「報連相」とは、保育士に限らず社会人として働くうえで重要なコミュニケーションの基本を示す言葉です。保育士の仕事は、子どもの様子や保護者とのかかわりなど職員同士の日々の連携が重要になるため、コツを押さえてよりよい保育を実現できるとよいですね。今回は、保育士に欠かせない報連相のポイントを紹介します。
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保育士の仕事で重要な「報連相」の重要性
仕事をするうえで重要と言われる「報連相」。
報連相とは、「報告」「連絡」「相談」の頭文字を取った言葉です。
保育は、基本的に職員同士が連携してチームで行います。
そのため、報連相を徹底して協力しながら仕事を進めなければ、思わぬトラブルや子どものケガにつながる可能性もあるでしょう。
たとえば、保育士間で相談をしなかったために保護者へ誤った情報を伝えてしまうなど、信頼関係に影響が出るおそれがあります。
ほかにも、子どもの体調についての認識共有が足りず、保育士さんの対応が不十分となるといったケースも考えられるでしょう。
こういったコミュニケーション上のミスを防ぎ質の高い保育を実現するためにも、報連相の重要性を認識し、きちんとコツを押さえておきましょう。
保育士が押さえておきたい「報連相」とは?
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まずは、保育士さんが働くうえで大切にすべき報連相とは何か、簡単に見ていきましょう。
報告
報告とは、仕事の進捗状況や結果を上司や先輩保育士さんに伝えることです。
上から指示された業務に対する経過を伝えたり、何か突発的なできごとがあったときに行われたりする上下のコミュニケーションを「報告」と言います。
連絡
連絡とは、仕事に関する情報や今後の自身のスケジュールなどを、上司や同僚などの関係者へ伝えることです。
上司や部下など立場は関係なく、情報を自分発信で共有することを「連絡」と言います。
相談
相談とは、自分では判断できないことや疑問点について尋ね、上司や先輩保育士さんなどから助言をもらうことです。
例えば、子どもや保護者とのかかわりで迷ったときに、対応方法についてアドバイスを聞くことも「相談」に含まれます。
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保育士必見!スムーズな報連相のコツ
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保育士さんの仕事には報連相が欠かせないとお伝えしましたが、具体的にどのように行えばスムーズにコミュニケーションをとれるのでしょうか。
「報告」「連絡」「相談」それぞれの項目ごとに押さえておきたいコツをまとめました。
報告
先に結論を述べる
報告をする際は、はじめに結論を述べましょう。
報告相手である上司や先輩保育士さんは、伝達事項に対し現在どんな状況なのか、あるいはどんな結果なのかを一番に知りたいと考えています。
そのため、プロセスよりもまずは結論を簡潔に伝えた後で、補足としてなぜそのような結果に至ったのかを説明するとよいですね。
適切なタイミングで伝える
報告をする際は、適切なタイミングを見計らうことも大切です。
具体的には、以下のような頃合いで報告するとよいでしょう。
- 指示された仕事が終わったとき
- 仕事が期限までに終わりそうにないとわかったとき
- 中・長期的な仕事の途中
- ミスやトラブルが起きたとき
報告は、上司や先輩保育士さんから求められる前に行うのが基本です。そのため、以上のようなタイミングを念頭において、こまめに報告するよう心がけるとよいですね。
特にトラブルやイレギュラーな事態ではフォローが必要な場合もあるため、すぐに報告するようにしましょう。
事実と意見を分けて伝える
報告する際は、実際の状況と自身の意見を区別して伝えることも重要です。
たとえば、指示された仕事の進捗を報告する際に「あと1時間程度で終わりそうです」と意見のみを伝えると、上司はくわしい状況を把握することができません。
「△△が終わっていて〇〇が残っているので、あと1時間程度かかりそうです」と事実に基づいて報告するようにすれば、上司が知りたい内容を正確に伝えることができるでしょう。
連絡
正確な情報を必要な人に伝える
連絡をする際は、正しい情報を必要な関係者に速やかに伝えましょう。
たとえば、上司や先輩保育士さんには直接伝えていたものの、同僚には伝えていないなどばらつきがある場合、情報がうまく伝達されず仕事に支障が出る可能性があります。
また、相手に「自分だけ伝えてもらえなかった」といった不信感を与え、信頼関係を築きにくくなる恐れもあるでしょう。
認識の齟齬を生まないためにも、正しい情報を必要な職員さん全員に連絡することが大切です。
連絡手段を使い分ける
相手が内容をわかりやすく、かつ受け取りやすいよう、連絡手段を使い分けるのも重要なコツです。
メール、口頭、ミーティング、電話など、情報を伝えられる方法はさまざまあります。
たとえば、緊急度の高い内容を多くの人に連絡したい場合にはミーティングや朝礼の時間を設けたり、同じクラスの担任など複数人に周知したい場合はメールを使ったりと、伝える内容や相手、重要度によって使い分けるとよいでしょう。
相談
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迷ったらすぐ相談する
判断に迷ったらすぐ相談するようにしましょう。
たとえば、保護者からの質問に対する返答に迷うことがあるかもしれません。
その際に自分だけの判断で対応すると、保育園の方針とは異なる回答をしてしまう場合もあるでしょう。
保護者には日を改めて回答する旨を伝えたうえで、すぐに先輩保育士さんなどにアドバイスをもらい、適切な対応をすることが大切です。
相談事項を明確にする
相談したい事柄がある場合は、内容を整理してから伝えてみましょう。
以下の3つをまとめたうえで相談すると、相手もアドバイスしやすくなるかもしれません。
- 現在何で困っているのか
- どんなことを試してみたのか
- 最終的にどうなりたいのか
また、漠然とした悩みや不安があった場合でも、以上を明確にすれば頭の中を整理することにも役立ちそうですね。
報連相のやり方を押さえて、信頼される保育士になろう
今回は、保育士の仕事に欠かせない報連相とはなにか、コツなどを紹介しました。
報連相とは「報告」「連絡」「相談」の頭文字をとった言葉です。
保育はチームで進めるため、職員さん同士の信頼関係が基本となります。
そのためには、日々仕事の進捗を報告したりこまめに相談したりと、コミュニケーションを通して関係を築いておくことが重要となるでしょう。
よりよい保育の実現に向けて、報連相のコツを押さえておくとよいですね。
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