退職してから次の会社に就職するまでに空白期間がある場合、一度健康保険の切り替えや家族の扶養に入るなどの手続きを行なわなければなりません。転職する際に空白期間があると、医療費が全額自己負担となったり、さかのぼって保険料が徴収されたりします。今回はこれから転職を考えている保育士さんに向けて、退職後から就職までに発生する空白期間に行なうべき手続きについて詳しく解説します。
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健康保険は空白期間を作ってはいけない
退職してから次の会社に就職するまでに期間が空く場合、一度健康保険の切り替えや家族の扶養に入るなどの手続きを行なわなければなりません。
そもそも健康保険は原則として国民全員が加入しなければならない保険なので、空白期間を作ってはいけないこととなっています。
そのため、空白期間が発生してしまうと医療費が全額負担となるうえに、健康保険に加入していない空白期間分の保険料をさかのぼって請求されることがあるのです。
ただし、退職した翌日に次の会社に入社する場合は空白期間は発生しないので、特に手続きをする必要はありません。
とはいえ、そこまで都合よく次の会社に入社できるというケースはめったにありませんので、空白期間を作らないためにも早めに健康保険の手続きをすることが大切です。
健康保険の空白期間が発生する場合の切り替え手続き
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退職後、次の会社で働き始めるまでの空白期間では以下のいずれかの手続きを行なうことになります。ここでは、それぞれの手続きの方法を詳しく確認しておきましょう。
1.国民健康保険に加入する
国民健康保険とは、社会保険など他の公的医療保険制度に加入してない人が加入する保険です。社会保険を任意継続したり、家族の扶養に入ったりしない場合に切り替えて加入する必要があります。
この国民健康保険に加入する場合は、退職後の翌日から14日以内に居住地の管轄をする役所の窓口で手続きをしなければなりません。手続きに必要となる書類は以下のとおりです。
- 健康保険資格喪失証明書
- 離職票もしくは退職証明書
- 本人確認書類
- 個人番号確認書類
これらの書類はあくまで一例で、自治体によって必要書類が異なることもあるため、各自治体のホームページなどで事前に確認しておくといいかもしれません。
なお、加入手続き自体は14日を過ぎても行なえますが、退職日翌日までさかのぼって保険料を請求されることを覚えておくようにしましょう。
2.社会保険を任意継続する
転職によって健康保険の空白期間が発生する場合、それまでの健康保険の任意継続を選択するという方法もあります。ただし、任意継続をするためには以下の2つの要件を満たさなければなりません。
- 退職日以前に健康保険の被保険者期間が継続して2カ月以上である
- 退職日の翌日から20日以内に「任意継続被保険者資格取得申出書」を提出している
社会保険の任意継続ができる期間は最大2年間です。退職前までは健康保険の保険料は会社と個人で折半していましたが、任意継続となった以降の保険料はすべて自分で負担しなければならないことを理解しておきましょう。
3.家族の扶養に入る
転職によって健康保険の空白期間が発生する場合、一定の条件を満たしていれば親や配偶者などが加入している健康保険に被扶養者として加入することができます。
認定の基準は被保険者と同一世帯に属しているかいないかで、以下のように異なりますのでしっかりと確認したうえで手続きをするようにしましょう。
- 同一世帯に属している:年間収入が130万円未満かつ被保険者の年間収入の2分の1未満
- 同一世帯に属していない:年間収入が130万円未満かつ被保険者からの援助による収入額より少ない
また、失業保険を受給している場合は扶養に入れないことがあるため、事前に確認するようにしましょう。
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年金の手続きも忘れずに行なう
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転職によって空白期間が発生する場合、健康保険だけでなく年金の手続きも忘れずに行なうようにしましょう。
退職した月と同じ月のうちに次の会社に転職する場合は継続して厚生年金に加入できるため、切り替えの手続きは特に必要ありません。
しかし、次の会社の入社が翌月以降になる場合は一度国民年金へ切り替えるための手続きが必要となります。
この手続きも、退職後14日以内に行なうようにしましょう。万が一過ぎてしまった場合は自宅に「国民年金未納分納付案内書」が届くので、空白期間分の保険料を支払う必要が出てきます。
国民年金保険料を未払いのままにしておくと、将来もらえる年金が減ってしまうおそれがあるので早めに支払うようにしましょう。
転職によって空白期間が生じる場合は早めに健康保険を切り替えよう
転職をすることによって、健康保険に未加入の空白期間が生じる場合は一度は国民健康保険に切り替えたり、家族の扶養に入ったりするなどの手続きをする必要があります。
手続きの期限は退職後14日以内と定められているので、早めに手続きを行なうようにしましょう。
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