保育園でできる夏ならではの自然遊びについて知りたい保育士さんもいるのではないでしょうか。虫の観察や公園などに咲いている植物を使った色水遊び、泥団子づくりなどさまざまな遊びがあります。それぞれの遊び方を知って保育に役立てられるとよいですね。今回は、夏の自然遊びのアイデアや保育のねらい、気をつけることを紹介します。
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夏の保育で楽しめる自然遊びとは
自然遊びとは、生き物や事象の変化を感じながら自然と触れ合う、夏に取り入れやすい遊びの一つです。
保育で楽しめるものには、夏に生えている植物を使って色水遊びをしたり、生き物を観察したりすることが挙げられます。
他にも泥などを使った遊びも楽しめるので、夏はさまざまな遊びが展開できそうです。
保育園で夏の自然遊びをするのには、以下のようなねらいが挙げられます。
- 夏ならではの自然や生き物に触れ、親しみを持つ
- 興味を持って友だちといっしょに生き物を観察し、命の大切さに気づく
- 夏の事象を知り、関心を持って取り入れて遊ぶ
自然遊びを通して、生き物を観察したり植物に触れたりしながら夏という季節を味わえるとよいですね。
ただし、生き物が好きな子やそうでない子どもがいるため、個人の配慮をきちんと行う必要がありそうです。
こうした注意点や上記のねらいをもとに指導案を作成していきましょう。
今回は、夏に保育園で楽しめる自然遊びについて紹介します。
夏の保育で楽しめる自然遊び
夏の保育で楽しめる自然遊びを見ていきましょう。
虫に関わる遊び
まず虫と関わる自然遊びから紹介します。
虫の観察
戸外に出て、園庭や公園にいる虫を見つけて観察してみましょう。地面や葉の生い茂るところを集中してみると発見がありそうです。
わかりやすいのがアリの行列ですね。
一列になって食べ物を運ぶアリの姿が見られ、追ってみながらと「どこまで続いているのかな?」と保育士さんが声をかけると、子どもたちは興味を持ってくれるかもしれません。
またダンゴ虫も身近にいるため、触ってみたり、丸くなる様子を観察してみたりと子ども一人ひとりが楽しめるとよいですね。
観察をするときは、時間を十分に取り、虫メガネを持って行くとよいでしょう。
おたまじゃくしやカブトムシの飼育
成長すると姿が変わる様子を楽しめる虫の飼育を、子どもたちと行ってみましょう。
まずは、図鑑などでどのくらいの大きさの虫かごがよいのか、エサは何かなど飼う前に調べることが大切です。
虫を飼育する環境がきちんとできてから、開始するようにしましょう。
植物を使った遊び
次に植物を使った遊びを見ていきましょう。
色水遊び
暑い夏には、花びらなどを使って作る色水遊びを計画してみましょう。
紫やピンクなどの朝顔を使うと、爽やかな色合いの色水になりそうです。色水は次のように作ってみましょう。
<遊び方>
1.朝顔やマリーゴールドの花を摘み、集めて袋に入れます。
2.水を入れて揉みこみます。
3.色が出たら袋の隅を切って、色水をペットボトルなどの容器に入れたらできあがりです。
<遊ぶ時のポイント>
朝顔などの色がよく出る植物を使いましょう。慣れてくると、子どもたちが「このお花で色水できるかな?」など疑問に持つことが考えられます。
保育士さんは色が出ないものだと知っていたとしても、答えを言わず子どもたちを見守ったり、困ったときはアドバイスをしたりなどするとよいでしょう。
そうすることで、自分で考えて子どもたちが主体的に遊べそうです。
関連記事:保育園で楽しむ植物を使った色水遊びのアイデア。野菜や草花など使える植物の種類について/保育士バンク!
葉っぱを使った製作
葉っぱを使った製作をしてみましょう。
<花やはっぱを使ったお絵描き>
夏に咲く花や葉っぱを使ったお絵描きをしてみましょう。
その際、大きな白い画用紙を用意して作り始めるとよいかもしれません。
大きさが異なる葉や花を使うと、顔や動物などさまざまな表現ができそうです。
何を作ろうか迷っている子がいた場合は、「何を作ろうか」など声をかけたり、「〇〇ができそうだね」とヒントを出したり、個別に対応するとよいでしょう。
<葉っぱスタンプ>
子どもたちが拾った葉っぱでスタンプをして遊びましょう。
好きな葉っぱに好きな色の絵の具を付けて、白い画用紙にスタンプしていきます。
手や机に絵の具がついてもすぐに拭けるように濡れタオルを用意したり、新聞紙を敷いたりなど事前に行っておきましょう。
<フロッタージュ>
フロッタージュとは、でこぼこした物の上に薄い紙を載せて、色鉛筆などでこすりだして、模様や形を写し取る技法のことです。
画用紙だと厚いため、コピー用紙などの薄い紙で行うときれいに模様が出せるでしょう。4歳児や5歳児の子どもたちと楽しめそうですね。
以上の3つのアイデアを行うときは、子どもたちの姿を想定して事前に使う道具や用具を用意しておきましょう。また、子どもたちに「○○の製作をするから、好きな葉っぱを拾っておいてね」と伝えておくと自分の好きな大きさや形のものを選べるかもしれません。
土や泥を使った遊び
泥や土を使った遊びを見ていきましょう。
泥団子作り
<作り方>
1.バケツの中で土と水を混ぜます。
2.土がまとまったら平でコロコロ転がします。
3.乾いてサラサラしている砂をかけて、泥団子を乾かします。
4.(2)と(3)を繰り返して固くして乾かします。
5.何日かおいておいたら、布を用意し泥団子を磨いてできあがりです。
<遊ぶ時のポイント>
じっくり寝かせると壊れにくくきれいな泥団子ができるでしょう。
年齢が低いうちは、力加減を調節できず、作ったお団子が壊れてしまうこともあるかもしれません。
その場合は、「先生ともう一度作ってみようか」と声をかけていっしょに作ってみましょう。
何度も何度も繰り返すと泥団子が上手にできるようになってくるので、保育士さんもいっしょに根気よく遊べるとよいですね。
土にお絵描き
土にお絵描きをしてみましょう。
遊び方は簡単で、じょうろなどに水を入れておき、乾いている土に水でお絵描きをして遊びましょう。
じょうろの先が太いと水が出すぎてしまい、思ったような絵がかけないので、先の細いものを用意するとよいでうすね。
マヨネーズやケチャップ、ペットボトルなどの空き容器を使って行ってみましょう。
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夏の保育で自然遊びを行うときの注意点
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最後に、保育園で夏に自然遊びをするときの注意点をまとめました。
事前準備をきちんと行う
園外で自然保育を行う前には、下見をきちんと行い、危険な箇所がないかを確認しましょう。
もし危険な箇所があった場合、保育士さんがそばについたり、子どもたちと「近づかない」と約束したりしておきましょう。
また、虫を取ってくる場合に備えて、虫かごや虫取り網の準備をしておくのも大切ですね。
図鑑などを用意しておき、子どもたちが自分で考えられる環境を作る
保育室でも子どもたちが自ら自然に触れたり考えたりできるように、本を用意するとよいでしょう。
自然遊びを行う前にクラスみんなで自然に関する本を読んでもよいかもしれません。
約束事を決めておく
遊ぶ際は「時計の針が〇までだよ」と時間を決めたり、戸外で活動をしている際は、遊ぶ範囲なども決めておいたりするとよいかもしれません。
範囲を決めていないと、興味のままにどんどん進んでしまうことが考えられるため、保育士さんが立っているなど範囲をわかりやすくするとよいでしょう。
また、夏は暑いためこまめに木陰で遊んだり、しっかり水分をとったりすることを伝えましょう。
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今回は、夏ならではの自然遊びについて紹介しました。
この活動には、夏の自然や生き物に親しみを持って遊ぶ、先生や友だちといっしょに遊びながら命の大切さに気づくなどをねらいとしています。
自然遊びのなかには、虫に関わる遊びや植物を使った遊び、葉っぱなどを使った製作などさまざまなものがあります。
この記事を参考にしながら、子どもたちが楽しめるアイデアを知って、保育に役立ててみてくださいね。
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