身近な素材の一つであるビニール袋を製作に取り入れてみましょう。ビニール袋は切ったり絵をかいたりできるほか、中に物を入れるなどの使い方ができます。また、紙コップやストローと組み合わせれば、作品の幅が広がるかもしれませんね。今回は、保育園で楽しめる、ビニール袋を使った金魚やおばけなどの製作を紹介します。
Ksenia She/shutterstock.com
目次
保育園の製作に活用できるビニール袋の特徴とは?
保育園では、身近な廃材を利用してさまざまな製作をすることがあるでしょう。
なかでもビニール袋は、中に物を入れたり表面に絵をかいたりできるため、さまざまなアイデアに活用できるかもしれません。
ここでは、製作遊びに活用できるビニール袋の特徴を紹介します。
中に物や空気を入れられる
ビニール袋は、袋の形を利用して中に物や空気を入れられるという特徴があります。
たとえば、色がついていない透明なものを使えば、中身の色を変えることでさまざまな物に見立てることができるでしょう。また、ビニール袋の口にストローを差し込めば、空気を送り込んで遊べるおもちゃを作ることも可能です。
このような特性を活かせば、もくもくと煙をあげて発射するロケットや風に揺れるこいのぼりなどを作ることができますね。
水に濡れても使える
ビニール袋の特徴として、水に濡れても使えることが挙げられるでしょう。
耐水性があるため、ビニール袋を使った製作物を汚してしまったとしても、濡れたタオルで拭いたり水で流したりすることで汚れを落とすことができるかもしれません。
また、この特性を活かして水遊びに使えるおもちゃを作ることもできそうですね。
表面に装飾できる
ビニール袋の表面はつるつるとしているため、ペンで絵をかいたり、シールを貼ったりできるという特徴があります。
白色や透明の袋も多いので、カラーペンを使えば子どもたちの自由な装飾を楽しめるでしょう。
また、マスキングテープや丸シールなどを貼って、動物の顔を作ったりこいのぼりや魚のうろこを表現したりすることもできそうですね。
素材がやわらかく、軽い
ビニール袋はとても軽くやわらかいという特徴があります。
この特性を活かして、ビニール袋でおばけを製作し、ゆらゆらとした動きを楽しめるでしょう。ほかにも、軽さを利用すればパラシュートや凧などを作ることも可能ですね。
このように、ビニール袋にはさまざまな特性があります。
今回は、そんなビニール袋の特徴を活かした製作のアイデアを、遊び方やシーンごとにまとめました。
保育に役立つビニール袋を使った製作:~季節やイベント編~
まずは、季節の行事やイベントのときに活用できるビニール袋の製作を紹介します。
こいのぼり
用意するもの
- 傘用ビニール袋
- チラシや新聞紙
- 画用紙(うろこの形に切ったもの)
- 装飾用のシールやペン
- 輪ゴム
- 両面テープ
作り方
1.傘用ビニール袋の底の方に、黒いペンで目をかきます。
2.ビニール袋の真ん中あたりに画用紙で作ったうろこを貼りつけます。
3.(2)に空気を入れて膨らませ、口から5cm程度のところを輪ゴムでとめます。
4.チラシや新聞紙を丸め、細長い棒を作ります。
5.(3)の頭の方を(4)につければできあがりです。
ポイント
傘用のビニール袋に空気を入れて、風にたなびくこいのぼりを表現できる製作です。
うろこは画用紙を貼りつけて作ってもよいですが、直接ペンでかけそうであれば子どもたちにデザインしてもらうのもよいでしょう。自由にお絵かきすれば、子どもの個性が光るこいのぼりができあがりますね。
虫取り網(~1:45)
用意するもの
- 牛乳パック 1個
- ポリ袋 1枚
- ペットボトル 1個
- ビニールテープ
- セロハンテープ
- はさみ
- 両面テープ
- カッター
- キリ
ポイント
先生はあらかじめ牛乳パックをカットし、パーツを8枚用意しておきましょう。
ビニール袋をはさみでカットするのは少し難しいので、苦戦している子どもがいたら先生が袋をピンと張った状態にして持ち、子どもが切りやすいようにサポートするとよいかもしれません。(詳しい作り方はこちら)
ゆらゆらおばけ
用意するもの
- ビニール袋
- タコ糸
- 割りばし
- ペン
- セロハンテープ
- はさみ
ポイント
ビニール袋の中に上手く空気が入るように、一度袋を開いてくせをつけてから遊ぶとよいでしょう。
ビニール袋の口の部分に細く切ったPEテープを貼りつけて垂らせば、ゆらゆらと漂うクラゲにアレンジすることもできそうですね。(詳しい作り方はこちら)
おばけパック
用意するもの
- 牛乳パック 1個
- 傘用ビニール袋
- ストロー 1本
- ホチキス
- 黒いマジック
- テープ
- はさみ
- キリ
ポイント
牛乳パックを切ったり穴をあけたりする工程は先生が行いましょう。
表面に絵をかく工程でビニール袋がずれてしまったり、しわが寄ってしまったりすることが考えられます。
そのときは、先生がピンと張った状態になるようにビニール袋を押さえたり、ずれないようテープで固定したりすると子どもたちがお絵かきしやすくなるでしょう。(詳しい作り方はこちら)
雪だるま
用意するもの
- ビニール袋
- 紙コップ
- 毛糸(15cm×4本から5本)
- 綿
- 綿棒
- コットンボール
- 画用紙
- 接着剤
ポイント
綿をたくさん入れすぎてしまうと、あとから毛糸で結ぶ際にきれいな雪だるまの形にならなくなってしまうので、入れる量に注意しましょう。
毛糸で結ぶ以外の工程は比較的簡単なので、2歳児頃からチャレンジしてみてもよさそうです。
紙コップで作る帽子の色やマフラーとなる毛糸の色を変えて、オリジナルの雪だるま作りを楽しんでみてくださいね。(詳しい作り方はこちら)
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保育に役立つビニール袋を使った製作:~運動遊び編~
次に、保育園での運動遊びに活用できるビニール袋を使った製作を紹介します。
玉入れ
用意するもの
- 牛乳パック
- ビニール袋
- シール
- 新聞紙
- ペン
- ビニールテープ
- セロハンテープ
- はさみ
ポイント
牛乳パックを切る工程はあらかじめ先生が済ませ、子どもたちには組み立てや飾りつけをしてもらいましょう。
この玉入れは、室内での運動会や製作遊びの後のお片づけなどに活用できそうです。
「玉入れみたいにゴミを捨ててね」と声をかければ、子どもたちはゲーム感覚で楽しみながらお片づけできるかもしれませんね。(詳しい作り方はこちら)
パラシュート
用意するもの
- ビニール袋 1枚
- 同じ長さのタコ糸 4本
- トイレットペーパーの芯 1個
- 新聞紙 3~4枚
- 輪ゴム 1本
- カットした割り箸 1本
- セロハンテープ
- はさみ
ポイント
ビニール袋の軽さややわらかさを活かした製作です。先生は、あらかじめビニール袋を正方形にカットしておきましょう。
発射台からふわふわと飛んでいくパラシュートに、子どもたちの興味も惹きつけられるかもしれません。広いホールなどの室内でも遊べるほか、屋外で飛ばせば自然の風にゆれる様子を楽しめそうですね。(詳しい作り方はこちら)
凧
用意するもの
- ビニール袋
- PEテープ
- タコ糸
- セロハンテープ
- 装飾用のシールなど
作り方
1.ビニール袋の持ち手にタコ糸を結び付け、持ち手を作ります。
2.ビニール袋の口の部分にPEテープを貼り付けます。
3.ビニール袋の表面にシールなどで飾りつければできあがりです。
ポイント
持ち手の長さが短いと凧が上手く飛ばないので、少し長めに作るとよいかもしれません。
外で思いっきり走り回って、子どもたちと凧あげに挑戦してみましょう。その際は、電柱など周囲に何もないことを確認し、広い場所で行うことが大切です。
保育に役立つビニール袋を使った製作:~手作りおもちゃ編~
最後に、ビニール袋を使った手作りおもちゃの製作を紹介します。
ふぐ
用意するもの
- 透明なビニール袋
- シール紙
- 画用紙
- フェルトペン
- 色鉛筆
- 輪ゴム
- セロハンテープ
- はさみ
ポイント
先生があらかじめうろこの装飾を作っておけば、2歳児くらいの子どもから楽しめそうです。
上手くビニール袋を膨らませられない子どもがいたら、先生が素早く輪ゴムをとめてフォローしましょう。目や口はマスキングテープなどで代用すれば、水遊びにも使えるかもしれませんね。(詳しい作り方はこちら)
金魚
用意するもの
- 透明なビニール袋
- 折り紙
- モール
- シールなど
ポイント
この製作は、はさみやのりを使う工程がないので、乳児クラスの2歳児から取り組めるでしょう。
中に入れる折り紙の色を変えればカラフルな金魚を作ることができます。また、折り紙以外にもカラーセロハンやフラワーペーパー、色づけした綿などを入れてみても、異なる雰囲気の金魚ができあがるでしょう。
子どもたちの作ったものを、夏祭りの金魚すくいなどに活用してみるのも楽しそうですね。(詳しい作り方はこちら)
ロケット
紙コップ
<用意するもの>
- 紙コップ 大・小
- 折り紙
- 画用紙で作ったロケットのパーツ
- ビニール袋
- 折り紙
- ストロー
- はさみ
- テープ
- キリ
<ポイント>
紙コップのふちを切ったりキリで穴をあけたりする工程は、先生が行うようにしましょう。
ストローでたくさん空気を送り込むと折り紙がビニール袋の中できれいに舞い上がるので、ロケットが発射するときの様子をきれいに再現できそうですね。(詳しい作り方はこちら)
とびうおロケット
<用意するもの>
- 傘用ビニール袋
- マーカー
- 画用紙
- 両面テープ
- PEテープ
- はさみ
<ポイント>
先生は、画用紙で背びれや尾びれのパーツを作っておきましょう。
4歳児や5歳児であれば、線に沿ってカットする工程からチャレンジしてみるとよいかもしれません。
ビニール袋の中の空気が漏れないように、息を吹き込んだら素早く口を結ぶのがポイントです。
上手くできない子どもがいたら、先生が代わりに行うとよいでしょう。(詳しい作り方はこちら)
紙コップ動物
用意するもの
- 紙コップ 2個
- 傘ビニール 1枚
- ストロー 1本
- キリ
- はさみ
- セロハンテープ
ポイント
先生は、あらかじめ紙コップの側面にキリで穴をあけておきましょう。
犬のほかにもヘビやキリンなど、身体が長い動物にアレンジしても楽しめそうです。
ストローから息を吹き込んで動物の体がぐーんと伸びる様子を見たら、子どもたちは面白がってくれるかもしれませんね(詳しい作り方はこちら)
ホバークラフト
用意するもの
- ビニール袋
- ダンボール(土台部分と船体)
- 両面テープ
- セロハンテープ
- はさみ
ポイント
ビニール袋に空気を入れることで、浮きながら走る様子を表現できる製作です。
先生はあらかじめダンボールをビニール袋と同じ大きさにカットしておきましょう。複雑な工程は少ないため、3歳児頃から挑戦できるかもしれません
作り終わったあとは、誰のホバークラフトがより遠くまで進むのか競うゲームに発展させて遊んでも楽しそうですね。
ビニール袋を活用してさまざまな製作にチャレンジしてみよう
今回は、保育園で楽しめるビニール袋を使った製作のアイデアを紹介しました。
ビニール袋には、中に物や空気を入れられたり、表面に自由に装飾できたりといった特徴があります。これらの特徴を活用すれば、金魚やおばけ、凧などのおもちゃを作ることができるでしょう。
また、できあがった作品はごっこ遊びやゲーム遊びに展開することも可能です。
さまざまな使い方ができるビニール袋を、保育園の製作に活用してみてくださいね。