道具を使わない外遊びには、どのようなものがあるでしょうか。2歳児頃から楽しめる鬼ごっこなど、さまざまな遊びを知っておくと隙間時間にも活用できそうですね。今回は、保育園で道具を使わずに子どもが楽しめる外遊びについて、花いちもんめなどの集団遊びや、草相撲などの自然を使ったアイデアを紹介します。
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目次
保育園で道具を使わない外遊びを取り入れよう!
保育園では、一年を通して外で身体を存分に動かす活動をすることが多いかもしれません。
縄跳びやボール遊び、かくれんぼなど、子どもが夢中になれる外遊びにはいろいろな種類がありますよね。
なかでも、道具を使わない外遊びのネタをいくつか知っておけば、天候により急遽活動できるようになったときや散歩に行ったときなど、事前に準備をしていなくても活動を始められるので便利かもしれません。
道具を使わずに楽しめる外遊びとして、例えば鬼ごっこが挙げられるでしょう。
ほかにも自然物を使った遊びや、かけっこなどの運動遊びも道具いらずで楽しめそうですね。
まずは、保育園で楽しめる道具を使わない外遊びのなかから、集団遊びのアイデアを紹介します。
【集団遊び編】保育に役立つ道具を使わない外遊び
クラス全員で参加できる、鬼ごっこや古くから伝わる伝承遊びなどをまとめました。
だるまさんが転んだ
鬼ごっこの一つとされている、お馴染みの集団遊びです。
遊び方
1.鬼を1人決め、木の方を向いて立ちます。
2.子は鬼から離れたスタートラインに横一列に並びます。
3.「始めの一歩」と鬼が言ったら、子はできる限り大股で鬼へ向かって一歩前へ進みます。
4.鬼は木の方を向き、腕で目隠しをしながら「だるまさんが転んだ」と言います。その際、最後の「だ」と言うタイミングで子の方を振り返り、動いている子がいないか確認します。
5.子は鬼が振り返るまでの間に、鬼へ向かって歩み寄ります。鬼が振り向いたとき動いていた子は鬼に名前を呼ばれて捕まります。
6.(4)と(5)を繰り返し、捕まった子は鬼と順番に手を繋いでいきます。
7.鬼までたどり着いた子は「切った!」と言いながら鬼に最初につかまった子の繋がっている手を切り離します。
8.子は全員スタートラインの方へ走って、鬼から遠ざかります。
9.鬼は「ストップ」と言って、走る子の動きを静止します。
10.鬼は子に向かって決められた歩数だけ歩み寄り、子に触れて捕まえることができたら鬼を交代します。
遊びのポイント
ルールを理解できるようになる幼児クラス向けの遊びです。
「だるまさんが転んだ」と言うときのリズムやイントネーションは自由にアレンジできます。そのため、鬼の工夫次第で子が歩み寄るタイミングを掴みにくくさせられるのも、より楽しめるポイントでしょう。
鬼が振り向いたときの子が静止するポーズを、後ろ向きや片足立ちにするなど、独自のルールを取り入れてもよいですね。
色鬼
数ある鬼ごっこのなかでも、子どもがさまざまな色の名前を覚えるきっかけにつながりそうな遊びです。
遊び方
1.鬼を1人決め、子の中央あたりに立ちます。
2.鬼が好きな色を自由に指定して、子に伝えます。(最初のうちは、保育士さんが鬼になって色を指定したほうが、進行がスムーズかもしれません。)
3.子が指定された色に触る前に鬼に捕まったら、鬼を交代します。
遊びのポイント
色に興味を持ち始める2歳児くらいから楽しめるでしょう。
2歳児クラスでは、保育士さんが「トマトと同じ、赤い色はどこでしょう。」などと、子どもに分かりやすく伝えるとよいかもしれません。
遊具のある公園などさまざまな色を確認できる場所で行えば、たくさんの色に触れることができ盛り上がりそうですね。
じゃんけん列車
室内でも楽しめるごっこ遊びですが、ここでは合図となる音楽も笛も使わない方法を紹介します。
遊び方
1.最初は全員が列車の運転手になりきり、自由に歩き回ります。
2.保育士さんが「じゃんけん列車」と言ったら、運転手同士でじゃんけんをします。
3.じゃんけんに勝った子どもはそのまま運転手でいられます。じゃんけんに負けた子どもは列車に乗るお客さんになり、勝った子どもの肩に両手をかけてつながります。
4.(1)~(3)を繰り返し、最後までじゃんけんに勝ち、運転手として子ども全員を列車に乗せられた人が勝ちです。
遊びのポイント
保育士さんがいつ「じゃんけん列車」と言うのか分からないので、静かに耳を傾けながら安全運転をすることがポイントになるでしょう。
保育士さんが2人ペアになり両手でトンネルを作るなどアレンジを加えれば、子どもがうれしそうに中をくぐってくれるかもしれません。
途中で列車をバラバラにするなど、ルールを自由に変えてもよいですね。
はないちもんめ
古くから親しまれている伝承遊びです。保育士さんも子どもといっしょに楽しみましょう。
遊び方
1.2つのグループを作り、それぞれ横1列に手をつなぎ平行になるように立ちます。
2.グループの代表同士でじゃんけんをします。
3.勝ったグループは「勝ってうれしいはないちもんめ」と歌いながら、負けたグループに向かって6歩進み、7歩目で片足を蹴り上げます。この時、負けたグループは歌にあわせて後退します。
4.続けて今度は負けたグループが「負けてくやしいはないちもんめ」と歌いながら勝ったグループの方に進み、歌の最後で同じように片足を蹴り上げます。
5.歌の最後のフレーズ「相談しよう、そうしよう」は全員で歌い、それぞれのグループが相手グループのなかから仲間として呼び入れたい子どもを1人選びます。
6.決まったら「きーまった」と言い、勝ったグループから順番に「〇〇ちゃんがほしい」と伝えます。
7.名前を呼ばれた子ども同士が中央でじゃんけんをし、負けた子どもは相手グループに入ります。
8.(3)~(7)を、どちらかのグループの子どもがいなくなるまで続けます。
遊びのポイント
ルールを理解して楽しめるようになる、幼児クラスから導入してみましょう。
相談する場が設けられているので、子どもたちの協調性が育まれることが期待できそうですね。
選ばれる子どもが偏らないよう、保育士さんが「次はまだ呼ばれていない友だちを選ぼう。」と声をかけるなど配慮しながら進行するとよいかもしれません。
手押し相撲
手押し相撲も道具を使わずに楽しめる遊びです。
子どもの数が奇数の場合は、保育士さんも参加するなどして調整しましょう。
遊び方
1.まずは2人組のペアを作り、向かい合って立ちます。
2.手のひらだけを使って押し合い、相手のバランスを崩したほうが勝ちです。
遊びのポイント
勝つためには、足が地面から離れたり立ち位置がずれたりしないよう、注意しながら相手を攻める必要があります。
子どもが転んだときに怪我をしないよう十分なスペースを確保し、周りに危険なものが落ちていないか確認してから行うとよいでしょう。
勝ち抜き戦にして、最後まで残った子どもをチャンピオンにしてもよいですね。
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【自然遊び編】保育に役立つ道具を使わない外遊び
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次に、屋外で目にする自然物を取り入れた外遊びを紹介します。
葉っぱの川下り
水の流れる公園などで楽しめる遊びです。
遊び方
1.地面に落ちている葉っぱを拾います。
2.拾った葉っぱを川に入れて流します。
遊びのポイント
保育士さんといっしょに、2歳児から楽しめる遊びです。
水の流れにのって遠くへ離れていく葉っぱの動きに、子どもは興味を示すでしょう。
0歳児や1歳児であれば、保育士さんが川に葉を流す様子を見せることでいっしょに楽しむことができそうです。
場所によっては川などに葉の投げ入れを禁止している場合もあるかもしれないので、十分に確認してから遊ぶようにしましょう。
石タワー
地面に落ちている石でも、子どもにとっては遊び道具の代わりになるでしょう。
遊び方
1.石を複数個拾います。
2.1つの石を地面に置きます。
3.(2)の上に別の石を積み上げます。
4.積み上げた石が倒れるまで(3)を続けます。
遊びのポイント
1人でも楽しめる遊びです。
2人以上で遊ぶ場合は順番に石を積み上げていき、タワーが崩れてしまったら負けというルールにするとよいでしょう。
子どもはできる限り平らな石を使ったほうが積み上げやすいということに気づくなど、勝つために工夫しながら遊ぶ姿が見られるかもしれません。
石を投げて遊ぶ子どもがいるかもしれないため、活動の前に、拾った石を周りの人に向かって投げないよう注意を促してから遊びましょう。
草相撲
一般的にはオオバコという草を使って遊ぶことが多いようです。公園などで見かけたら遊んでみましょう。
遊び方
1.2人組でペアになります。
2.草がU字型に交わるように持ち、お互いに引っ張り合います。
3.相手の草が切れたら勝ちです。
遊びのポイント
散歩で見かける草を使って楽しめる遊びです。
できる限り茎の太い草を探すことが、勝つためのポイントといえるでしょう。
勝ち抜き戦にしても盛り上がりそうですね。
影踏み鬼
天気がよく、影があるときの外遊びに取り入れてみましょう。
遊び方
1.鬼を1人決めます。
2.子は鬼に影を踏まれないように逃げます。
3.影を踏まれた子は新たな鬼になります。
遊びのポイント
大きな影を見つけて自分の影が隠れるようにするなど、鬼に捕まらないよう逃げ方を工夫しながら楽しめるでしょう。
鬼のいる方向に自分の影が伸びないように逃げることも、上手な逃げ方のポイントになりそうですね。
2歳児までであれば、保育士さんが子どもの影を踏んで「つかまえた!」と言いながら遊んでみましょう。
虫取り
お散歩のときに季節の虫を見かけるようになったら、とんぼや蝉、テントウムシやカタツムリなどの虫を捕まえてみましょう。
例えば、とんぼは左右に移動しながらゆっくり近づくと捕まえやすくなるなど、素手で捕まえるためのコツを知っておけば、子どもに伝えることができそうです。
日頃から昆虫図鑑に親しんでおくと、外でいろいろな虫を見かけたときに子どもが興味を示すかもしれませんね。
道具を使わない外遊びを知って、状況にあわせた保育活動を楽しもう
今回は、保育園で活かせる道具を使わない外遊びを紹介しました。
石や草、虫などの自然物も、子どもにとっては立派な遊び道具の代わりとなるでしょう。
簡単な遊びであれば、2歳児の乳児クラスでも楽しむことができそうです。
幼児クラスでは、ルールのある鬼ごっこなどの集団遊びも、アレンジを加えながら楽しめるようになるかもしれません。
道具を使わない外遊びのネタをいろいろ知っておけば、急遽活動をすることになったときでも気軽に導入できるので、遊びの幅が広がりそうですね。