保育現場において「いい園長先生」に求められる資質とはどのような条件が挙げられるのでしょうか。保育士バンク!公式Instagramでは園長先生との定期面談について独自調査。約7割の方から「園長先生との定期面談が設けられていない」という回答が寄せられました。その結果もふまえ、園長先生に求められる条件や資質を解説します。
miya227/stock.adobe.com
いい園長先生とはどんな人物?
園長先生は現場の責任者として保育園の運営や経営を行う重要な人物です。
保育士さんとよい信頼関係を築き、保育の質の向上に取り組む必要があるでしょう。
これから園長先生を目指す方の中には、どのような能力やスキルが求められるのか不安を抱える方もいるかもしれません。
また、現在園長先生として働いている方も「職員と上手くコミュニケーションを取れない」「人材を雇用してもすぐ辞めてしまう」などさまざまな悩みを感じる場面がありそうです。
現場で信頼される、尊敬される「いい園長先生」になるためにはどのような条件や資質が必要になるのでしょうか。
「園長先生との定期面談が少ない」と不満を持つ保育士さんも…
実際、現場の保育士さんと園長先生がどのような関係性を築いているのか、保育士バンク!公式Instagram でアンケート調査を実施。
今回は園で行われる園長先生との「定期面談」に焦点をあて、現場のリアルな声を集めました。
その結果、保育士さんの「73.3%」が園長先生と1対1で話す面談が設けられていないと回答。
また、上司とコミュニケーションを取れる場は必要だと感じる保育士さんも「73.3%」。
多くの方が現在の状況に不満を抱いていることがわかります。
実際になぜ保育士さんが園長先生との定期面談が必要だと感じているのか詳しく聞いてみました。
保育士さん
- 上司の意向等を聞く機会があることで保育に反映しやすいから
- 私たち保育者の悩みや現状を知ってほしいし、共有してほしいから
- 園長が抱いていたイメージと自分の思う自分が掛け離れていて、園長のイメージだけで評価されたくない。考えを少しでも話し合える場は必要だと思ったから
- 意見を言える関係性の構築が必要だから
このように園長先生に現場の状況や悩みを理解してほしいという意見が寄せられました。
園長先生とのコミュニケーション不足の改善を求める保育士さんが多く、「職員と定期的に話し合う機会を設けること」はいい園長先生を目指すうえで重要な要素と言えそうです。
以上の結果もふまえて、園長先生に求められる条件や資質について詳しく見ていきましょう。
簡単1分登録!転職相談
転職に関するご質問や情報収集だけでもかまいません。
まずはお気軽にご相談ください!
読んでおきたいおすすめ記事
保育士をサポート・支える仕事特集!異業種への転職も含めた多様な選択肢
保育士の経験を経て、これからは保育士のサポート役として働きたいという方はいませんか?責任の重い仕事だからこそ、人の優しさや支えが必要不可欠な仕事かもしれませんね。今回は、保育士さんをサポートする・支え...
在宅ワークで保育士資格を活かせる仕事とは?自宅でできる保育関係の仕事を徹底解説
通勤時間なく働ける在宅ワークをしたいと考えても「保育士は無理なんじゃないか……」とあきらめている方はいませんか?保育園の事務職や保育ママ、保育園業務のサポートなど、保育士の経験や資格を活かして自宅でで...
病院内保育とは。役割や仕事内容、病院内保育士として働くメリット
病院内保育とは、病院や医療施設の中、または隣接する場所に設置されている保育園のことです。保育園の形態のひとつであり、省略して院内保育と呼ばれることもあります。転職を考えている保育士さんの中には、病院内...
子ども・赤ちゃんと関わる仕事31選!資格の有無や保育士以外の仕事を関わる子どもの年齢別に紹介
子どもと関わる仕事というと主に保育園や幼稚園を思い浮かべますが、それ以外にも意外とたくさんあります!今回は赤ちゃんや子どもと関わる仕事31選を紹介!無資格で活躍できる職場もまとめました。子どもと携わる...
保育士を辞める!次の仕事は?キャリアを活かせるおすすめ転職先7選!転職事例も紹介
保育士を辞めたあとに次の仕事を探している方に向けて、資格や経験を活かせる仕事を紹介します。ベビーシッターなど子どもと関わる仕事はもちろん、一般企業での事務職や保育園運営会社での本社勤務といった道も選べ...
保育士から転職したい!転職先としておすすめの異業種22選。保育士以外の仕事やメリット・デメリットも
保育士以外から異業種への転職を考えている際、どのような転職先がおすすめなのでしょうか。今回は、次の仕事として保育士から転職しやすいおすすめの異業種22選を紹介します。保育士から異業種に転職するメリット...
保育園運営会社の仕事内容とは?本社勤務でも保育士資格は必要?働くメリットや求人事情まで
保育園運営会社にはどんな仕事があるのでしょうか?保育園運営会社で働くことは「本社勤務」とも呼ばれ、保育園の運営に携わる仕事として、主に一般企業に就職したい保育士さんにとって人気の高い職種のようです。今...
【2024年最新】保育士に人気の転職先ランキング!異業種や選ばれる職場を一挙公開
保育士の資格を活かして働ける人気の転職先をランキング形式で紹介!企業主導型保育園や病院内保育所、ベビーシッターなど保育士経験やスキルを活かせる職場はたくさんあります!今回は保育施設や異業種別に詳しく紹...
【完全版】保育士資格を活かせる仕事・働ける企業25選!
保育園で保育士として働くのが辛いと感じて、転職を考えているという方がいるかもしれません。しかし、せっかく取得した保育士資格を活かして働きたいですよね!保育士として得たスキルや経験は一般企業や福祉施設、...
【2024年最新版】幼稚園教諭免許は更新が必要?廃止の手続きや期限、対象者をわかりやすく解説
幼稚園教諭免許は更新が必要なのか、費用や手続き方法などを知りたい方もいるでしょう。今回は、2022年7月1日より廃止された教員免許更新制について詳しく、そしてわかりやすく紹介します。幼稚園教諭免許を更...
保育士は年度途中に退職してもいいの?理由の伝え方や挨拶例、再就職への影響
「年度途中で退職したい...けれど勇気が出ない」と悩む保育士さんはいませんか。クラス担任だったり、人手不足だったりすると、退職していいのか躊躇してしまうこともありますよね。そもそも年度途中で辞めるのは...
幼稚園教諭からの転職先特集!資格を活かせる魅力的な仕事18選
仕事量の多さや継続して働くことへの不安などを抱え、幼稚園教諭としての働き方を見直す方はいませんか。幼稚園教諭の転職を検討中の方に向けて、経験やスキルを活かせる18の職場を紹介します。保育系の仕事から一...
【2024年度】放課後児童支援員の給料はいくら?年代別の年収やこの先給与は上がるのかを解説
放課後児童クラブや児童館などで働く「放課後児童支援員」の平均給料はいくらなのでしょうか。別名「学童支援員」とも呼ばれ、「給与が低い」というイメージがあるようですが、国からの処遇改善制度などにより、これ...
保育士が働ける保育士以外の仕事21選。資格や経験を活かせるおすすめの就職先
保育園以外の職場に転職・就職先を探す保育士さんもいるでしょう。今回は企業内保育所や託児施設、児童福祉施設など、保育士さんが働ける保育園以外の職場を21施設紹介!自身の働き方や保育観を見つめ直し、勤務先...
- 同じカテゴリの記事一覧へ
いい園長先生に求められる条件や資質7選
poko42/stock.adobe.com
保育士との関係性を大切にする
職員から信頼される園長先生は現場の保育士と良好な関係を築くために努力する方でしょう。
威圧的な態度で接することなく、笑顔で挨拶したりコミュニケーションを大切にしたりときめ細やかな配慮ができる園長先生は自然と慕われます。
また、職員に身近で頼りになる存在だと認識してもらうためには、定期面談を実施して職員1対1と話す機会を設けることも大切です。
「この園長先生のもとでずっと働きたい」という方が多ければ、離職率も低くなるでしょう。
現場の状況をきちんと把握できる
いい園長先生は職員からの「報告・連絡・相談」(ほうれんそう)を大切にしています。
各クラスの状況を把握し、子どものことをしっかり考えてくれる園長先生がいると職員も安心して働くことができるでしょう。
また、現場ではよいことも起これば、問題が生じる場合もあります。その際「報告すると園長先生に叱られる」「嫌味を言われる」といった気持ちを抱けば、問題を隠そうとする保育士さんもいるかもしれません。
しかし、普段から園長先生が報連相を徹底して職員一人ひとりに温かい言葉をかけておくと、問題が起こった場合も報告しやすい環境を維持できそうです。
指導力・求心力がある
園長先生には、職員に対する指導力や求心力が求められます。
職員の話をしっかり聞いて全体をまとめる力があれば、主任やリーダーといった役職者から支持される存在となるでしょう。
指導する際も一方的な考えを述べるのではなく、職員一人ひとりの主体性や個性を大切にしたうえで向き合うことが必要ですね。
感情的にならない
職員との会議や面談などで感情的になって威圧的な言葉を口にしたり職員の話しを遮ったりする園長先生はよい上司とはいえません。
感情的にならずに職員の言葉に耳を傾け、冷静に対応してくれる園長先生は頼りになる存在になりそうですね。
職員全員に平等に接する
「主任の先生に優しく、新人には厳しい」など人によって態度を変える園長先生は信頼を得ることは難しいでしょう。
誰に対しても平等に接して謙虚な姿勢を保つということはいい園長先生の条件のひとつになります。
トラブルが生じたときに頼ることができる
園内では子どもたちがケガをしたり保護者とトラブルになったりする場合もあるでしょう。
その際に悩みを一人で抱え込んでしまう職員もいるようです。
トラブルが生じたときにいっしょに対処法を考えてくれる園長先生がいれば、職員も安心して頼ることができるでしょう。
園の実状と向き合い、解決策を考えることができる
園の中には「園児不足で大変」「人手が足りない」などさまざまな問題を抱えている場合があるでしょう。実状から目を背けて向き合おうとしない園長先生もいるかもしれません。
そのような状況が続くと園で働くことに不安を感じて、職員の退職が相次ぐ場合もありそうです。
園長には現在抱えている課題に対して解決策をしっかり考えて行動する姿勢が求められるでしょう。
いい園長は保育士さんが働きやすい環境を作り上げる
いい園長先生とは職員にとって身近で頼りになる「この人のもとでずっと働き続けたい」と思える存在でしょう。
保育士バンク!公式Instagramでのアンケート調査では、保育現場における園長先生と職員とのコミュニケーション不足が大きな課題であることがわかりました。
これから園長を目指される方は、職員との信頼関係を育むためには何が必要なのか、定期面談の実施などもふまえ、園の実情に合わせた解決策を考える必要がありそうです。
保育バンク!では役職者を目指す保育士さんに向けたサポートを実施しています。
- 新規園で主任や副園長として働いてみたい
- いずれ園長として働くことが可能な職場で経験を積みたい
などあなたのご希望をお聞かせください。
「保育観が合う園への転職を考えている」といった相談もOk!
保育士としてキャリアを積むためのお手伝いをさせていただきますので、お気軽にお問い合わせくださいね。
【調査概要】
調査機関:2022年11月24~25日
調査方法:保育士バンク!公式Instagram
有効回答数:19