指先のおしゃれとして定番のネイルですが、保育士については多くの職場でネイルNGと言われています。なぜ多くの園で禁止されているか、理由をしっかり把握しておきましょう。プライベートで楽しむことは問題ないですが、保育士には何よりも子どもへの安全が求めらるでしょう。ネイル事情について詳しく紹介しているので参考にしてみてくださいね。
保育士のネイルがNGである園が多い理由
トレンドのおしゃれに欠かせないネイル。2018年現在で、20代でマニキュアを使った自宅でのセルフネイルをしている女性は49.8%、30代女性は39.8%です。これにセルフでのジェルネイルやサロンを利用をしていると答えた女性を含めると、50%以上に及びます。ネイルでのおしゃれを日常・仕事に取り入れることは、一般的なものと言えるでしょう。
しかし保育の場では、子どもへの安全面・衛生面を第一に考えて、ネイルはナチュラルカラーを含めNGの決まりにしている園がほとんどです。大きな理由は、保育士の仕事が「子どもを安心して預けることができる」ことを求められているからです。
爪の長さや形の安全面と衛生面
ネイルに映える少し長く伸ばした爪は、子どもの肌を傷つける恐れがあります。また、細かい作業を迅速にこなすことは不向きに見えます。肌が弱い人ではネイルをすることで爪がもろくなりやすくなる傾向があります。気を付けなければならないことは、爪がかけたりネイルがはがれた部分に汚れがたまりやすくなるので、手先を清潔に保てません。
マニキュア・ジェルネイルに含まれるアレルギー物質
マニキュア・ジェルネイルともにアレルギー物質を含む商品があります。ジェルネイルは硬化後は大丈夫と思われがちですが、硬化後もアレルギー物質が消えないものもあるのです。各メーカーとも成分を詳しく表示していないことが多く、自然派由来の原料のネイルも100%安全とは言い切れません。保育の場では、不足の事態で爪が欠けたりはがれた成分が子どもの口に入ることを未然に防ぐ必要があります。
保育士の見た目が子どもに与える影響
保育園・幼稚園で預かっている幼児クラスの子どもは、おしゃれに興味を持ち始め、先生のまねをしたい年ごろです。「先生がしているからネイルを自分もして登園したい」と言われたとき、どう説明するのか、教育・保育方針に沿ってしっかりした理由が必要です。足の爪に塗るぺティキュアも、普段は見えないからと言って夏のプールやはだし保育などで素足になる機会が多いため、禁止の園が多いようです。
行き過ぎたトレンドは保護者からの信頼を失う
保育士に限らず、人と接する仕事は見た目での信頼感がとても重要です。子どもを預ける上での信頼感は、仕事ができる・できないにかかわらず、保護者はまず見た目で判断するしかありません。今まで述べた上記の理由で、子どもにとってネイルは悪影響と判断する保護者の割合はとても多く、ネイルをしていることで無用な心配をかけ、信頼を失うおそれがあるのです。
保育園・幼稚園でのネイルの許容範囲の変化
子どもを安全に預かり保育する上で、ネイルは禁止という方針を取っている園は多いのですが、保護者から見た目で信頼感が得られる範囲内でOKという園も徐々に増えてきています。
園の決まりで一部OKなことも
保護者から見ても安心できる、控えめなテイストに限って「ネイルや髪のカラーリングもルールの範囲内で楽しめます」という求人を出している園も中にはあります。園側のルール範囲内・控えめな範囲とは、
・透明やヌーディーカラー
・フレンチ(白とヌーディーのみ)
・短めに切りそろえ、爪先を丸く手入れしたショートネイル
などです。
新設の園・アルバイト・パート求人はネイルOKが多い
現在、保育施設の不足を解消するために、急ピッチで新設園が増えているのですが、新設園での職員の求人は、園の決まり内でネイルOKにしている施設が増えているようです。
また、働き方によってもネイルの規定は差があり、雇用形態がパート・アルバイトの場合はネイルOKにしていることも多いです。爪が生まれつきもろくてネイルをして補強している人や、ある程度ネイルを自由に楽しみたい、という人は、働く場所の選びかたや雇用スタイルを見直すというのも1つの方法です。
ネイルに理解のある保護者も
女性のファッション・身だしなみの一部としてネイルの認識がだいぶ浸透しているため、控えめな範囲での使用であれば、理解を示す保護者も徐々に増えてきてはいます。「きちんと仕事をしてくれれば」という意見もWEBの掲示板などでは少なからずあるようです。
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保育士もネイルでおしゃれを楽しみたい!方法は?
保育士でトレンドネイルを休日のみ楽しんでいる、という人はとても多いです。ただ、マニキュア・ジェルネイルは爪を手入れしてきれいに仕上げるのに1~3時間かかり、剥がすにも同様の時間がかかるため、「休日の間だけ楽しむ」には、長期休暇以外ではかなり手間がかかってしまいます。そんな中で、簡単に着脱できる方法を取り入れたり、特別な日に限定してネイルを楽しんでいる方が多いようです。
簡単に付けはずしできるネイルチップ
ネイルはジェルもマニキュアもセルフ・サロンともに、施術に非常に時間がかかります。そこで、休みの日だけ、時間をかけずに楽しめる「ネイルチップ」の利用がおすすめです。
爪の形をした合成樹脂で、自分でネイルアートが楽しめるプレーンチップと、すでにデザインされているアートチップから選べます。強力な接着剤か両面テープになっていて、自爪の上から貼り付けます。
強度的には接着剤のほうがしっかり張り付きますが、剥がすのに薬剤・お湯を使って時間がとてもかかるため、1日程度の使用なら、爪を傷めない両面テープで接着させる人がほとんどです。ネイルチップを両面テープでしっかり張り付けるには、次のようなコツがあります。
・爪の手入れを日頃からきちんとしておく
・自爪をあらかじめ短く削っておくと、チップの装着感が強まる
・自爪はあらかじめリムーバーやアルコールで表面を拭き接着面をきれいにする
・手のひらの油分も落としておく
・きれいにした後の爪・手のひらの水分を乾燥させる
・付ける際に両面テープの接着面はなるべく指で触れないようにする(テープの粘着力が弱くなってしまうため)
結婚式のお呼ばれなど特別な日に楽しむ
結婚式などのハレの日は、たくさん写真を撮ったり、華やかな装いでお祝いの気持ちを表すために、技術の高いトレンドのネイルを1日のみでも楽しんでほしいところです。ネイルサロンの利用は、土日祝日は予約が埋まりやすいため、WEB予約などを利用して使用したい日の2週間前には予約を入れておきましょう。ジェルネイルはセルフで剥がすのが難しいため、できれば休日中に剥がせるよう、除去の予約も一緒に入れておくことをおすすめします。
求められていることを理解してオン・オフのおしゃれを楽しもう
どの仕事でも、プロフェッショナルとして服装や身だしなみに「求められていること」があり、それを理解して仕事に就くことが大切です。保育士の場合は、保護者が自分の子どもを安心して預けるため、信頼してもらえるファッションで身だしなみを整えることが求められます。
ネイルは、一般的にはおしゃれの認知度は高いのですが、子どもの健康面・安全面を第一に考えると、使用範囲に疑問が残ってしまう部分があります。手軽で休日だけでも可能なネイルの方法や、特別な日に思いきりおしゃれをすることで、オン・オフのファッションを大きく分けて、人より2倍のおしゃれを楽しむ、という考え方がおすすめです。
参考
【美容センサス2018年上期】≪ネイルサロン編≫
(株)リクルートライフスタイル ホットペッパービューティーアカデミー調べ
https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/census/