保育園で行う歯磨き指導の方法や手順を知りたい方もいるのではないでしょうか。歯磨き指導は子どもたちの歯の健康を守るための大切な機会です。「いつから始めればいい?」「嫌がる子への対応がわからない」と疑問を感じる保育士さんもいるでしょう。今回は保育園での歯磨き指導の必要性やねらい、指導手順について紹介します。
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目次
保育園の歯磨き指導はなぜ必要?実施するねらい
保育園では定期的に子どもたちに歯磨き指導を実施することでしょう。
なぜ、保育園で歯磨き指導が大切なのでしょうか。
まずはその必要性やねらいについて見ていきましょう。
必要性
子どもの乳歯は永久歯に比べて「虫歯になりやすい」と言われています。そのうち抜けてしまうからといって歯磨きを怠ってしまうと、永久歯に影響を及ぼす可能性もあるようです。
乳歯は食べ物を噛むだけでなく、味覚の発達や言葉の発音にも重要な役割を担います。保育園でも早い段階で歯磨き指導を始めることで、乳歯を健康な状態に保つことができるでしょう。
歯ブラシの使い方やうがいの仕方などを定期的に伝え、歯磨きへの関心を高められるとよいですね。
ねらい
保育園で歯磨き指導を行うねらいは以下の通りです。
- 歯や口の役割を知る
- 歯磨きを習慣化する
- 歯の大切さを学ぶ
- 虫歯予防の方法を知る
保育園では給食やお菓子を食べた後に歯磨きを行うことが多いでしょう。友だちといっしょに歯磨きをすることで、自然に習慣化を身に着けることができそうですね。早い段階から保育士さんが指導を行うことが大切になります。
保育園での歯磨き指導はいつから?
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保育園での歯磨き指導はいつから行えばよいのかと考える保育士さんもいるでしょう。
指導を始める時期は乳歯が生えそろう2〜3歳頃からと言われています。
また、子どもが少しずつ自分で磨くことができるようになると、保育士さんが仕上げ磨きだけを担当することがほとんどです。
子どもたちが自分自身で歯をきれいに磨けるようになるためにも、0歳〜2歳頃から歯に関する絵本を読んだり、虫歯予防の話をしたりして歯磨きへの興味を持てるように工夫できるとよいですね。
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保育園での歯磨き指導~3つの手順~
保育園で歯磨き指導を行う際は、計画をしっかり立てて指導案などに流れや注意事項をまとめておくとよいですね。
歯磨き指導の手順の一例を紹介します。
①導入
歯磨き指導の前に子どもたちに歯や虫歯予防の大切さを伝えるための導入を用意しましょう。
<歯磨き指導の導入例>
- ペープサートやエプロンシアターで歯や口の役割を説明する
- 歯磨きの大切さをテーマにした絵本や紙芝居を見せる
- 歯磨きや虫歯予防に関するクイズを出題する
この他にも保育士さんが劇や手遊びを披露するなど、子どもたちが歯磨き指導に興味を持てるような導入を考えてみましょう。
また、導入時は子どもたちが聞き取りやすいよう、大きな声でゆっくり話すことを意識することも大切です。当日に向けて繰り返し練習しておくとよさそうですね。
②歯磨き指導
次に歯磨き指導を行います。工作物を用意すると指導しやすいかもしれません。
今回はカバの歯磨きセットを使った指導方法を紹介します。
用意するもの
- ティッシュ箱 2箱
- 色画用紙
- テープ
- ホワイトボードマーカー
- のり
- はさみ
作るときのポイント
大きめの工作物を作る場合は、不要になった靴箱を再利用するとよさそうです。カバの歯につける虫歯の印はホワイトボード用のマーカーや水性ペンを用意すると消しやすいでしょう。詳しい作り方はこちら)
(指導ポイント
動画では虫歯のある部分を歯ブラシで磨くように説明していますが、歯の磨き方の順番についても指導していきましょう。あらかじめ磨く順番を決めると、磨き残しがなく歯をきれいにすることができそうです。
指導中は子どもたちにも歯ブラシを持ってもらいましょう。
磨き方の一例です。
①上の奥歯
②下の奥歯
③上の歯の表面(ほっぺた側)
④下の歯の表面(ほっぺた側)
⑤下の歯の裏面
④上の歯の裏面
子どもたちには一つひとつの歯を丁寧に磨いていくことを話します。最後に「歯がピカピカになったかな?」と声をかけ、磨き残しをチェックする大切さも伝えられるとよいですね。
③定期的に歯磨きチェック
歯磨き指導を行った後も、日常的に歯磨きの仕方の確認や説明をしていきましょう。
日常的な歯磨き指導の取り組み例は以下の通りです。
- 壁面に歯磨きの順番を示したイラストを貼っておく
- 歯磨き表を作成してきちんとできたらシールを貼る
- 歯磨き指導を題材にした絵本の読み聞かせを月に1回~2回行う
上記の他に保護者の方々へ歯磨き指導のおたよりなどを発行して、家庭での取り組みをお願いすることも大切でしょう。
保護者の方の中には「効果的な歯磨きの順番は?」「いつから子ども自身で歯磨きができるように声かけしたらいい?」といった疑問を持つ場合もあるかもしれません。情報の共有や連携を心がけ、保護者の方といっしょに子どもたちの歯の健康を守っていきましょう。
保育園で歯磨きを嫌がる子どもへの指導のコツ
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歯磨き指導が始まる2歳~3歳頃はイヤイヤ期に差しかかる時期のため、嫌がる子どもも多いかもしれません。
また、小さな頃から歯磨きが苦手な子どももいるでしょう。理由としては「口の中に歯ブラシを入れることに抵抗がある」「歯磨きに『怖い』『痛い』といったイメージを持っている」などが挙げられるようです。
そういった歯磨きを嫌がる子どもへの指導方法について見ていきましょう。
声かけを工夫する
歯磨きの際に子どもたちがなかなか言うことを聞いてくれない場合、つい口調が強くなってしまう保育士さんもいるかもしれません。しかし、そういった状況を繰り返すと子どもたちが『歯磨きの時間=怒られる時間』と感じてしまいそうです。
「じっとして!危ないよ。」という言葉ではなく、「今から先生が時間を数えるからその間はじっとして口を開けていて欲しいな。」「歯磨きがとっても上手!じっとできてえらいね。」などと話し、前向きな声かけや褒めることを意識しましょう。
音楽をかける
歯磨き中は音楽をかけて楽しい雰囲気を作るとよいかもしれません。「はみがきのうた」や「はみがきじょうずかな」などの歌を流し、曲にあわせて歯磨きを進めるとよいですね。
スキンシップを大切にする
歯磨きの時間には子どもとのスキンシップを大切にしましょう。膝の上にのせたり、ほっぺにふれたりしながら優しく声をかけるとよさそうです。
また、歯磨きとゲームをセットにするという方法を取り入れるとよいかもしれません。「上手に歯磨きできた後は先生とじゃんけんしよう」と話せば、仕上げ磨きの最中も「今日は先生に勝つぞ~!」と子どもたちも笑顔になり、苦手な歯磨きが自然と楽しみな時間になるかもしれません。
保育園での歯磨きの指導方法を工夫しよう
保育園で歯磨き指導をきちんと行い、子どもたちの歯や口の健康を保つことが大切です。子どもたちにとって歯磨きが楽しい時間になるようにやり方を工夫できるとよいですね。
保護者の方とも連携しながら定期的に歯磨き指導を行っていきましょう。
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