園長や副園長、主任など保育現場の役職者に求められる「リーダーシップ」。これからキャリアアップを目指す保育士さんにとって必要なものですよね。今回は、保育士さんに求められるリーダーシップについて徹底解説!鍛える方法もまとめました。保育士としての資質を高めるためにもリーダーシップの能力を磨き、現場で活かしていきましょう。
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リーダーシップとは
リーダーシップとは指導力や統率力を表し、目標達成に向けて組織のリーダーとして行動する資質や能力を意味します。
保育施設でいえば現場をけん引する園長や副園長、主任などに求められるものでしょう。
保育士は子どものお世話や保護者の対応、園内の衛生管理や指導案などさまざまな業務をこなします。役職者はリーダーシップを発揮し、職員のまとめ役としてよりよい環境を作り上げることが大切です。
そもそも保育施設で求められるリーダーシップとはどのようなものが挙げられるのでしょうか。
必要なスキルや資質などを知り、現場で活かしていきましょう。
保育士に必要なリーダーシップスキル5選
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①現場の状況を把握できる
まず必要なのは客観的に現場の状況を把握する能力です。
現場では急に人が辞めてしまって人員不足になったり、保育士同士の関係が崩れてしまったりさまざまな問題が発生するでしょう。
その際に客観的に状況を把握し、対策を立てる必要があります。感情的にならず、冷静に判断する力が求められるでしょう。
また、そういった問題が発生した際、職員同士で話し合いの場を設けることも考えられます。自主的に意見交換を行えるような雰囲気作りあげることも必要な資質といえますね。
②業務の進捗状況をチェックできる
保育士さんは行事の企画・運営、指導案、保育要録の作成などさまざまな業務を期限までにこなします。リーダーとして業務の進捗状況を把握する必要があるでしょう。
ときには「期限までに間に合わない」「指導案がまとまらなかった」などスムーズに進まないこともあるかもしれません。
その際は「忙しいから仕方ないよね」という優しい声かけを続けていては職員の成長につながらないでしょう。
具体的な目標を示したうえで、達成するためにどんな努力をしているのかチェックすることも重要です。結果だけでなくプロセスも確認し、職員が持つスキルや可能性を引き出せるように働きかけることも大切ですね。
③職員のモチベーションを高められる
保育士さんは子どもへの接し方に不安を感じたり、保護者対応が上手くいかなかったり落ち込むこともあるでしょう。
特に3月・4月は卒園や入園式で忙しく、9月~12月は運動会や生活発表会など重要なイベントが続く時期。
多忙で精神的にも体力的にもいっぱいいっぱいになる保育士さんも多いかもしれません。そんなときもリーダーは現場の士気を高め、モチベーションを上げられるよう、細やかな気遣いが求められますね。
ティータイムを設けたり相談できる場を設定したりと、一人ひとりと向きあいながらよきまとめ役として行動する必要があるでしょう。
④相手の気持ちに寄り添える
上司という立場となり、職員を束ねなければならないという使命感から、威圧的な態度をとってしまったり追い詰めてしまったりしては職員の不満が募ることも考えられます。
そのようなリーダーのもとで継続して勤務することができず、離職してしまう保育士さんもいるでしょう。役職者はまとめ役として指示を出す場面も多いものですが、ときには相手と同じ目線で物事を考え、頼りになる存在となる必要があります。
職員の気持ちに寄り添ったうえで、温かな助言やアドバイスを伝えるスキルを備えられるとよいですね。
⑤危機管理能力が備わっている
保育現場では、子どもたちの安全な生活を守るために避難訓練やヒヤリハット事例の共有などを実施していますが、トラブルや問題が発生する場面もあるかもしれません。
リーダーはいち早く状況を把握して対策を立てる力が必要です。
また、トラブルを予測して回避したり、被害を最小限に抑えて臨機応変に対応したりと、危機管理能力を発揮する場面もあるでしょう。冷静に判断し、園の安全を守るという信念をもって行動する力が求められます。
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保育士に必要なリーダーシップを鍛える方法
現場のまとめ役としてリーダーシップを鍛えるコツを紹介します。
ポジティブな思考を身につける
リーダーは何事もポジティブな思考を大切に行動する必要があるでしょう。
例えば、トラブルや問題が発生してもネガティブな気持ちばかり抱いていては、現場の士気も下がってしまいます。
生活する中で物事を前向きな気持ちで捉えられるように練習してみるとよさそうです。
仕事で失敗したとしても自分を責めずに「これからどうしたら上手くいくか」を考え、次の行動に活かしていきましょう。
また、日常的に小さな目標を立て、達成できたときは自分自身を褒めて自己肯定感を高められるとよいですね。
積極的にコミュニケーションを図り「傾聴力」を高める
積極的に職員とコミュニケーションをとって信頼関係を育み、頼られる存在になることも大切ですね。
まず相手の話を聞く「傾聴力」を高め、気持ちに寄り添える力を身につけることが重要です。
さまざまな立場の人の声に耳を傾け、保育観や仕事への取り組み方を共有しましょう。保育士としての視野を広げ、技術や知識を吸収することもできそうです。
冷静に考える力を養う
保育士さんは子どもたちに心をこもった保育を行う必要がある一方、ときには客観的に物事を考えて冷静な判断が求められる場面もあるでしょう。
なにか不安や心配事があった場合も物事を冷静に捉え、解決策するためにはどう行動すればよいのか考えてみるとよいですね。
問題が起こっても感情的にならずにまずは事実を受け止め、自分の考えをまとめてから話すことを意識してみましょう。
保育士に必要なリーダーシップ力を身につけよう
現在、役職者の方やこれからキャリアアップを目指す保育士さんはリーダーシップを身につけ、職員をまとめられる力を育んでいきましょう。
経験を積み重ねる中で職員とよい信頼関係を築くことができれば、保育士同士が相談しやすい環境を作り上げることができそうです。
また、「経験を積んでいてもなかなか役職者になれない…」と将来に不安を感じる保育士さんもいるかもしれません。そんな時は一度保育士バンク!に相談ください。
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