保育士のスキルアップや保育の質の向上に役立つ「人事評価」。コメントを求められることもあるため、例文の書き方について知りたい採用担当者の方もいるでしょう。今回は保育士の人事評価の目的や、コメントを書くときのポイントを紹介します。子どもへの関わり方や保護者対応など評価の観点別に人事評価のコメント例文をまとめました。
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保育士の人事評価を行う目的
人事評価とは職員の実績や能力、目標の進捗率などを継続的にチェックして評価することをいいます。一般企業では定期的に行われていますが、保育施設においても積極的に人事評価に取り組む園が増えているようです。
保育士の人事評価を行う目的は以下の通りです。
- 職員の仕事へのモチベーションを高める
- 職員一人ひとりの課題を明確にしてスキルアップを促す
- 役職への任命や配置転換に活用する
- 職員の給与に反映させる
人事評価は組織の活性化につながり、それぞれのスキルアップや保育の質の向上に役立てることができます。園によって評価方法に違いがありますが、ときには自園の職員一人ひとりにコメントを記載することもあるかもしれません。
職員が自身の成長を受け止め、意欲的に仕事に取り組むことができるよう、コメント内容を工夫していきましょう。
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保育士の人事評価コメントを書くときのポイント
ここでは保育士の人事評価コメントを書くときのポイントを解説します。
具体的な取り組みを記入する
保育士の仕事は、売上金額や営業成績など数値化できる内容ではないため、具体的な取り組みを評価することが大切です。
子どもとの関わりや保護者への対応、行事の進め方などさまざまな課題に対してどのように取り組んでいたのか、その姿勢に対する評価を詳しく記入するとよいでしょう。行事や日常保育の中で印象に残ったエピソードなどを盛り込むと、職員に伝わりやすいかもしれません。
今後に期待することや課題を明確に伝える
仕事に対する評価を詳しく記入した後は、今後本人に期待することや現状の課題などを明確に伝えていきましょう。
「さらなる成長を期待しています!」といった抽象的な文言を記載してしまうと、「どのように成長すればよいのか」「何に気をつけて取り組めばよいのか」と本人が戸惑ってしまう可能性があります。課題への取り組み方やその道筋をはっきり伝えていきましょう。
相手を傷つける表現をしないよう気をつける
人事評価には職員の成長を促すという目的があるため、相手が傷つかない文面になっていないか気をつけることも大切です。
マイナスな点を書く際は、つい感情的になってしまうこともあるかもしれません。客観的なコメントを意識し、相手が前向きな気持ちになる内容を記載していきましょう。
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【ケース別】保育士の人事評価のコメント例文
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ケース別に保育士の人事評価のコメント例文を紹介します。
子どもとの関わり方を評価する例文
例文1
一人ひとりの子どもの気持ちのくみ取り方が上手で、丁寧に対応する姿が見られました。子どもが保護者と離れて泣いていたときも、その気持ちに共感し、抱きしめながら何度も「大丈夫だよ。」と優しく声をかける姿がありました。一方で子どもたちの注目を集めようと大きな声で話すことが多かったため、来期は導入方法や話し方の工夫をするとよさそうです。先輩保育士さんの働きかけを参考にすると、さらに保育の幅が広がると思います。
例文2
常に子どもたちと笑顔で接し、抱っこしたり手遊びを楽しんだりと積極的にコミュニケーションを図りながら信頼関係を育んでいました。また、子どもの成長過程にあわせて手作りおもちゃもたくさん作ってくれて、大人気でしたね。
時折、子どもの安全面を配慮する中で「危ない!」「さわっちゃだめ!」など強い口調で危険性を伝えることがあったので、言葉遣いに気をつけながら関わることを意識していきましょう。
保護者対応を評価する例文
例文1
連絡帳では丁寧に子どもたちの様子を伝え、保護者の方への気遣いのある一言も添えていました。特に子どもが体調不良の際の電話対応が素晴らしかったです。具体的な経過を伝え、保護者の方の気持ちに寄り添った声かけをしていました。時折、強い口調の保護者に対して素っ気ない対応をとることがあるので、いつもの優しさを大切に誠実な対応を心がけていきましょう。
例文2
保護者の方から子育ての相談に乗る姿が多く見られました。離乳食の進め方やトイレトレーニングなども、保護者の方の意向を大切にしながら丁寧に取り組んでいましたね。ただ、保護者の方との立ち話に熱中するあまり、掃除や会議の時間に遅れてしまうこともありました。「後日またお話しましょう。」「連絡帳で共有させていただきますね。」などと声をかけ、他の業務への影響を考えて対応できるとよいですね。
仕事への取り組み方を評価する例文
例文1
クリスマス会では職員同士で子どもたちに劇を披露する際、自ら脚本を書いて行事を盛り上げようとする姿が印象的でした。新人保育士さんとの交流会や面談を積極的に企画してくれているため、チームのコミュニケーションの活性化につながっています。
新人保育士さんが保育について悩んでいた際は、自身の考えをはっきりと伝えてくれていましたね。わかりやすい反面、新人保育士さんが自分で答えを導き出すまでもう少し待ってもよいのでは?と思いました。成長を待つ姿勢も大切に、ともに見守っていきましょう。
例文2
2歳児クラスの担任としてこの一年間ご苦労様でした。運動遊びや製作遊びなどさまざまな遊びを取り入れてくれて、子どもたちは元気に伸び伸びとすごしてくれていたのではないかと思います。指導案や日誌など書き物がたくさんある中で、遅くまで仕事をこなしてくれていましたね。仕事熱心なのはとてもよいことですが、昨年末は体調を崩してしまうこともありました。自身の身体をくれぐれも大切に、来期もいっしょに頑張っていきましょう。
上記はあくまでも一例となります。
人事評価の書き方が決まっている園もあるかもしれません。その場合は、自身の園のルールに沿って誤字脱字に気をつけながらコメントを書いていきましょう。
保育士向けのコメント例文を参考に適正な人事評価をしよう
保育士の仕事は達成率などを数値で表せるものではないため、人事評価の中で具体的に仕事への取組みを評価することが大切になります。
上記のコメント例文などを参考に、職員一人ひとりに対して適切な評価をしていきましょう。また、あわせて職員とコミュニケーションを図ることも重要です。自身が成長したことや気づいたことなどを職員にヒアリングして、スキルアップを支える環境を整えていきましょう。
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