新年度に向けた準備で一番悩むのが、クラス担任の決め方かもしれません。子どもの様子や職員のバランス、新卒の採用状況などの事情を踏まえて、来年の保育がうまく回るようにさまざまな配慮をする必要がある大変な作業ですよね。今回は、保育園の担任の決め方や配属先の決定までの流れなどを紹介します。保育士さんが働きやすいような、人材配置の工夫やポイントをまとめました。
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保育園の担任を決めるのは誰?
採用担当者の中には、各クラスの担任をどのように決めればよいのか、悩む方もいるでしょう。
人材配置に問題があると、「新人と先輩保育士さんの相性が悪く、クラスの雰囲気がよくない」「乳児クラスの担任を任せたがトラブルが多い」など、運営に支障をきたす場合も考えられます。
中には職員間で上手く連携が取れず、早期離職につながるケースもあるようです。人材の定着化や新人の育成などに取り組むためにも、適材適所の配置を目指すことが大切でしょう。
新年度(4月)の担任はその年の2月~3月頃に決定する園が多いようです。
まずは、保育園の中で担任を決めるのはどのような人物なのか詳しく見ていきましょう。
園長先生(施設長)
クラス担任の決め方は園によって異なるものの、園長先生や施設長の方が決定することが多いようです。
人材の採用担当を園長先生が担っている園もあり、新卒の配属先・職員の経験年数など、さまざまな要件を考慮したうえで決めることが考えられます。
学年主任
各学年の主任が職員のバランスを考えて、担任を決定することもあるでしょう。主任は職員のよき相談相手となったり、新人の育成を担当したりと現場の中心的な存在になりそうです。
そのため、そうした経験を活かして人材配置を任されるケースがあるようです。
園長先生と学年主任
現場をよく理解している学年主任と園全般の運営を考える園長先生で相談のうえ、職員の配属先を決定することがあるでしょう。
多忙な園長先生の代わりに、各学年の主任が園の保育活動を支えていることも考えられます。人材配置に現場のリアルな声や状況を反映できるため、このような方法を採用している園は少なくないようです。
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保育園の担任を決定するまでの流れ
次に園長先生や学年主任の方が相談のうえ、担任を決定する一連の流れを紹介します。
①園児のクラス分け
園児の「年齢・誕生月」「男女比」「個性」などをふまえたうえでクラス分けを行います。
特に0歳児クラスは月齢によって発達に違いがあることから、刺激し合えるような関係性を考えて決定することが考えられます。
また、身体を動かすのが大好きな子もいれば、自分の気持ちを上手に表現できない子もいるでしょう。それぞれの個性を尊重できるよう、バランスを考えて園児を振り分けることも多いようです。
②原案作成
クラス分け後、職員の経験年数・スキル・離職状況などを考慮して担当保育士を決めていきます。職員の産休や育休などで配属先を変えることもあるかもしれません。
現場の様子をふまえたうえで原案を作成するものの、「急に職員の退職が決定した」「募集をかけているがパート保育士が集まらない」などの要因によって、立案に時間がかかることもあるようです。
③最終決定
新年度に向けて新卒の保育士さんを雇用している園では、3月の研修を終えた時点で各担任の最終決定を行う園が多いようです。
研修の中で「保護者対応に不安はないか」「保育士として向上心があるか」などさまざまな点をチェックしたうえで、担任を任せることができる人材かを判断することでしょう。新人の配属先によっては、原案として作成したものを一から作り直すケースもあるかもしれません。
職員全体のバランスを考慮したうえで、最終決定を行い、3月または4月の初めに保護者の方に発表することが多いようです。
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保育園の担任の決め方のポイント
最後に保育園の担任の決め方のポイントを紹介します。
子どもの様子を把握する
担任を決定するうえで、子どもたちの保育記録や様子などをきちんと把握することが大切になります。中には、職員と上手く信頼関係が築けないまま通園している園児もいるかもしれません。
「○○ちゃんは△△先生とすごすときに笑顔が多い」「○○くんは運動が得意だから△△先生との活動を楽しめそう」などと、これからの保育をイメージして担任を決定することが重要になります。
それぞれの子どもの個性を理解し、どの職員が担任として適任かを考えてみましょう。
職員にアンケートを取る
担任の決定に向けて、職員に「どの年齢のクラス担任になりたいか」「新年度にどんな活動にチャレンジしたいか」など、アンケートを取るとよいかもしれません。
「5歳児クラスを担当して小学校との接続に取り組みたい」「0歳児クラスの担任になり、子どもとのスキンシップを楽しみたい」などさまざまな意見が出てくる可能性があります。希望が通らない可能性があるということも伝え、話しやすいように個別に面談を設けてみてもよいでしょう。
そのような機会を設定すると、職員一人ひとりの仕事への考え方を知るチャンスにもなりそうです。
職員同士の相性を考慮する
保育士さんは普段の保育活動、行事の開催などさまざまな場面で協力し合います。そのため、担任を決定する際も、職員同士の相性を考慮することが大切でしょう。
職員同士で意見の言い合いや保育観のズレが生じると、クラス運営がスムーズに進まない場合もありそうです。
職員の交流会や会議の様子などを観察して、人材の相性も考慮したうえで配置を決めるとよいかもしれません。
新卒保育士さんの配属先に気をつける
新卒保育士さんは慣れない環境に適応することに精いっぱいで、不安を抱いている方は多いのではないでしょうか。
面接でハキハキと話していた方もいざ勤務が始まると、緊張して上手に立ち回れないケースもありそうです。
「担任ではなく、フリー保育士として現場に慣れてもらう」「乳児のあやし方が上手だから、0歳児クラス向きかもしれない」など、新卒保育士さんの働きやすさを配慮して、配属先を決めるとよさそうです。
保育園の担任の決め方を考え「適材適所」を目指そう
保育園の担任を決める際は、子どもや職員との相性、全体のバランスを考える必要があるでしょう。普段から職員とのコミュ二ケーションを図り、それぞれの特性を把握して「適材適所」の配置を心がけるとよさそうです。
特に新卒の保育士さんを雇用している場合は、教育担当が適切な指導を行うことも大切になります。
職員一人ひとりが保育士として成長できるように、担任の決め方を工夫していきましょう。
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