32万6340円 | 約456万円 |
5~9年 | 34万7430円 | 約486万円 |
10年以上 | 41万2290円 | 約577万円 |
上記の金額は、1年分の月給と月給2カ月分の賞与を合わせて算出したものです。勤続年数が長ければ長いほど、平均年収も上がっていくことがわかります。
【施設別】児童発達支援管理責任者の平均給与・平均年収
処遇改善加算を取得した施設で働いている施設別の児童発達支援管理責任者の平均給与・平均年収は、2022年12月時点で以下のとおりです。
施設 | 平均給与 | 平均年収 |
---|---|---|
児童発達支援 | 35万2070円 | 約492万円 |
医療型児童発達支援 | 39万380円 | 約546万円 |
放課後等デイサービス | 32万9390円 | 約461万円 |
居宅訪問型児童発達支援 | 41万7790円 | 約584万円 |
保育所等訪問支援 | 36万9380円 | 約517万円 |
福祉型障害児入所施設 | 44万9330円 | 約629万円 |
医療型障害児入所施設 | 44万7150円 | 約626万円 |
勤続年数別同様、上記の金額は1年分の月給と月給2カ月分の賞与を合わせて算出しています。
いずれにしても、児童発達支援管理責任者の平均給与や平均年収は働く施設によってかなりの幅があることが見て取れるでしょう。
ここで紹介した平均給与や平均年収は全体の金額です。実際には、勤務先の施設や地域によって支給額は異なるので、あくまで参考程度に留めておくようにしましょう。
児童発達支援管理責任者(児発管)の給料が高い理由
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児童発達支援管理責任者の給料は、障がい児が通う入所・通所支援施設で働くほかの職種と比べても高い傾向にあるようです。
「令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」によると、児童発達支援管理責任者の1カ月あたりの平均給与が約37万円であるのに対して、児童指導員や保育士は以下のような金額となっています。
- 児童指導員:30万6220円
- 保育士:33万7660円
児童発達支援管理責任者は上記の職種と比べて障がいの知識を身につける必要があるなど、専門性の高い仕事でもあります。
さらに児童発達支援管理責任者になるには数年におよぶ実務経験を満たしたり、基礎研修を受けたりしなければならないため、簡単に従事できる仕事ではないでしょう。
その一方で、障がい児支援を行なう施設は増加傾向です。需要があるため、必然的に給料が高めになっているようです。
なお、児童発達支援管理責任者の資格の取り方や具体的な仕事内容について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
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児童発達支援管理責任者(児発管)の給料を上げる方法
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児童発達支援管理責任者が給料を上げるには、どうすればよいのでしょうか。ここでは、その方法を確認しておきましょう。
ひとつの施設に長く勤める
児童発達支援管理責任者としての経験を積み、施設での評価が上がれば、自然と昇給していくため、給料が上がることが期待できるでしょう。
施設によっては、勤務年数に応じて給料が上がるシステムを取り入れているところがあるので、一度就職したらできるだけ長く勤めるようにすることが大切です。
業務に役立つ資格を取得し、資格手当をもらう
児童発達支援管理責任者が給料を上げるには、勤務する施設のニーズに合わせた資格を取得する方法も有効でしょう。
たとえば、勤務先の子どもにに医療ケアが必要な子どもが多いなら看護師や介護福祉士、精神に障がいのある子どもが多いなら精神保健福祉士の資格を取得するなどです。
これらの資格を取得し、幅広い業務に対応できるようになると施設側にも資格手当を支給してでも確保しておきたい人材だと認識してもらえるかもしれません。
給料や待遇など条件のよい施設に転職する
今の勤務先で給料アップが見込めない場合は、給与や待遇など条件のよい施設への転職を視野に入れるとよいでしょう。
仕事内容や業務量がほぼ同じであったとしても、どのような施設で働くかで随分と給料が変わってきます。なかなか給料が上がらずに悩んでいるのであれば、早めに転職することを検討してみるとよいでしょう。
児発管の求人を紹介してもらう
児童発達支援管理責任者(児発管)として働く魅力
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児童発達支援管理責任者として働くことには、以下のような魅力があります。
まず、保育所や認定こども園などの保育施設と違って開所時間が短めなので、朝夜のシフトがありません。施設によって異なりますが、大体9時から18時までとしているところが多いです。
また、保育施設と違って頻繁に行事やイベントを実施することもないので、そこに不随する業務での残業をすることはほぼないといってよいでしょう。
そして、子ども一人ひとりと向き合い、丁寧な支援ができるのも児童発達支援管理責任者という仕事の魅力です。
子どもが抱える問題に向き合い、自立をするためのサポートを行なう中で、障がいを持つ子どもとより近い距離で深く関わり合うことができるでしょう。
出典:令和4年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果/厚生労働省
児童発達支援管理責任者(児発管)は月給30万円以上が期待できる仕事
児童発達支援管理責任者の平均給与は、2022年12月時点で37万1320円です。この金額は障がい児が通う入所・通所支援施設で働く、児童指導員や保育士などのほかの職種の給料と比べても高い傾向にあります。
また、需要がある仕事でありながらも人材不足が続いている状況のため、平均よりもより高い給料を望める可能性もあるでしょう。
もし今の勤務先よりも高い給料を望むのであれば、児童発達支援管理責任者の資格取得を検討してもよさそうです。すでに児童発達支援管理責任者として働いている方であれば、より条件のよい施設への転職を検討してみてはいかがでしょうか。
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