保育園の活動にジェスチャーゲームを取り入れてみましょう。ルールのある遊びを楽しめるようになる3歳児後半くらいからの室内遊びやレクにぴったりかもしれません。今回は、ジェスチャーゲームの遊び方や、子ども向けに説明する方法などを紹介します。また、遊びのねらいや活動前の導入についてもまとめました。
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目次
ジェスチャーゲームってどんな遊び?
ジェスチャーゲームは、出題者が声を出さずに身振り手振りだけでお題を表現し、回答者は何を表しているのかを当てるというシンプルなゲームです。
「声を出してはいけない」「回答者以外は答えを言ってはいけない」などの決まりがあるため、ルールを理解して楽しめるようになる3歳児後半以降の子どもにぴったりかもしれません。
また、大人数でも少人数でも遊べるため、保育園の室内遊びやバスレクなどで楽しめる遊びの一つでしょう。
お題によって難易度を変えることができるので、幅広い年齢の保育に取り入れやすいのも特徴です。
さらに、お題が書かれた紙を用意すれば簡単に始められるので、急な雨の日などの活動にもぴったりなゲームと言えそうですね。
まずは、ジェスチャーゲームを保育に取り入れるねらいや活動前の導入について見ていきましょう。
ジェスチャーゲームを保育に取り入れるねらいや導入
保育活動でジェスチャーゲームを行うねらいや導入のしかたを紹介します。
ねらい
ジェスチャーゲームをするのには、以下のようなねらいがあるようです。
- 友だちとの双方向のコミュニケーションを楽しむ
- イメージを表現することを楽しむ
言葉を使わずに伝えなければならないため、お互いに相手の意図を汲み取ろうと、より深いコミュニケーションをするようになるでしょう。
また、子どもたちがお題を自分なりに解釈して、思い思いにイメージを表現することを楽しむ姿が見られるかもしれませんね。
導入
ジェスチャーゲームの導入として、真似っこ遊びをしてみましょう。
たとえば、先生の動きを真似してもらったり、「バナナを食べているゴリラの真似をしよう」と言って、子どもたちに自由にゴリラの真似を楽しんでもらったりします。
年齢の低い子どもやまだジェスチャーをすることに慣れていない子どもの場合、「楽しいとき」「怒っているとき」など子どもたちがイメージしやすい感情を用いて、身振り手振りの表現に親しんでもらうのもよいかもしれません。
4歳児や5歳児など難易度の高いジェスチャーをできる子どもであれば、「〇〇が△△する動きを真似っこしてみよう」など、動作主と動きの両方をイメージする必要のあるお題などにチャレンジしてみてもよさそうです。
子どもたちが、「ジェスチャーは、自分が思う動物や人の動きの真似をすることなんだ」というイメージをつかめるような導入にすると、スムーズに活動に入ることができそうですね。
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保育に役立つジェスチャーゲームのルールと子ども向けの説明方法
ここでは、ジェスチャーゲームの基本的なルールと、子どもたちに説明する方法を紹介します。
ルール
用意するもの
- マジックペン
- スケッチブックなどの紙
遊び方
1.先生はスケッチブックにお題を書いておきます。
2.子どもたちを数人のチームに分けて、出題者を決めます。
3.先生は回答者の子どもたちから見えない位置に立って、出題者の子どもにお題を見せます。
4.出題者の子どもはお題を見て、声は出さずに体の動きだけで表現します。
5.回答者の子どもは何を表現しているのかを答えます。正解するまで何回答えてもOKです。
6.正解したら、次のお題をジェスチャーで表現します。
7.制限時間内に最も正解数が多かったチームが勝ちです。
ポイント
上記で紹介した遊び方以外にも、出題者を1問ずつ交代し、残りの子どもたちで回答していくというルールにアレンジすることもできます。
その場合、みんなが平等にジェスチャーできるので、飽きずに楽しむことができるでしょう。
また、出題者と回答者が1人ずつ交代していくリレー形式の遊び方もできます。
リレー形式にすると回答者が一人になるので、お題が難しいとなかなかクリアできないかもしれません。
その場合は、ルールにあわせてお題の難易度を変えてみてもよいですね。
子ども向けの説明の仕方
簡単なクイズをする
先生が出題者としてジェスチャーを行って、「これはなんの真似をしているでしょうか」と簡単なクイズをしてみましょう。
クイズであればなじみのある子どもも多いかもしれないので、どういう遊びなのか感覚的に理解できるかもしれません。
ジェスチャーゲームは声を出してはいけないことが重要なポイントとなるので、ルールを説明するときは「お口チャックで真似っこするよ」などと言えば、遊び方を覚えやすくなりそうですね。
ルールをわかっている子どもに実演してもらう
4歳児や5歳児など年長クラスのなかには、ジェスチャーゲームをしたことがある子どももいるかもしれません。
そこで、ルールを知っている子どもにみんなの前で実演してもらいましょう。
友だちが実際に遊んでいる風景を見れば、言葉で説明するよりも、視覚を通して遊び方を理解しやすくなりそうです。
また、子ども同士でルールを教え合うことで、子どもたちの協調性や社会性なども育まれるかもしれませんね。
保育園で楽しめるジェスチャーゲームのお題
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保育園でジェスチャーゲームをする際に活用できるお題の例を年齢ごとにまとめました。
3歳児向け
3歳児が行うジェスチャーゲームのお題は、子どもたちになじみのある簡単なものをテーマにするとよいでしょう。たとえば、以下が挙げられます。
- 動物(うさぎ、くま、ぶたなど)
- アニメのキャラクター
子どもたちが知っている動物を中心に出題すれば、子どもたちも答えやすくなるでしょう。
また、子どもたちが好きなアニメやテレビのキャラクターなどをお題にするのもよいかもしれません。
だし、なかには決め台詞などが特徴的なものもあるかもしれないので、できるだけ動きや見た目に特徴のあるキャラクターを選ぶと、3歳児に適した難易度となりそうです。
4歳児
4歳児が行うジェスチャーゲームのお題は、3歳児より少し難しい動きのあるものをテーマにするとよいでしょう。たとえば、以下のようなものが挙げられます。
- 保育園で遊んでいる遊びや遊具
- スポーツ(サッカーや水泳など)
保育園にある滑り台やブランコなどの遊具のほか、縄跳びなどの遊びも動きに特徴があるため答えやすいでしょう。
また、スポーツはもともと身体を動かすものなので難易度も低く、ジェスチャーゲームに向いているお題かもしれません。
5歳児
5歳児が行うジェスチャーゲームのお題は、3歳児や4歳児よりも難易度の高いものにするとよいでしょう。例として、以下が挙げられます。
- 日常生活で見られる動作
- 〇〇が△△している(△△している〇〇)形式
たとえば、「お風呂に入る」「掃除をする」など特徴的かつ、動きの少ない日常動作などをテーマにすると、答えにくくなってゲームが盛り上がるかもしれません。
また、「ケンカしている猫」など2つの言葉を組み合わせたお題を作ると、両方当てなければいけなくなるため難易度も上がっておもしろくなりそうです。
子どもたちと保育園でジェスチャーゲームを楽しもう
今回は、保育で行うジェスチャーゲームについて、ねらいや導入と、基本的なルールなどを紹介しました。
ジェスチャーゲームは身振り手振りでお題を表現し、回答者に答えを当ててもらうゲームです。
保育に取り入れるのには、子どもたちが友だちとのコミュニケーションを深めたり表現を楽しんだりするというねらいが挙げられます。
そのなかで、ゲームを通して「どうやったらより伝わるかな?」「相手は何を伝えたいのかな?」などと考えるきっかけが生まれ、相手への思いやりや表現力を育むことにもつながるかもしれません。
「ジェスチャー」という言葉はなじみがなくても「真似っこ」と言い換えればルール説明もしやすくなるでしょう。
活動に取り入れる年齢ごとに導入やお題の難易度を変化させて、保育園でジェスチャーゲームを楽しんでみてくださいね。