保育園で行うチーム遊びについて知りたい保育士さんもいるでしょう。チーム対抗で遊ぶねらいや遊びごとの楽しめる年齢などが分かれば、幼児クラスの保育に活かせるかもしれません。今回は、チーム遊びについて、リレーやじゃんけんゲームなどのアイデアをまとめました。あわせて、遊び方のポイントについて紹介します。
maroke/shutterstock.com
目次
保育園でチーム遊びを行うねらい
チーム遊びとは、2チーム以上に分かれて楽しむ集団遊びのことです。
子どもが友だちと積極的にかかわる姿が見られるようになると、保育にチーム遊びを取り入れることもあるでしょう。
ルールを守りながら勝ち負けを競う対戦ゲームなどの遊びを通して、子どもは自分の役割を見つけられるかもしれません。
保育園で行うチーム遊びには、次のようなねらいが挙げられます。
- 友だちと協力し合い、目標達成によろこびを感じる
- 自分の役割を見つけながらルールを守る大切さを学ぶ
- 友だちと相談しながら、かかわりを深める
チーム遊びは、集団で協力し合いルールを守ることが求められるでしょう。
そのため、遊び方を理解できるようになる幼児クラスから楽しめそうです。
いろいろなチーム遊びのアイデアを知っておけば、運動会などの行事やイベントのときに活用したり、梅雨時の室内遊びなど普段の保育に取り入れたりできそうですね。
まずは、保育園でチーム遊びを行う際、どのようなやり方で進めればよいのかをみていきましょう。
保育園で行うチーム遊びのやり方
チーム遊びのやり方について順を追って説明します。
1.道具を用意する
チーム遊びに使う道具を用意します。
活動の前に使う道具を子どもたちと製作すれば、遊びに興味を持てるきっかけになるかもしれません。
2.場所を確保する
チーム遊びをするときは、室内の場合保育室の床を使うのか、椅子に座りながら遊ぶのかなどを考えましょう。
大人数で体を動かすチーム遊びをする際には、ホールや園庭、公園など広いスペースを確保する必要があるかもしれません。
3.チーム分けをする
クラスの班でチーム分けしたり、男女で2チームに分かれたりするのもよいでしょう。
あるいは、チーム分けそのものにゲームの要素を加えるのも楽しそうです。
くじを引く
割り箸の先にマジックで色をつけておいて子どもに引いてもらいましょう。
赤青黄の3色なら3つのチームに分けられるので、必要なチーム数に応じて色の種類を調整するとよさそうです。
誕生月で分ける
あらかじめ誕生月の人数を把握しておき、「〇月生まれの人」などと呼びかけながら集合をかけるのもよいでしょう。
子どもが自分の誕生月を覚えるきっかけにつながるかもしれませんね。
4.ルールを説明する
チーム遊びには、順番に行う、仲間にバトンタッチをするなどさまざまなルールがあります。
そのため、遊びに入る前に、子どもにルールや役割を説明しましょう。
保育士さんや代表の子どもが前に立って、遊びの流れを実演すると伝わりやすいかもしれません。
説明を聞きながら子どもがチーム遊びに興味をもち、ワクワクできるような雰囲気を作れるとよいですね。
次に、保育園で行うチーム遊びのアイデアを紹介します。
簡単1分登録!転職相談
転職に関するご質問や情報収集だけでもかまいません。
まずはお気軽にご相談ください!
読んでおきたいおすすめ記事
保育士をサポート・支える仕事特集!異業種への転職も含めた多様な選択肢
保育士の経験を経て、これからは保育士のサポート役として働きたいという方はいませんか?責任の重い仕事だからこそ、人の優しさや支えが必要不可欠な仕事かもしれませんね。今回は、保育士さんをサポートする・支え...
在宅ワークで保育士資格を活かせる仕事とは?自宅でできる保育関係の仕事を徹底解説
通勤時間なく働ける在宅ワークをしたいと考えても「保育士は無理なんじゃないか……」とあきらめている方はいませんか?保育園の事務職や保育ママ、保育園業務のサポートなど、保育士の経験や資格を活かして自宅でで...
病院内保育とは。役割や仕事内容、病院内保育士として働くメリット
病院内保育とは、病院や医療施設の中、または隣接する場所に設置されている保育園のことです。保育園の形態のひとつであり、省略して院内保育と呼ばれることもあります。転職を考えている保育士さんの中には、病院内...
子ども・赤ちゃんと関わる仕事31選!資格の有無や保育士以外の仕事を関わる子どもの年齢別に紹介
子どもと関わる仕事というと主に保育園や幼稚園を思い浮かべますが、それ以外にも意外とたくさんあります!今回は赤ちゃんや子どもと関わる仕事31選を紹介!無資格で活躍できる職場もまとめました。子どもと携わる...
保育士を辞める!次の仕事は?キャリアを活かせるおすすめ転職先7選!転職事例も紹介
保育士を辞めたあとに次の仕事を探している方に向けて、資格や経験を活かせる仕事を紹介します。ベビーシッターなど子どもと関わる仕事はもちろん、一般企業での事務職や保育園運営会社での本社勤務といった道も選べ...
保育士から転職したい!転職先としておすすめの異業種22選。保育士以外の仕事やメリット・デメリットも
保育士以外から異業種への転職を考えている際、どのような転職先がおすすめなのでしょうか。今回は、次の仕事として保育士から転職しやすいおすすめの異業種22選を紹介します。保育士から異業種に転職するメリット...
保育園運営会社の仕事内容とは?本社勤務でも保育士資格は必要?働くメリットや求人事情まで
保育園運営会社にはどんな仕事があるのでしょうか?保育園運営会社で働くことは「本社勤務」とも呼ばれ、保育園の運営に携わる仕事として、主に一般企業に就職したい保育士さんにとって人気の高い職種のようです。今...
【2024年最新】保育士に人気の転職先ランキング!異業種や選ばれる職場を一挙公開
保育士の資格を活かして働ける人気の転職先をランキング形式で紹介!企業主導型保育園や病院内保育所、ベビーシッターなど保育士経験やスキルを活かせる職場はたくさんあります!今回は保育施設や異業種別に詳しく紹...
【完全版】保育士資格を活かせる仕事・働ける企業25選!
保育園で保育士として働くのが辛いと感じて、転職を考えているという方がいるかもしれません。しかし、せっかく取得した保育士資格を活かして働きたいですよね!保育士として得たスキルや経験は一般企業や福祉施設、...
【2024年最新版】幼稚園教諭免許は更新が必要?廃止の手続きや期限、対象者をわかりやすく解説
幼稚園教諭免許は更新が必要なのか、費用や手続き方法などを知りたい方もいるでしょう。今回は、2022年7月1日より廃止された教員免許更新制について詳しく、そしてわかりやすく紹介します。幼稚園教諭免許を更...
保育士は年度途中に退職してもいいの?理由の伝え方や挨拶例、再就職への影響
「年度途中で退職したい...けれど勇気が出ない」と悩む保育士さんはいませんか。クラス担任だったり、人手不足だったりすると、退職していいのか躊躇してしまうこともありますよね。そもそも年度途中で辞めるのは...
幼稚園教諭からの転職先特集!資格を活かせる魅力的な仕事18選
仕事量の多さや継続して働くことへの不安などを抱え、幼稚園教諭としての働き方を見直す方はいませんか。幼稚園教諭の転職を検討中の方に向けて、経験やスキルを活かせる18の職場を紹介します。保育系の仕事から一...
【2024年度】放課後児童支援員の給料はいくら?年代別の年収やこの先給与は上がるのかを解説
放課後児童クラブや児童館などで働く「放課後児童支援員」の平均給料はいくらなのでしょうか。別名「学童支援員」とも呼ばれ、「給与が低い」というイメージがあるようですが、国からの処遇改善制度などにより、これ...
保育士が働ける保育士以外の仕事21選。資格や経験を活かせるおすすめの就職先
保育園以外の職場に転職・就職先を探す保育士さんもいるでしょう。今回は企業内保育所や託児施設、児童福祉施設など、保育士さんが働ける保育園以外の職場を21施設紹介!自身の働き方や保育観を見つめ直し、勤務先...
- 同じカテゴリの記事一覧へ
【室内】保育園で楽しめるチーム遊びのアイデア
室内で楽しめるチーム遊びのアイデアをまとめました。
ジェスチャーゲーム
遊び方
1.クラスをいくつかのグループに分けます。(1チーム5人程度)
2.チームごとに1列に並んでもらいます。
3.先頭にいる子ども以外は後ろを向きます。
4.先頭にいる子どもにお題を見せます。
5.先頭の子どもがお題を理解したらスタートします。
6.先頭の子どもは、2番目の子の肩を叩いてジェスチャーを見せ、理解できたら3番目、4番目と続いていきます。
7.最後の子どもがお題を分かったら、保育士さんのところまで来て正解を伝えてもらいましょう。
8.一番早く正解したチームの勝ちです。
ポイント
特別に用意するものが必要ない、準備いらずのゲームです。
天候により急に外遊びができなくなったときでも、室内で楽しくすごせそうですね。
ジェスチャーのみで声を出してはいけないことや、答えを言わないように気をつけることなど、子どもにしっかりルールを伝えてから遊ぶとよいでしょう。
新聞島(再生時間:1:13~)
用意するもの
- 新聞紙(1人1枚)
遊び方
1.2つのチームに分かれます。
2.1人1枚の新聞紙の上に立ち、保育士さんと一斉にじゃんけん対決をします。
3.負けた人は新聞紙を半分に折って、その上に立ちます。
4.保育士さんとのじゃんけんを繰り返し、負ける度に新聞紙を半分に折ります。新聞紙の上に立てなくなったらその場でしゃがみます。
5.最後まで残った子どもがいるチームの勝ちです。
ポイント
この遊びは1対1でも楽しめますが、チーム対抗にアレンジしてみましょう。
1枚の新聞紙に2人で立って遊んだり、チームから1人ずつ代表を決めて勝ち抜き戦にしたりしてもおもしろいかもしれませんね。
カードめくり
用意するもの
- 丸い盤(表と裏に赤と白の画用紙を貼っておく)
遊び方
1.赤と白の盤の数を揃えて、床に並べます。
2.2つのチームに分かれ、スタートの合図で自分のチームの色が多くなるようにめくります。
3.終わりの合図で、表になっている色の多いチームが勝ちです。
ポイント
事前に子どもといっしょに丸い盤を作りましょう。
好きな絵をかいて仕上げれば、子どもたちの活動意欲が高まるかもしれません。
チームごと1人ずつ順番に出て時間内にめくる、リレー形式にしても盛り上がりそうですね。
雑巾がけリレー
用意するもの
- 雑巾(チーム分)
遊び方
1.チームのスターターは、雑巾に手を置いて準備態勢を整えます。
2.先生の合図で、スタート地点より雑巾がけをします。
3.次の子どもへ雑巾をバトンタッチし、アンカーまで順に雑巾がけをします。
4.最後の子どもが早く雑巾がけをし終えたチームの勝ちです。
ポイント
雑巾をリレーのバトンのように使います。
雑巾がけの距離によっては、往復して次の子どもへ交代するなどコースを工夫しましょう。
また、新聞紙を折りたたみ、雑巾の代わりにしてもよいかもしれません。
保育室や廊下、ホールの床などがきれいになるので、ゲームとして楽しみながら定期的に行ってもよいですね。
ボール渡し
遊び方
1.チームごとに縦一列に並び、先頭の子どもがボールを持ちます。
2.先生の合図で、正面を向いたまま後ろに並んでいる子どもへボールを渡します。
3.最終列の子どもまでボールが渡ったら、今度は先頭の子どもまでボールを順番に渡します。
4.先頭の子どもまで一番早くボールが渡ったチームの勝ちです。
ポイント
途中でボールが転がったら素早く取りにいき、戻った場所から再開します。
5歳児クラスでは、子どもと相談しながらルールを決めてもよいかもしれません。
ボールを頭上から渡したり、足を開いて間をくぐらせたり、いろいろな渡し方を考えてみましょう。
積み木リレー
用意するもの
- 積み木
- 机
遊び方
1.あらかじめ保育士さんが積み木で見本の形を作っておきましょう。
2.1人1個ずつ積み木を持ち、チームごと一列に並びます。
3.先生の合図で先頭から順番にポイント地点へ移動し、見本の形になるよう積み木を重ねます。
4.一番早く積み木で見本と同じ形を作れたチームの勝ちです。
ポイント
1人2個ずつ積み木を持ったり、2巡ずつ行ったりしてもよいかもしれません。
5歳児クラスであれば、形だけでなく色も忠実に再現したり、一度完成形を見せて記憶してもらったりすることで、リレーの難易度が上がるでしょう。
【屋外】保育園で楽しめるチーム遊びのアイデア
maroke/shutterstock.com
屋外で楽しめるチーム遊びのアイデアをまとめました。
水運びリレー
用意するもの
- ポリバケツ(チーム数)
- 絵具
- ペットボトル(チーム数)
- コップ(チーム数)
- 包装紙
遊び方
1.ポリバケツの中に絵具で色水を作り、スタート地点に置きます。
2.ペットボトルを包装紙で包み、ゴール地点に置きます。
3.チーム1列に並び、順番にバケツの色水をコップですくい、こぼさないように進みます。
4.ペットボトルへ色水を入れたら戻り、次の子どもへバトンタッチします。
5.時間内により多くの色水をペットボトルに入れることができたチームの勝ちです。
ポイント
最後まで水量がみえないよう、ペットボトルを包装紙で包みましょう。
時間内であればチームで何巡行ってもよいというルールや、ホールなど室内で行う場合は色水がこぼれたら雑巾で拭くルールなどを加えてもよいかもしれません。
移動玉入れ
用意するもの
- 籠
- 紅白の玉
遊び方
1.紅白のチームに分かれて、複数の紅白の玉を周辺に散らします。
2.保育士さんが籠を背負って動きます。
3.合図が鳴ったら自分のチームの色の玉を拾って、動く籠に狙い入れます。
4.制限時間内に籠に入った玉の数が多いチームの勝ちです。
ポイント
あらかじめ、籠にスズランテープをつけるなどして背負えるようにしておきます。
籠を背負った保育士さんは歩いたり走ったりと移動するスピードに変化をつけ、子どもの状況に合わせて難易度を調整しましょう。
保育士さんが鬼のお面などをつければ、一層盛り上がるかもしれませんね。
うずまきじゃんけん
遊び方
1.地面に渦巻きを大きくえがきます。
2.渦の中心に一つ陣地を作り、外側にももう一つ陣地を作ります。
3.子どもはそれぞれ自分の陣地からスタートし、渦の道を走って進みます。
4.途中で相手チームと対面したらそこでじゃんけんをします。
5.勝った子どもはそのまま進み、負けた子どもは自分の陣地に戻り次の子どもが素早くスタートします。
6.(3)~(5)を繰り返し、先に相手の陣地に辿り着いた方が勝ちです。
ポイント
じゃんけんを取り入れた遊びの1つです。
じゃんけんに負けたら、「負けた」と大きな声で味方に知らせるとよいでしょう。
うずまきの途中でケンケンをする場所などを作って、アレンジしてもおもしろそうですね。
保育園でチーム遊びを楽しむポイント
保育園でチーム遊びを楽しむためのポイントをまとめました。
子どもの年齢に合ったルール設定をする
ルールが難しいと遊び方を理解できない子どもが出てきてしまい、クラス全員で楽しめないかもしれません。そのため、子どもの年齢に合ったチーム遊びを用意するようにしましょう。
5歳児クラスは、遊びのなかで相談しながらルールを決めてもよいですね。
戸惑っている子どもがいたら保育士さんが個別にフォローするようにすると、遊び方を理解できそうです。
子ども同士が協力し合える遊びを選ぶ
子ども同士が力を合わせて楽しめるようなチーム遊びを用意しましょう。
例えば、水運びリレーのように、1人で行うには時間がかかりそうな作業があるような、チーム一丸となって成し遂げられる内容がよいかもしれません。
力量が均等になるよう配慮する
チームごとに人数にばらつきがある場合は調整するなどして、力量に差が出ないように工夫しましょう。
遊びの最中で力量に差があると感じた場合には、再度チーム分けを行ってもよいかもしれません。
保育園でチーム遊びを楽しみながら、友だちとの関わりを深めよう
今回は、チーム対抗で盛り上がる遊びのアイデアを紹介しました。
少人数で楽しめる内容や室内でできる遊び、身体を使いながら楽しめるゲームなど、いろいろなアイデアを知っておくと、幼児クラスの保育に役立つでしょう。
チームに分かれて遊ぶなかで団結力が生まれ、自分の気持ちを相手に伝えたり、相手の考えを汲み取ったりと、友だち同士でコミュニケーションを取り合う姿が見られるかもしれません。
チーム遊びを取り入れて、友だちとのかかわりをより深められるきっかけを作れるとよいですね。