退職をする園や、以前勤務していた園に発行してもらう在職証明書。中には園との関係が悪いなどの理由で、スムーズにもらえない保育士さんもいるかもしれません。今回は、在職証明書をもらえないときの対処法をくわしく解説します。あわせて、転職先で提出を求められる理由や、退職するときの注意点も具体的にまとめました。
Suriyo/stock.adobe.com
目次
そもそも在籍証明書とは?
在職証明書とは、これから退職をする園や以前勤務していた園に発行してもらう書類のことです。園によって名称が異なる場合もあるかもしれませんが、保育士としての実務年数を確認するのに役立ちます。
転職の場面以外にも、子どもの保育園入園時や住宅ローンを審査するときに必要になるようなので、重要な書類と言えそうです。
しかし、保育士さんの中には園とトラブルがあったなどの理由で、在職証明書をスムーズにもらえない場合もあるかもしれません。
ここで紹介する対処法を参考に、スムーズに転職を行いましょう!
保育士の転職で在職証明書が必要な理由
まずは、転職先から在職証明書の提出を求められる理由についてまとめました。
補助金の算出に必要だから
転職で在職証明書が必要な理由として、補助金の算出に必要であることが挙げられます。園は在職証明書を保育士さんから受け取り、行政や自治体に提出して補助金を申請するようです。
園に在籍している保育士さんの経験年数をすべて合算し、その結果によって受け取れる補助金金額が変わります。
そのため、園が正しい補助金金額を受給できるように、在職証明書の提出を求めているのでしょう。
経歴を確認したいから
経歴を確認することも、在職証明書が必要な理由として挙げられそうです。採用担当者は提出された在職証明書と履歴書を照らし合わせ、経歴が合っているかを確認したいのかもしれません。
また、中には保育士経験3年以上などと応募資格を指定する園もあるので、条件を満たしているかをチェックするために提出を求めていることも考えられます。
簡単1分登録!転職相談
転職に関するご質問や情報収集だけでもかまいません。
まずはお気軽にご相談ください!
読んでおきたいおすすめ記事
保育士をサポート・支える仕事特集!異業種への転職も含めた多様な選択肢
保育士の経験を経て、これからは保育士のサポート役として働きたいという方はいませんか?責任の重い仕事だからこそ、人の優しさや支えが必要不可欠な仕事かもしれませんね。今回は、保育士さんをサポートする・支え...
保育士資格を活かせる在宅ワークのお仕事特集!保育関係の自宅でできる仕事を徹底解説
保育士資格を活かせる在宅ワークにはどのような仕事があるのでしょうか。保育園の事務職や保育ママ、保育園業務のサポートなど自宅でできる仕事は意外に多いもの。今回は、保育士資格を活かして働ける在宅ワークの仕...
病院内保育とは。役割や仕事内容、病院内保育士として働くメリット
病院内保育とは、病院や医療施設の中、または隣接する場所に設置されている保育園のことです。保育園の形態のひとつであり、省略して院内保育と呼ばれることもあります。転職を考えている保育士さんの中には、病院内...
子ども・赤ちゃんと関わる仕事31選!資格の有無や保育士以外の仕事を関わる子どもの年齢別に紹介
子どもと関わる仕事というと主に保育園や幼稚園を思い浮かべますが、それ以外にも意外とたくさんあります!今回は赤ちゃんや子どもと関わる仕事31選を紹介!無資格で活躍できる職場もまとめました。子どもと携わる...
保育士を辞める!次の仕事は?キャリアを活かせるおすすめ転職先7選!転職事例も紹介
保育士を辞めたあとに次の仕事を探している方に向けて、資格や経験を活かせる仕事を紹介します。ベビーシッターなど子どもと関わる仕事はもちろん、一般企業での事務職や保育園運営会社での本社勤務といった道も選べ...
保育士から転職したい!転職先としておすすめの異業種22選。保育士以外の仕事やメリット・デメリットも
保育士以外から異業種への転職を考えている際、どのような転職先がおすすめなのでしょうか。今回は、次の仕事として保育士から転職しやすいおすすめの異業種22選を紹介します。保育士から異業種に転職するメリット...
保育園運営会社の仕事内容とは?本社勤務でも保育士資格は必要?働くメリットや求人事情まで
保育園運営会社にはどんな仕事があるのでしょうか?保育園運営会社で働くことは「本社勤務」とも呼ばれ、保育園の運営に携わる仕事として、主に一般企業に就職したい保育士さんにとって人気の高い職種のようです。今...
【2024年最新】保育士に人気の転職先ランキング!異業種や選ばれる職場を一挙公開
保育士の資格を活かして働ける人気の転職先をランキング形式で紹介!企業主導型保育園や病院内保育所、ベビーシッターなど保育士経験やスキルを活かせる職場はたくさんあります!今回は保育施設や異業種別に詳しく紹...
【完全版】保育士資格を活かせる仕事・働ける企業25選!
保育園で保育士として働くのが辛いと感じて、転職を考えているという方がいるかもしれません。しかし、せっかく取得した保育士資格を活かして働きたいですよね!保育士として得たスキルや経験は一般企業や福祉施設、...
【2024年最新版】幼稚園教諭免許は更新が必要?廃止の手続きや期限、対象者をわかりやすく解説
幼稚園教諭免許は更新が必要なのか、費用や手続き方法などを知りたい方もいるでしょう。今回は、2022年7月1日より廃止された教員免許更新制について詳しく、そしてわかりやすく紹介します。幼稚園教諭免許を更...
保育士は年度途中に退職してもいいの?理由の伝え方や挨拶例、再就職への影響
「年度途中で退職したい...けれど勇気が出ない」と悩む保育士さんはいませんか。クラス担任だったり、人手不足だったりすると、退職していいのか躊躇してしまうこともありますよね。そもそも年度途中で辞めるのは...
幼稚園教諭からの転職先特集!資格を活かせる魅力的な仕事18選
仕事量の多さや継続して働くことへの不安などを抱え、幼稚園教諭としての働き方を見直す方はいませんか。幼稚園教諭の転職を検討中の方に向けて、経験やスキルを活かせる18の職場を紹介します。保育系の仕事から一...
【2024年度】放課後児童支援員の給料はいくら?年代別の年収やこの先給与は上がるのかを解説
放課後児童クラブや児童館などで働く「放課後児童支援員」の平均給料はいくらなのでしょうか。別名「学童支援員」とも呼ばれ、「給与が低い」というイメージがあるようですが、国からの処遇改善制度などにより、これ...
保育士が働ける保育士以外の仕事21選。資格や経験を活かせるおすすめの就職先
保育園以外の職場に転職・就職先を探す保育士さんもいるでしょう。今回は企業内保育所や託児施設、児童福祉施設など、保育士さんが働ける保育園以外の職場を21施設紹介!自身の働き方や保育観を見つめ直し、勤務先...
- 同じカテゴリの記事一覧へ
保育士の転職で在職証明書をもらえないケースとは
Proxima-Studio/stock.adobe.com
ここでは、勤務していた園から在職証明書をもらえないケースについてまとめました。
在職時にトラブルがあった場合
在職時に何かしらのトラブルがあった場合、在職証明書をスムーズに受け取ることは難しくなるでしょう。保育園には在職証明書の発行義務がないようなので、強制的に発行してもらうことも厳しくなりそうです。
そのため、保育士さんは将来のことも見据え、できるだけ円満退職をするように努めたほうがよいでしょう。
園が廃業した場合
在籍していた保育園が廃業したときも、在職証明書をもらえないケースとして挙げられます。廃業してしまった保育園には発行をお願いできないので、退職時に在職証明書をもらったときは念のためコピーをしておくと安心です。
転職先に提出するのは基本的に原本ですが、コピーがあれば補助的に使うことはできるかもしれませんね。
保育士の転職で在職証明書をもらえないときの対処法
続いて、在職証明書をもらえないときの対処法についてまとめました。
転職先の園に相談する
在籍していた園からどうしても在職証明書をもらえないときは、転職先の園に相談してみるとよさそうです。正確な勤続年月数が分かればよいので、年金の加入記録など、他の書類で代用してくれる場合もあるかもしれません。
年金の加入記録は年金定期便などで分かるため、在職証明書をもらえない保育士さんは相談したうえで用意しておくとよいでしょう。
どうしても用意できないときは勤務形態・条件を交渉する
転職先に勤務形態や条件を交渉することも、対処法として挙げられます。園が行政・自治体に在職証明書を提出する必要があるのは、保育士さんが1日6時間以上かつ月20日以上勤務する場合です。
そのため、この基準を満たさない非常勤職員になれば処遇改善等加算の対象にならず、在職証明書の提出は不要になるかもしれません。
しかし、転職先によっては履歴書の経歴を確認するために必要な場合もあるかもしれないので、その際は他の書類で代用できないか相談してみてくださいね。
出典:「施設型給付費等に係る処遇改善等加算Ⅰ及び処遇改善等加算Ⅱについて」/内閣府
保育士さんが退職をするときの注意点
garage38/stock.adobe.com
ここまで、在職証明書をもらえない理由や対処法を紹介してきましたが、そもそもスムーズに受け取るためにはどうすればよいのでしょうか。
最後は、保育士さんが退職をするときに気をつけることをまとめました。これから退職を予定している保育士さんは以下を参考にしてみましょう。
円満退職をする
保育士さんが退職をするときの注意点として、できるだけ円満退職をすることが挙げられます。
円満退職をすれば「在職証明書を発行してほしい」と連絡しやすいため、スムーズに受け取ることができるでしょう。在職証明書は基本的に転職のたびに必要になるので、余裕を持って退職の旨を伝えるなど、辞めるときのマナーには気をつけたほうがよさそうです。
退職時に発行してもらう
退職時に在職証明書を発行してもらうことも、注意点として挙げられます。
特に退職をするときはさまざまな書類が発行されるようなので、それらといっしょに依頼をするとスムーズでしょう。在職中のほうがお願いもしやすいので、最終出勤日までにしっかりもらっておくとよいですね。
在職証明書をもらえないときの対処法を押さえ、スムーズに転職しよう!
今回は、在職証明書をもらえない場合の対処法について紹介しました。
転職先から在職証明書を求められる理由として、補助金の算出に必要であったり経歴の確認をしたりすることが挙げられます。在籍していた園からどうしてももらえないときは転職先に相談するなどして、うまく対処できるとよいでしょう。
保育士さんはここで紹介した対処法などを参考に、スムーズに転職を行えたらよいですね。
保育士バンク!は、保育士さんの就職・転職支援を行う転職エージェント。
「園長先生とうまくいかずスムーズに退職できない…」「転職先の担当者とのやり取りに不安がある」などあなたの転職活動をフルサポートいたします!現職場に不満やお悩みを抱えている方、転職しようか迷っている方などなど、ご相談のみでも大歓迎!
完全無料でお使いいただけるので、お気軽にご登録くださいね!
保育士バンク!に相談する