保育中に子どもの睡眠時間を確保する午睡(お昼寝)は、子どもの生活リズムを整える大切な時間です。睡眠時間は子どもの年齢によって異なりますが、多くの保育園では昼食後に1~2時間ほど午睡の時間を設けているところが多いそうです。保育園にいる子どもたちの中には、寝つきや寝起きが悪い子もいるのではないでしょうか。今回は、午睡をするときに寝つきや寝起きが悪い子がいる場合の対処法を紹介します。
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保育園で取り入れられている午睡とは?
午睡とはお昼寝のことであり、保育園での保育中に子どもの睡眠時間を確保することです。厚生労働省の「保育所保育指針」にも記載されているとおり、午睡は生活リズムを構成する際の重要な要素なのです。
そのため、保育士さんは子どもが安心して眠れる安全な環境を確保しつつ、子ども一人ひとりの発達状況などの個人差に合わせて睡眠時間を調整するなど、きめ細かな配慮が必要となります。
なぜ午睡が必要なの?
保育園で午睡をする理由は、保育時間の長さがあります。幼稚園だと4~5時間が一般的ですが、保育園は朝早くから夕方の遅い時間まで保育を行なっているところが多いです。
子どもの場合、大人ほど体力や集中力があるわけではありません。そのため、午睡をしないと、疲れやすくなったり、機嫌が悪くなってしまったりすることもあるのです。
また、身体が疲れている状態で遊ぶと、ケガをしやすく、体調不良になってしまう可能性もあるといいます。このような状態になることを避けるためにも、睡眠で心と身体をリフレッシュさせることが必要なのです。
午睡は保育士さんにとっても必要な時間
子どもが午睡をしている時間帯は、保育士さんにとっても必要な時間です。寝ている子どもたちを寝かしつけたり、見守ったりすることはもちろんですが、その間に交代で休憩を取ることもあります。
また、連絡帳・日誌を書いたり、行事の準備をしたりするなど、子どもが寝ている時間にしかできない仕事をすることもあるからです。
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寝つきが悪い子がいる場合の対処法
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保育園に通う子どもの中には、午睡の時間になってもなかなか寝ようとしない寝つきが悪い子がいるのではないでしょうか。ここでは、寝つきが悪い子がいる場合の対処法を紹介します。
身体をトントンしてあげる
なかなか寝つけない子どもがいる場合は、その子の身体を一定のリズムでトントンしてあげるといいでしょう。
リズムの感覚は、心臓の音に合わせるのがポイントです。身体をトントンしてもらうことで、子ども自身も気持ちよくなり、静かに入眠できる可能性があります。
添い寝をする
保育園に通っている子どもの中には、添い寝をしてもらわないと眠れない子がいるといいます。このような場合は、その子に寄り添って一緒に横たわり、添い寝をするようにしましょう。
添い寝をすることで安心感を与えることができるため、寝つきが悪い子もスムーズに寝つける可能性があります。
昼寝しやすい環境を整える
午睡をする保育室が明るすぎるなどが理由となって、なかなか寝つくことができない子どももいるようです。この場合はカーテンを閉める、室内の電気を消すなどをして、保育室を暗くしてあげるのがポイント。
保育士さんが子どもたちが午睡している部屋で作業をする場合は、照明を暗めにし、デスクライトを使うなどの配慮をするようにしましょう。
無理に寝かせようとしない
午睡の時間だからといって、必ず眠らなければいけないわけではありません。横になるだけでも、ある程度身体を休めることができるからです。
もし、なかなか寝つけない子どもがいたら、「目を閉じて横になるだけでも大丈夫だよ」と声をかけてあげましょう。
保育園に通っている子ども一人ひとり生活リズムが違うため、その子に合わせた柔軟な対応を心がけることが大切です。
午前中に身体を動かして遊ぶ
午睡をする前の午前中に、身体を動かしてたくさん遊ぶといいでしょう。
身体を動かさないで遊んでいると、体力が余ってしまっている状態のため、眠くならないからです。このような場合は、保育中にかけっこやボール遊びなど、身体を動かす遊びを取り入れてみるとよいでしょう。
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寝起きが悪い子がいる場合の対処法
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午睡をする際に寝つきが悪い子がいれば、その反対に寝起きが悪い子もいます。寝起きが悪いことで、泣いてしまったり、機嫌を悪くしてしまったりする子も多いそうです。ここでは、寝起きが悪い子がいる場合の対処法を紹介します。
部屋を明るくして起こす
午睡中に室内を暗くしている場合は、カーテンを開けたり、電気をつけたりするなどして部屋を明るくしましょう。
室内を明るくすることで、身体は徐々に目覚めるための準備を始めます。いきなり明るくなるとまぶしくなってしまうので、起きる時間の少し前から少しずつカーテンを開け始めるといいでしょう。
スキンシップをしながら起こす
寝かしつけをするときのように、添い寝するなどのスキンシップを取りながら起こすのも効果があるそうです。
目が覚めたときに保育士さんがそばにいるという安心感を覚えることで、機嫌よく起きられることがあるといいます。
音楽をかけて起こす
子どもが好きな音楽をかけると、気分が上がるため、起きやすくなるといいます。子どもに人気のアニメソングや童謡など、楽しく目覚めることができる曲をいくつか用意するとよいでしょう。
いきなり大きい音量で起こしてしまうと、逆に寝起きの機嫌を悪くしてしまう可能性もあるので、小さい音量から少しずつ音量を調整していくことが大切です。
午睡は子どもの生活リズムを整えるために欠かせない睡眠時間
保育中の午睡は、子どもの生活リズムを整えるために欠かせない大切な睡眠時間です。しかし、何十人もいる園児の中には、寝つきが悪かったり、寝起きが悪かったりする子もいます。そのため、子ども一人ひとりに合わせた対処をすることが大切です。
寝つきが悪い子の場合は、部屋の環境を調整したり、添い寝をしたりして入眠をサポートしてあげましょう。一方、寝起きが悪い子の場合は、部屋を明るくしたり、音楽をかけたりするなどして起こし方を工夫するとよいかもしれません。
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