保育園で行う家庭訪問は子どもたちの家での様子や性格、園への要望などを知ることができる大切な機会です。各家庭に直接伺うため、身だしなみやマナーに不安を抱く保育士さんもいるかもしれません。今回は家庭訪問の意味や目的、質問内容や事前に準備することを詳しく紹介します。あわせて、服装の選び方やマナーについてもまとめました。
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目次
保育園で行う家庭訪問の目的や意味
保育園における家庭訪問とは、保育士さんが担当クラスの子どもの家庭を訪問し、保護者と面談を行うことを意味します。新年度が始まる4月〜5月頃に実施し、挨拶を兼ねて15分程度訪問することが多いでしょう。
家庭訪問の目的は以下の通りです。
- 子どもの特性や性格を知る
- 家庭環境を知る
- 住んでいる地域を把握する
- 保護者との信頼関係の構築
子どもの自宅に直接訪問するため、家での様子や家族の雰囲気、自宅周辺の様子などを把握して子どもたちへの理解を深めていきましょう。
また、保護者の方と個別に話をすることで、普段なかなか聞くことができない子育ての不安や悩みを打ち明けられる場面もあるかもしれません。思いに寄り添った対応を心がけ、子どもの教育方針や園への要望なども聞き、信頼関係を育むことが大切になります。
昨今はコロナ禍のため、家庭訪問を中止する園やオンラインで開催する園もあるかもしれません。園の方針を確認したうえで、家庭訪問を行う場合は質問内容や話したいことをまとめ、事前に準備できるとよいですね。
【目的別】保育園の家庭訪問の質問内容
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ここでは保育園の家庭訪問における保育士さんからの質問例を紹介します。
家庭での様子
まずは、子どもの家庭での様子を聞いてみましょう。どんな遊びに興味があるのか、普段の生活リズムなどを尋ねれば、家庭での姿を知ることができそうです。
<質問例>
「お子さんの家庭での様子を教えてください」
「ご兄弟/姉妹でどんな遊びを楽しんでいますか」
「休日はどんな風にすごしていますか」
子どもの中には『家庭ではたくさんおしゃべりするけれど、保育園では人見知りで静かにすごしている』など、家庭と園での姿が違う子もいるでしょう。質問する際は、始めに保育園での子どもの様子を話したうえで家庭での姿を尋ねると、保護者の方も話しやすくなりそうですね。
子どもの好きなこと・嫌いなこと
子どもの興味のある遊びや得意なもの、苦手なことなどを聞き、より子どもへの理解を深めていきましょう。中には新しい環境の変化に慣れようと、我慢をして嫌いなこともこなしている子どももいるかもしれません。
子どもたちの本来の姿を知って普段の保育に活かすことができるとよいですね。
<質問例>
「〇〇ちゃん/くんはどんな遊びが好きですか」
「好きな遊びはありますか」
「好きなキャラクターやTV番組はありますか」
「園生活の中で『これは少し苦手かもしれない』と思うことがあれば、教えてください」
まずは保護者の方が応えやすいように好きなものから質問をして、苦手なものがあれば教えてもらうとよいですね。子どもたちをよく知ることができる質問となるため、詳しく聞いてみましょう。
子どもの特性・性格
子どもの特性や性格を聞いて何か不安がないか問いかけてみましょう。性格を一言で表せない保護者の方もいるかもしれません。その際は夢中になっていることやこだわりがある部分などを質問するとよいでしょう。
<質問例>
「お子さんの性格や気になることを教えてください」
「友だちとすごす中で気になることはありますか」
「集中すること、興味のあるものはありますか」
特に入園間もない場合は保護者の方も心配なことも多いかもしれません。保護者の方に寄り添い、柔らかな対応を心がけましょう。
園生活に関すること
園生活に関しての不安や要望を聞くことも大切です。個人票などをもとに子どもたちの生活や健康に関する質問も行い、気になることがないか確認していきましょう。
<質問例>
「園生活を送る中で不安なことはありませんか」
「今までの園生活を通して心配なことがあれば教えてください」
「生活面・健康面で不安な点はありますか」
「園生活の中で気をつけて欲しいことがあれば教えてください」
子どもの送迎時は多忙な保護者の方も多いため、ゆっくり話をする機会が少ないかもしれません。家庭訪問時は心配な点を尋ね、安心して園生活を送ることができるよう配慮することも重要ですね。
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保育園の家庭訪問時の服装
家庭訪問時に何を着ればよいのか迷う保育士さんもいるでしょう。一般的にはスーツを着て訪問することが多いようです。服装を選ぶ際の注意点をまとめました。
- スーツ:紺、グレー、ベージュなどの華美にならない色
- シャツ:シンプルに白が無難。柄があったとしても薄いストライプやワンポイント刺繍入り
- 靴:ヒールの低いパンプスが理想。黒や茶色などスーツに合わせやすい色
靴を脱ぐことを考えてシンプルな靴下を用意しましょう。服装のルールを設けている園もあるため、購入前に確認するとよいですね。
保育園の家庭訪問時の基本的なマナー
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家庭訪問時のマナーを把握して、失礼のない対応を心がけましょう。
笑顔で挨拶
玄関先で簡単に挨拶をして、改めて部屋に通された後にきちんと挨拶をしましょう。「〇〇組の担任の〇〇です。1年間よろしくお願いします。」と自己紹介を兼ねて伝えるケースもあるようです。
ときには子どもが出迎えてくれることもあるでしょう。
その際は保育園で接しているときと同様、しゃがんで目線をあわせ「今日は〇〇ちゃん/くんのお家に来れてうれしいよ。」といった言葉を添えるなど、子どもたちとのやり取りも大切にするとよいですね。
コートは裏返しに畳む
コートを着ている場合は玄関前で脱いで裏返しにして折り畳み、表面の汚れや花粉などを室内に持ち込まないように注意しましょう。
また、コートの置き場所に困ることもあるかもしれません。膝の上に置くと挨拶をする際に邪魔になるため、鞄の上に置くとよいでしょう。
座る位置に注意
基本的に出入口付近の下座に座りますが、保護者の方に勧められた場合はその椅子に座りましょう。
椅子に深く腰かけ、背もたれにもたれすぎないように姿勢を整えることも大切です。
さらに、足を揃えるとともに、右手を下にして左手を上に重ねるとよいでしょう。
また、訪問時に子どもに抱っこをお願いされることもあります。優しく包み込み、スキンシップを大切にしながら対応するとよいですね。
お茶菓子は園の方針を確認
保護者の方からお茶菓子や飲み物を出される場合もあるでしょう。ただし、「お茶菓子は頂かない」というルールを設けている園もあるようです。
園の方針を確認したうえで、お茶菓子を頂く場合はきちんと「いただきます」と挨拶をして、失礼のないように対応しましょう。
帰り際は気遣いのある言葉がけを
帰り際には家庭訪問の時間を設けて頂いたことへの感謝の気持ちを伝えます。また「何か気になる点があれば、遠慮なくお声がけください」など今後の園生活への配慮を表すことも大切です。
子どもたちが見送ってくれた場合は「明日園で会えるのを楽しみにしているね」「今日はどうもありがとう」といった声かけをするとよいですね。
保育園の家庭訪問までに準備すること
最後に家庭訪問に向けて必要な準備を紹介します。
質問事項や子どもの様子をまとめる
事前に質問事項や子どもの様子をまとめておきましょう。
中には新しい環境になかなか馴染めない子どももいるかもしれません。
園での様子を伝える際はネガティブな内容にならないよう、「車で遊んでいるときがとっても楽しそうです」「今日は友だちと手遊びをしていましたよ」といった園生活を楽しんでいるエピソードも伝えられるとよいでしょう。
そういったやり取りを行うためにも、普段から気づいたことや感じたことをメモに残しておくことが大切ですね。
前の担任に訪問時の注意点を聞いておく
家庭訪問中は保護者の方と2人で会話することも多く、不快な思いをさせてしまうとトラブルに発展するケースもあります。事前に対応に関する注意点がないか、前の担任の保育士さんに聞いてみるとよいかもしれません。
また、保育士さんの中には猫や犬などの動物アレルギーの方もいるでしょう。ペットを飼っているか否かも聞いておけば、事前に対策を立てることもできそうです。
地図を用意してルートを確認する
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家庭訪問はタイトなスケジュールの中で何件もの家庭を回ることが多いようです。事前に地図を用意してルートを決め、スムーズに行動できるように準備しましょう。
特に土地勘がない保育士さんは道に迷うこともあるようです。交通手段や時刻なども調べておくとよいですね。
身だしなみを整える
家庭訪問に行くときは清潔感を意識して、衣類にアイロンをかけたり、靴下に毛玉がついていないか確認したりと前日に準備しておくとよさそうです。ストッキングを履く際は、破れた場合に備えて替えを用意しておくとよいですね。
ナチュラルメイクを心がけ、玄関前で身だしなみを整えてから訪問するようにしましょう。
保育園の家庭訪問時の注意点を把握して当日に臨もう
保育園の家庭訪問は子どもの家庭での様子や園への要望などを聞く大切な機会です。
保護者の方の話に耳を傾け、笑顔で対応しましょう。
中には家に先生が来ることを楽しみにしている子もいるようです。子どもとふれ合いながら、和やかな雰囲気で訪問を終えられるよう、コミュニケーションを大切にしていきましょう。
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