乳児院で働くには、必要な資格や仕事内容、給料などを把握することが大切です。1日の流れや求人の探し方などを知り、転職活動の参考にしてみてくださいね。今回は、乳児院について徹底解説します。乳児院の仕事の魅力や一日の業務スケジュールなども詳しくまとめました。
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乳児院ってどんな施設?
乳児院で働くには、まずは乳児院がどのような施設か理解することが大切です。
まずは、乳児院について詳しく見ていきましょう。
概要
乳児院とは、さまざまな事情により養育が難しい家庭の子どもを入所させ、保護者に代わって育てる福祉施設です。
入所理由は、親の精神疾患やネグレクト、虐待などさまざまで、主に0~2歳の子どもが入所しています。入所している子どもたちは、乳児院で24時間を過ごしています。
乳児院の職員配置基準
乳児院ではさまざまな職員が働いており、運営するにあたって配置基準が定められています。
乳幼児10人未満が入所する場合の配置基準
- 嘱託医
- 看護師/保育士/児童指導員:7人以上(看護師1人以上)
- 調理員(またはこれに代わるもの)
- 家庭支援専門相談員
乳幼児10人以上が入所する場合の配置基準
- 小児科の医師または嘱託医
- 看護師/保育士/児童指導員:乳児1.7人に対して1人(7人以上)
- 栄養士
- 調理員(全部委託する場合を除く)
- 個別対応職員
- 家庭支援専門相談員
看護師は乳児10人で2人以上、以下10人ごとに1人配置することが求められています。
また、乳幼児20人以下を入所させる施設では個別対応職員を置かなくてもよいとされており、さらに調理業務のすべてを委託する場合は調理員の配置も必要ありません。
職員の仕事内容・役割
乳児院で働く職員の仕事内容や求められる役割をまとめました。
子どもの養育
乳児院は、家庭で過ごすことが難しい子どもを受け入れ、生活の場を提供する施設です。
子どもの養育に関する職員の仕事内容や役割は以下の通りです。
- 子どもは大人との愛着関係を作り、安心して過ごすことで生きていくための土台の形成する
- 職員は親代わりとなり、子どもに愛情を注ぎながら養育する
- 障がいを持つ子どもや虐待を受けて心に傷を抱えた子どもなどに向けた手厚いケアを行なう
- 子ども一人ひとりに合わせて手厚いケアを行ない、健全な成長を支える
保護者支援
乳児院で過ごす子どもだけでなく、親である保護者のサポートをするのも重要な役割です。
保護者支援に向けた職員の仕事内容や役割は以下の通りです。
- 子どもたちの入所理由(虐待やネグレクト、精神疾患など)を把握し、保護者に向けて適切な支援を行なう
- 各家庭の状況や保護者の様子に合わせて、家庭で養育できるよう支援を進める
- 保護者自身が抱えている問題について児童相談所や病院、保健所などの関係機関と連携しながらサポートする
親子関係のサポート
家庭復帰や里親への引き取りなど、乳児院の子どもたちが家庭での養育が可能になるよう、親子関係の構築を支援しています。
親子関係のサポートに関しての職員の仕事内容や役割は以下の通りです。
- 子どもへの対応や世話の仕方のアドバイスや指導を行なう
- 親子がよい関係を形成できるようにきめ細やかにサポートする
- 各家庭の状況に合わせて育児相談に応じる
乳児院で働くにはどんな資格が必要?
では、乳児院で働くにはどのような資格が必要なのか、また求められるスキルなどを見ていきましょう。
乳児院で働くにはどんな資格が必要?
乳児院で働くには、以下のような資格が必要とされています。
- 医師免許
- 保育士資格
- 看護師資格
- 栄養士免許
- 調理師免許
- 児童指導員任用資格
他にも、社会福祉士や精神保健福祉士の資格を持っていれば、家庭支援専門相談員として働くことも可能です。
乳児院で働く看護師さんの役割や仕事内容が知りたい方はこちらをご覧ください。
乳児院で働く人に求められるスキル
乳児院で働く職員には、乳児保育に関する知識が必要になります。
そのため、0歳児~2歳児の乳児保育の経験がある保育士さんは、経験を活かして働けるでしょう。
また、乳児院では子どもの養育だけでなく保護者とのやり取りや関係機関との連携、職員同士でのコミュニケーションも大切になります。
そのため、いろいろな立場の人と関係を築けるコミュニケーション力も求められそうです。
乳児院で働くにはどうすればいい?
乳児院で働くには、まず求人を探してみましょう。
乳児院は保育業界専門の求人サイトで探すと見つけやすいかもしれません。
保育業界専門のサイトには、乳児院はもちろん保育士や看護師などの資格を活かして働ける児童福祉施設の求人が多数掲載されています。
他にも、乳児院が直接募集しているボランティアに参加して経験を積み、のちのち採用してもらう方法もあるようです。乳児院でボランティアとして活動したい方はこちらの記事をチェックしてみてくださいね。
また、転職活動のしかたが分からない方は転職エージェントを利用するのもよいでしょう。
エージェントを利用すれば、求人探しから内定まで手厚いサポートを受けることができますよ。
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乳児院の給料や待遇
続いて、乳児院での働き方や待遇などを見ていきましょう。
雇用形態
乳児院では正社員の他に、パートやアルバイトの職員も働いています。
正社員は基本的に早朝出勤や夜勤もあるようですが、パートやアルバイトの場合は1日数時間程度の固定シフトで働ける施設もあるようです。
乳児院で働く職員さんの給料は職種によって異なるでしょう。
保育士に限って言うと、月額17~24万円程度となっており、施設によっては保育園よりも高い給料をもらえるケースもあるかもしれません。
また、正社員として働けば夜勤手当や住宅手当などの各種手当をもらえる場合もあるため、基本給とあわせて待遇の内容も確認しておくとよいでしょう。
一方パートやアルバイトの場合、時給1000円~1500円程度が相場のようです。 保育士経験やスキル、地域によっては、相場よりも高い求人があるでしょう。 ただ、正社員とは異なり手当がつかないケースもあります。納得して働けるよう、応募する前に待遇についてチェックしておくとよいですね。
乳児院の仕事を紹介してもらう乳児院での働き方
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乳児院での働き方 続いて、乳児院で働く際にはどのような勤務体制になるのか詳しく見ていきましょう。
雇用形態
乳児院では正社員の他に、パートやアルバイトの職員も働いています。
正社員は基本的に早朝出勤や夜勤もあるようですが、パートやアルバイトの場合は1日数時間程度の固定シフトで働ける施設もあるようです。
1日のスケジュール
日勤のシフトで働いた場合の1日のスケジュール例を以下にまとめました。
時間 | スケジュール |
---|---|
7:00 | 起床 健康確認のため検温を行い、着替えを手伝います。 |
8:00 | 朝食 離乳食やミルクの介助をします。 |
9:00 | 遊び おもちゃで遊んだり、天気のいい日には戸外へ行ったりします。 |
11:00 | 昼食 自分で食べられる子には自立を促します。 |
12:00 | 午睡 着替えをして寝かしつけます。子どもが寝ている間に事務作業をします。 |
15:00 | おやつ |
16:00 | 遊び・入浴 入浴の介助を行います。幼い子どもは沐浴をします。 |
18:00 | 夕食 夕食の後は、入眠を促すようゆったりとした遊びをします。 |
19:00 | 就寝 このタイミングで夜勤の職員と交代します。 |
このように、子どもたちが家庭的な環境で安心して過ごせるようにゆったりと関わります。
他にも、月に一度誕生日会を開いたり、春や秋に遠足に出かけたりと、季節ごとに行事を行う施設もあるようです。
出典:社会的養護の施設等について/厚生労働省
出典:最低基準等及び措置費における職員配置基準について/こども家庭庁
出典:児童福祉施設最低基準/厚生労働省
乳児院で働くには保育士や看護師の資格取得を目指そう
乳児院で働くには、保育士資格や看護師資格、児童指導員任用資格などが必要となります。
パートやアルバイトでも働けますが、乳児保育や療育などの専門知識が求められるため正社員での募集が多いのが現状です。
これまでの経験を活かして働きたい方は、乳児院への転職を検討してみてはいかがでしょうか。
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