保育士の身だしなみで悩みや相談が多いのが、ピアスをはじめとするアクセサリーのOK・NG範囲。また、学生時代にピアスホールを複数あけていて、実習や保育士として働き始める際にこのままで大丈夫かどうか悩む人もいるようです。現在の保育園・幼稚園など保育施設でピアスを含むアクセサリーの判断基準をまとめたので参考にしてみてくださいね。
保育士のピアス・装飾品は基本的にはNG
ピアス・ネックレス・指輪などのアクセサリーは、子どもの体を傷つけてしまう恐れがあるため、身に着けることを禁止している園がほとんどです。
子どもにとってアクセサリーは安全ではない。
保育士は常に子どもとの距離がとても近く、抱っこなど接触する機会もひんぱんです。おしゃれで身に着けるアクセサリーのほとんどは固い素材で、装飾やとがった部分があるものはふとした表紙に子どもの体を傷つけてしまう恐れがあります。指輪の立て爪のとがった部分で子どもの皮膚を傷つけてしまったり、ピアスのキャッチが外れて子どもの口に入ってしまったりする可能性は大いに考えられます。
また、生後6カ月~2歳児までは誤飲が多い年齢です。3~4歳児はきれいなものやキラキラしたものを見ると、興味から突進して無理に取ろうとする子もいるため、先生の体も危険です。そのようなケースが頻繁に起こるため、ピアスや髪飾り・ネックレスを育児期間ははずしている保護者もとても多いのです。
ピアス・指輪・ネックレスなどの取扱い
アクセサリーは仕事中はすべて外し、オフタイムでおしゃれを楽しんでいる人がほとんどです。結婚指輪のみは例外で、つけてもいいとの決まりの園も中にはあります。ですが、限りなくシンプルなデザインに限られています。ひと昔前は結婚指輪は石や飾りのデザインがない、シンプルなストレートがほとんどでした。しかし現在では、婚約指輪と重ね付け前提で作られているものも多く、V字やひねりを加えたものや、ダイヤが一周ぐるりと入ったエタニティ・ダイヤが石畳状に飾られたパヴェなど、装飾が多い結婚指輪がトレンドで増えています。飾りの多い指輪は子どもへの危険度が上がるため、どこまでOKと判断していいか難しいケースもあるようです。結婚指輪を常に身に着けたいと考えるのであれば、装飾が多いものは最初から選ばないほうがおすすめです。状況に応じて、はずす判断が必要なこともあります。
勤務中のアクセサリーは保護者からの批判も強い
保育士の仕事では、保護者に安心して子供を預けてもらうことが第一です。さりげない一粒石のシンプルなピアスを控えめに身に着けていても、保護者自身の育児の経験・体験から「危ないのでは?」という批判的な視線で見られてしまい、信頼を失う可能性が考えられます。また、初対面での保護者とのコミュニケーションを和やかにスムーズにするために、信頼してもらえる身だしなみと立ち居振る舞いはとても重要です。身だしなみでの不安要素は取り除いておきましょう。
保育士がピアスホールがあっても大丈夫?
勤務中にピアスははずすつもりでいるけれど、もともとあいているピアスホールについての悩みを抱える保育士の方も多いようです。これから実習・新任・研修・転職などで新しい場所にいく場合、今までOとされていたことが違う受け取られ方をしてしまう場合もあります。事前に確認・準備できることをまとめました。
つけていなければピアスホールはOKという意見がほとんど
基本的にピアスホールが空いていても、ピアスをつけていなければ園長や同僚・保護者の視線や意見で、見方が厳しくなるようなことはありません。きちんと子どもの安全に気を使っていることや、仕事にまじめに取り組んでいる姿勢が伝わるので、なんの問題はありません。
複数空いている・軟骨ピアスのホールがある場合
保育実習や新しい園に転任する場合などで、気になってしまうのが軟骨ピアスや片耳に複数あいているピアスホール。WEB上の意見では「勤務中にはピアスをせずに、仕事にまじめに取り組んでいれば、どんなピアスホールがあいていても問題ない」という客観的な意見がほとんどです。
ですが、中にはそういったファッションになじみがなく、びっくりしてしまう保護者もいるかもしれません。そのため、耳元が見えないよう髪形をアレンジして隠す人も多いようです。保育士は勤務中にはすっきりした髪形が求められるので、顔周りに頻繁にかかるような髪形はおすめできませんが、仕事に支障がない範囲で、長さをボブにして耳元を髪形で隠すなど、目立たない工夫をしている保育士の方もいます。心配な場合は、事前に園側に相談をしてみましょう。
今からピアスホールを開けたい場合
保育士になってから、ピアスホールや軟骨ピアスを開けたいという悩みも聞きますが、現在勤務している園に在職している間は、やめておくことをおすすめします。ピアスホールをあけたあと、1~2カ月はホールが固定するまでファーストピアスをつけたままにする期間が必要だからです。また、あけた穴の傷口はふさがっていないので、雑菌が入ると耳が化膿してしまいます。子どもに頻繁に触られることが多い状況では、勤務に支障が出る恐れがあります。保育士を始めてからピアスホールを新たに開けるタイミングとして、転職期や結婚を機に一度退職した際など、仕事からある程度まとまった期間、離れる時期がおすすめです。
簡単1分登録!転職相談
転職に関するご質問や情報収集だけでもかまいません。
まずはお気軽にご相談ください!
読んでおきたいおすすめ記事
保育士をサポート・支える仕事特集!異業種への転職も含めた多様な選択肢
保育士の経験を経て、これからは保育士のサポート役として働きたいという方はいませんか?責任の重い仕事だからこそ、人の優しさや支えが必要不可欠な仕事かもしれませんね。今回は、保育士さんをサポートする・支え...
在宅ワークで保育士資格を活かせる仕事とは?自宅でできる保育関係の仕事を徹底解説
通勤時間なく働ける在宅ワークをしたいと考えても「保育士は無理なんじゃないか……」とあきらめている方はいませんか?保育園の事務職や保育ママ、保育園業務のサポートなど、保育士の経験や資格を活かして自宅でで...
病院内保育とは。役割や仕事内容、病院内保育士として働くメリット
病院内保育とは、病院や医療施設の中、または隣接する場所に設置されている保育園のことです。保育園の形態のひとつであり、省略して院内保育と呼ばれることもあります。転職を考えている保育士さんの中には、病院内...
子ども・赤ちゃんと関わる仕事31選!資格の有無や保育士以外の仕事を関わる子どもの年齢別に紹介
子どもと関わる仕事というと主に保育園や幼稚園を思い浮かべますが、それ以外にも意外とたくさんあります!今回は赤ちゃんや子どもと関わる仕事31選を紹介!無資格で活躍できる職場もまとめました。子どもと携わる...
保育士を辞める!次の仕事は?キャリアを活かせるおすすめ転職先7選!転職事例も紹介
保育士を辞めたあとに次の仕事を探している方に向けて、資格や経験を活かせる仕事を紹介します。ベビーシッターなど子どもと関わる仕事はもちろん、一般企業での事務職や保育園運営会社での本社勤務といった道も選べ...
保育士から転職したい!転職先としておすすめの異業種22選。保育士以外の仕事やメリット・デメリットも
保育士以外から異業種への転職を考えている際、どのような転職先がおすすめなのでしょうか。今回は、次の仕事として保育士から転職しやすいおすすめの異業種22選を紹介します。保育士から異業種に転職するメリット...
保育園運営会社の仕事内容とは?本社勤務でも保育士資格は必要?働くメリットや求人事情まで
保育園運営会社にはどんな仕事があるのでしょうか?保育園運営会社で働くことは「本社勤務」とも呼ばれ、保育園の運営に携わる仕事として、主に一般企業に就職したい保育士さんにとって人気の高い職種のようです。今...
【2024年最新】保育士に人気の転職先ランキング!異業種や選ばれる職場を一挙公開
保育士の資格を活かして働ける人気の転職先をランキング形式で紹介!企業主導型保育園や病院内保育所、ベビーシッターなど保育士経験やスキルを活かせる職場はたくさんあります!今回は保育施設や異業種別に詳しく紹...
【完全版】保育士資格を活かせる仕事・働ける企業25選!
保育園で保育士として働くのが辛いと感じて、転職を考えているという方がいるかもしれません。しかし、せっかく取得した保育士資格を活かして働きたいですよね!保育士として得たスキルや経験は一般企業や福祉施設、...
【2024年最新版】幼稚園教諭免許は更新が必要?廃止の手続きや期限、対象者をわかりやすく解説
幼稚園教諭免許は更新が必要なのか、費用や手続き方法などを知りたい方もいるでしょう。今回は、2022年7月1日より廃止された教員免許更新制について詳しく、そしてわかりやすく紹介します。幼稚園教諭免許を更...
保育士は年度途中に退職してもいいの?理由の伝え方や挨拶例、再就職への影響
「年度途中で退職したい...けれど勇気が出ない」と悩む保育士さんはいませんか。クラス担任だったり、人手不足だったりすると、退職していいのか躊躇してしまうこともありますよね。そもそも年度途中で辞めるのは...
幼稚園教諭からの転職先特集!資格を活かせる魅力的な仕事18選
仕事量の多さや継続して働くことへの不安などを抱え、幼稚園教諭としての働き方を見直す方はいませんか。幼稚園教諭の転職を検討中の方に向けて、経験やスキルを活かせる18の職場を紹介します。保育系の仕事から一...
【2024年度】放課後児童支援員の給料はいくら?年代別の年収やこの先給与は上がるのかを解説
放課後児童クラブや児童館などで働く「放課後児童支援員」の平均給料はいくらなのでしょうか。別名「学童支援員」とも呼ばれ、「給与が低い」というイメージがあるようですが、国からの処遇改善制度などにより、これ...
保育士が働ける保育士以外の仕事21選。資格や経験を活かせるおすすめの就職先
保育園以外の職場に転職・就職先を探す保育士さんもいるでしょう。今回は企業内保育所や託児施設、児童福祉施設など、保育士さんが働ける保育園以外の職場を21施設紹介!自身の働き方や保育観を見つめ直し、勤務先...
- 同じカテゴリの記事一覧へ
保育士でピアスOKの施設・働き方も中にはある
保育士でピアスOKの園はほとんどないのが現状
現在、新設の小規模保育園などでは最初からピアスOKの園も中にはあります。ですが、最初からOKだったとしても、保護者の視線や信頼感を考え、仕事として服装と身だしなみを判断する必要があるのは他の園とかわりません。実際、現場では正社員ではピアスを許可していない園がほとんどです。
アルバイト・派遣の範囲であればピアスOKの園も
アルバイトや派遣など、短時間勤務やそこまで責任を求められない雇用形態での募集で、ピアスOKにしている求人もあります。ですが、実際勤務した場合には、園の雰囲気や熟練度による仕事内容の変化によって、服装に求められることが変わってくることも考えられます。
保育士の仕事ではピアス・アクセサリーは「子どもにとって安全か」で判断を
保育の仕事で、身だしなみの判断基準は「子どもにとって安全な環境を作れるか」です。それをできるだけスムーズに守れるよう、アクセサリー全般において「仕事中はつけない」と決まりを作っている園が多いのですが、理由を1つ1つ確認していくと、なぜダメなのか、今後の長期的な自分のファッション面でも判断基準がはっきりするのではないかと思います。
「ただ決まりだからだめ」ではなく、どうしてそういった決まりになるのかの意味、保育士という仕事をする上で、自分は何を子どもと保護者から求められているのかというニーズをしっかり確認していくと、仕事をする上での自身のモチベーションも大きく変わってくるのではないでしょうか。