転職活動中の保育士さんが悩みがちな履歴書や面接での「自己PR」の伝え方。自分自身の魅力をアピールするためには、どのような内容を盛り込めばよいのでしょうか。今回は、保育士の転職活動における自己PRの重要性や書き方のコツを紹介します。あわせて、中途採用の面接や履歴書に役立つケース別の例文もまとめました。
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目次
保育士の面接や履歴書で自己PRを求められる理由
自己PRとは、自分がどんな人物なのか、またどういった魅力があるのかを採用側にアピールするための文章です。
一般的に、履歴書や職務経歴書などの応募書類に記載するほか、面接の場面で求められることも多いでしょう。
特に書類選考は最初の選考ステップになるため、この段階で採用側に対して「会ってみたい」という印象を与えられるとよいですね。
そのためには自己PRで実績をアピールしたり、園でどのように活躍できるのか具体的に伝えたりして、採用した後の姿をイメージしてもらうことが重要です。
また、履歴書を書くときに手書きとパソコンのどちらにするか悩んでいる方もいるかもしれません。基本的にはどちらの作成方法でもかまわないので自分の書きやすいほうで決めるとよいでしょう。
応募先の保育園によっては、郵送やメール添付など書類の提出方法を指定される場合もあるので、状況に応じて選ぶとよいでしょう。
保育士の自己PRを作成する際の準備ポイント
yumeyume / stock.adobe.com採用側に会いたいと思ってもらえるような魅力的な自己PR文の作成ポイントを紹介します。自己PRを作成するときは、まず志望する園についてよく理解することが大切。具体的な方法を見ていきましょう。
園の理念や保育内容への理解を深める
転職したい園の保育理念や方針、保育の特徴などを事前に把握し、理解を深めるとよさそうです。これまでの自身の経験と志望先の園の特徴との関連性を見つけてアピールできれば、採用側は保育士として活躍する姿をイメージしてくれるかもしれません。
志望園の採用情報やホームページに目を通し、その園独自の特色や自身との共通点を見つけておくことがポイントです。
園との接点を作っておく
志望園との接点を作ることで、オリジナルな自己PRを作ることができるでしょう。
例えば、園見学や採用説明会に参加して職員さんの話を聞けば、園との接点が生まれるかもしれません。事前に接点を作れば、転職意欲をアピールできるチャンスにもつながりそうですね。
各地域で開催する転職・就職フェアに志望園が出展している場合もあります。参加するのも接点をもつ方法のひとつですね。
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保育士の自己PRでアピールできる長所
maroke / stock.adobe.com保育士さんが自己PRでアピールできる長所や経験をまとめました。
共感力がある
私は日々、どなたに対しても思いやりをもって接することを心がけて過ごしてきました。保育士としても子どもや保護者への気持ちに寄り添って対応したいと考えています。
保育士は子どもの気持ちに共感を示し、寄り添うことが大切な仕事です。
相手の気持ちに共感し寄り添えるという長所を述べることができれば、子どもや保護者に慕われる保育士をイメージしてもらいやすいかもしれません。
コミュニケーション能力が高い
前職では保護者の方や職員の方からの相談を受けることが多く、誠意をもって対応していました。貴園では今まで培ったコミュニケーション能力を活かして、丁寧に人と接したいと考えています。
コミュニケーション能力が高いことも、自己PRに活かせる長所でしょう。
能力の高さをアピールできれば、採用側に円滑な人間関係を築ける人材として印象づけることができそうです。どのような場面で円滑にコミュニケーションを取れるのか、具体的な説明を意識してみましょう。
責任感が強い
前職では生活発表会の企画や進行を任されており、最後まで責任を持って取り組むことができました。日々、子どもの命を預かっているという保育士の使命を大切に、仕事と向き合いたいと考えています。
経験を伝えることで「責任の大きな仕事を任せても大丈夫だ」といった印象を持ってもらえそうですね。責任感が強いことは大きなアピールポイントの一つになるでしょう。
視野が広い・細かいことにも気づきやすい
保育中に子どもたちをよく観察し、細かな感情や体調の変化に寄り添うことを大切にしたいと考えています。前職では季節の変わり目などに子どもが体調を崩しやすいため、保護者の方と頻繁に連絡を取り合い、見守っていました。
視野が広く些細なことに気づきやすいのも保育士の仕事にとって大切な要素になるでしょう。子どもの様子をしっかり観察し、普段との違いに敏感に気づける保育士さんということを長所として伝えられるとよいですね。
体力がある
私は学生時代からバレーやバドミントンなどスポーツを楽しみ、体力をつけてきました。今後も自分の体力を活かし、体調管理を大切にしながら仕事を頑張りたいと考えています。
保育園では、保育士さんが園児から病気をもらってしまうこともあるようです。そのため、体調管理という観点からも体力は重要なポイントになりますね。
体力があることを長所として伝えるには「2年間で病欠は0日でした」など具体的に書くとよさそうです。
前向きである
私はいつも物事をポジティブに考え、困難があってもその問題に向き合っていきたいと考えています。前職では雨天で行事が中止なった際、室内で『お楽しみ会』を開催し、子どもたちと楽しい時間を過ごすことができました。
思い通りにならないことや困難なこともあっても、諦めずに前向きな姿勢で仕事に取り組める保育士さんは、園にとって魅力的な人材となるかもしれません。
ピアノや歌に自信がある
5歳からピアノを習っており、歌をうたうことも大好きです。貴園では音楽を通して子どもたちの感受性や創造力を育めるよう、精一杯頑張りたいと思います。
保育園では、ピアノの伴奏に合わせてクラスで歌う場面や、保育士さんが手遊び歌を歌う場面などが多いですよね。
また、最近はリトミックに力を入れている園もあるため、音楽を得意とすることは武器になるかもしれません。
面倒見がいい
前職では学年主任の役職に就き、新人保育士さんの育成に関わっていました。困っている姿を見たときは親身になって相談に乗り、細やかな気配りを大切にしていました。
思いやりがある性格や常に周りに気を配れる視野の広さなどをアピールし「面倒見がいい」と思われるエピソードを伝えてみましょう。保育士として「適性がある」というイメージを持ってもらいやすいかもしれません。
【ケース別】保育士の自己PRの例文
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自己PRのポイントやアピールできる長所などを踏まえたうえで、面接や履歴書を作成するときに活用できる例文を紹介します。
例文1:自分の得意分野を活かす場合
私は絵や工作など、ものづくり全般が得意です。
前職で私が担当していたクラスには、工作を苦手とする子どもが多くいました。
子どもたちがつまずいた場合でも自力で完成させられるように、自分なりにアレンジした作り方を伝えながら援助していました。
その工夫により、私が担当する以前と比較して最後まで一人で作れるようになった子が増え、子どもたちがより達成感を味わってくれるようになりました。
貴園の教育方針にある、『子どもたちのクリエイティブな感性を磨くこと』を実現するにあたり、私は製作を通して子どもたちの感性を育てるサポートをしていきたいと考えております。
例文2:ブランクありで、育児の経験を活かす場合
出産を機に退職し、現在は2歳と4歳の子ども2人の育児をしております。ブランクがありますが、前職では4歳児と5歳児のクラス担任を務めた経験があります。
○年の保育経験に加え、自分の育児の経験を活かし、貴園の乳児クラスから年長クラスまで幅広く担当できると考えています。また、親となった今、保護者の気持ちをこれまで以上に深く理解できるようになりました。
子どもに寄り添いながら保育にあたるのはもちろんのこと、同じ子どもを持つ親として、育児の悩みに対するサポートを行いながら、保護者にもしっかり寄り添って働いていきたいと考えております。
例文3:実務経験の長さから得たスキルや長所をアピールする場合
私は、前園で後輩職員とパート保育士の7人をまとめる立場として、職員同士のコミュニケーションを円滑にする役割を担っておりました。
当初、パート職員の入れ替わりが激しく職員同士の会話があまりなかったのですが、その状況を変えたいと思い、自分から積極的にコミュニケーションを取ったり、朝礼のなかでグループごとに話をする時間を設けたりして、職員同士が話しやすいと思える雰囲気作りに努めました。
その結果、少しずつ会話が増えて雰囲気が改善したうえに、仕事でも互いに協力しやすい空気が生まれるようになりました。
貴園においても、自ら進んでコミュニケーションを取ることで、職員同士が意見を出しやすい雰囲気を作り、ひいては園全体でより園児のサポートができる体制を整えて参りたいと考えております。
例文4:自身の人柄を伝え、園に貢献できることをアピールする場合
私は、チームワークを大切にしながら仕事に取り組むことができます。
前園は独自の保育方針があり、保育に対して志の高い職員が多く集まっていたのですが、園での行事やイベントのたびに職員間での意見の対立が発生していました。
そこで、私は職員それぞれの意見を聞き『では子どもたちはどんな出し物ならよろこぶと思いますか?』と質問を投げかけ、お互いの意見を整理するようにしました。話し合いを進めるうちに意見の譲り合いが生まれるようになり、徐々に対立も減っていきました。
貴園においても、協調性を持って人と接し、職員とのチームワークを大事にしながら保育をしていきたいと考えております。
履歴書や面接に向けて自己PR文を作成するときは、今までの経験やエピソードと自分の長所や強みを具体的に絡めながらアピールしましょう。
そのうえで、どんな形で園に貢献できるのかを伝えるようにすると、説得力のある自己PRに仕上がりそうですね。
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保育士として、自身の魅力が伝わるような自己PRを作成しよう
中途採用における履歴書や面接で求められる自己PRは、自身の人物像や魅力を採用側に伝えるためのものです。
自己PRを作成するときは自身のアピールポイントを盛り込んで、魅力が伝わるように工夫できるとよいですね。
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