「かみなりどんがやってきた」など、多くの保育者から支持されている新作歌を作ってきた、遊び歌作家の鈴木翼さん。自身も8年間の現場経験を持つ元保育士です。
ご自身の経験を踏まえて、楽しく保育をするコツについて語ってもらいました♪
―鈴木さんの遊び歌は、予想の上をいくユニークな展開があって、大人も思わず楽しくなってしまいますよね。曲をつくる上で大切に思っているところはあるのですか?
やはり、保育現場や親子の間で、アレンジできる、遊びを広げられる余地を大切にしたいなと思ってます。
こちらの提示した振り付けや歌をマネして終わり、というものにはしたくないんですね。
「かみなりどんがやってきた」なら、雷さんにとられないように、おへそ以外にもいろんなところを隠すのですが、その順番とか、どこを隠すのかはアドリブになってます。
―手遊びって活動の導入でやるものとか、ちょっと子どもたちを落ち着かせる時に、といったイメージを勝手に持っていました。
それも一つではあるのですが、手遊びや遊び歌は、それ自体が楽しく、面白いものでないといけないと思うんです。
子どもたちを静かにさせたりとか、活動の導入とか、何かのためにでなく、手遊びや遊び歌自体だけで、思わず楽しくなっちゃうようなものを、と常に考えています!
そこで、楽しいというのは子どもはもちろんそうなんですが、まずは「保育者が楽しくなること」が大切だと思っていまして。
―「保育者が楽しくなること」とは?
保育士時代の実体験でもあるんですが、自分自身が「うわあ、この歌、面白いな!」というものを、自分で楽しんで子どもたちの前でやる。
そういう気持ちって子どもたちに伝わるんですよね。保育士になりたての頃、手遊びも1個しか知らなくて、緊張してばっかりだったから、子どもたちもノってくれなくて。
そんな時、本当に自分が楽しいって思える歌をやってみたら、一気にワッと盛り上がったことがあったんです。これが原体験ですね。
だから、まずは保育者自身が楽しめるような曲を作らないと、といつも考えています。
―保育者が楽めるかどうかは、働いている環境も大切だと思うのですが、講演や研修で多くの現場にいく中で、鈴木さんが「いい園」だなぁ、と思うポイントを教えてください。
子どもも先生も、ワッと一緒になって遊びをたのしんでいるような園は、素敵ですよね。
そういう園ではたいてい、コンサートでの歌や遊びもすっごく盛り上がってくれますし、きっと楽しく充実して働けるのではないでしょうか。
それと、子どもたちと先生の表情が明るいとか。先生同士のコミュニケーションが取れているところは、素敵だなと思います。
それから、僕が保育士になった頃は、30人面接を受けて3人しか受からないような時代でした。
今は求人のウェブサイトや転職の手助けをしてくれる会社さんもちゃんとあったりして、保育士の側が職場を選べる環境になってきたと思います。
そういう時代だからこそ、あまり職場同士を比べすぎるのもよくないのかなあ、と思います。
「ここはよくない」とすぐに見切ってしまうのではなく、「なるほどこういう保育もあるのか」と、受け入れて変わっていくことも、時に大事なんじゃないかなと思っています。
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プロフィール
鈴木翼(すずきつばさ)
東京都出身。あそび歌作家。保育士を経て、保育者向けの研修のほか、ファミリーコンサート、テレビ出演など幅広く活躍中。
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