昨今では、スマホやタブレットで遊ぶのが大好き、という子どもが増えました。そんな中だからこそ、改めて見直したいのが昔ながらの「砂遊び」や「粘土遊び」。ものに頼らない遊びで、いかに子どもたちを盛り上げ、遊びを深めるかは保育士としての腕のみせどころでもあります。今回は感性を育む砂遊びや年度遊びについて紹介します。
そこで今回は、保育士であれば知っておきたい、子どもの五感を生かし、体と心の発達につながる遊びを紹介します。
五感で楽しむ「砂遊び」
外遊びの定番、子ども達が大好きな「砂遊び」。
遊んだあとは体中砂まみれになってしまいますし、砂場の衛生面や安全性を危険視する声もある為、保育士さんにとっては少し扱いに困る場面もあるかもしれません。
ですが「砂遊び」は、五感で楽しむことができ、さまざまな発達につながる王道の遊びと言っても過言ではないのです。
想像力&創造力が豊かになる
砂って、形がありませんよね。だからこそ、そこに無限の可能性があるんです。
子ども達は砂に触れ、まずは「感触」を知ります。
そして自分で何かを作り出すことの楽しさと、喜びを知ります。
自分で考える力を鍛え、想像力、創造力を豊かにしてくれるのです。
さまざまな感触を楽しむ
さらさらの砂、ドロドロの砂。砂はさまざまな感触を生み出します。
さまざまな感触に触れることは、現代の子どもにとっては貴重な「リアルな経験」です。
応用力が育つ
砂遊びの定番といえば「砂山」。ですが、そこから発展させていけば、家、城、動物、塀、椅子…など、なんでも作れてしまいます。
「何をつくったかゲーム」等に発展させると、物事を応用する力も芽生えるでしょう。
協調性が身に付く
砂場というのは、スペースが限られた空間です。だからこそ、子ども達は協調性を身に付けることができます。
スコップの貸し借りや場所の譲り合い、力を合わせて大きな作品を作るなど、楽しみながらコミュニケーション能力を育むことができるのです。
「砂遊び」は、全身を使って自然と触れ合うことで、五感で楽しむことができます。
安全面に十分配慮した上で、ぜひ取り入れてみてくださいね。
想像力を高める「粘土遊び」
子どもの遊び道具としてよく利用される、粘土遊び。
粘土遊びは、手で触れて物を作る創造力や、力加減の必要性など、指先を使った手先の器用さも育ちます。
準備も簡単なので、保育士さんにとってもお助けアイテムになりますね。
粘土遊びがもたらす効果
・創造力のアップ
自分で作ろうと思ったものを形にする、粘土遊び。
繰り返すことで、子ども達の「創造力」を育てることができます。
実際に、粘土遊びを子どもにやらせてみると、最初は丸や四角など簡単なものしか作れない子も、徐々に独創性のある作品がつくれるようになってきますよ。
・集中力のアップ
周囲に流されず、作品を完成させたい。
自分で決めたことのために、やり抜く。
こうした経験が、「集中力」の育みにつながります。
・手先の器用さ
粘土の作品は、基本的に「手」で作り上げます。
最初に粘土をこねるときは手のひら全体を使い、細かい部分は指先を使って…といったように、粘土遊びを通して、手の使い方を学ぶことができます。
粘土遊びの注意
粘土遊びで良くあるのが、「子どもが粘土を口に入れてしまう」という場面。
そこで、「小麦粉粘土」のように、比較的安全性が高いもので粘土遊びをするのも良いでしょう。
この小麦粉粘土、市販もされていますが、実は身近な材料で簡単に作ることができるんです。
その作り方をご紹介します!
小麦粉粘土の作り方
適当な大きさのボウルに小麦粉を入れ、塩、油を入れ、水を少しずつ入れて様子を見ながら練って、ちょうど良い固さになったら水を入れるのをやめます。
後は、白くて柔らかい粘土になるまで混ぜましょう。
年齢別粘土遊び
・1~2歳
粘土をちぎったり、こねたり、転がしたり、手をたくさん使って、自由に感触を楽しんでもらいましょう。引っ張ったり押したりと、行動によって形に変化が生まれ、子どもたちの興味が広がります。
・2~3歳
子ども達に、積極的に言葉かけをしましょう。「お花は何色で作るの?」「こっちのほうが大きいね」「伸ばすと細くなるね!」などと声をかけることで、比較概念や色・形の名前なども覚えるようになります。
・4~6歳
作りたいものが、これと決まっていない子どもには、テーマを投げかけてみて、それに対して好きなものを作る粘土遊びもオススメです。
例えば、「動物」「お花」「食べもの」などなど。作ることで、立体的に組み立てる想像力が身に付きます。
作り終わったら、作品を使った「ごっこ遊び」などで遊ぶのもよいですね。
簡単1分登録!転職相談
転職に関するご質問や情報収集だけでもかまいません。
まずはお気軽にご相談ください!
読んでおきたいおすすめ記事
保育士をサポート・支える仕事特集!異業種への転職も含めた多様な選択肢
保育士の経験を経て、これからは保育士のサポート役として働きたいという方はいませんか?責任の重い仕事だからこそ、人の優しさや支えが必要不可欠な仕事かもしれませんね。今回は、保育士さんをサポートする・支え...
在宅ワークで保育士資格を活かせる仕事とは?自宅でできる保育関係の仕事を徹底解説
通勤時間なく働ける在宅ワークをしたいと考えても「保育士は無理なんじゃないか……」とあきらめている方はいませんか?保育園の事務職や保育ママ、保育園業務のサポートなど、保育士の経験や資格を活かして自宅でで...
病院内保育とは。役割や仕事内容、病院内保育士として働くメリット
病院内保育とは、病院や医療施設の中、または隣接する場所に設置されている保育園のことです。保育園の形態のひとつであり、省略して院内保育と呼ばれることもあります。転職を考えている保育士さんの中には、病院内...
子ども・赤ちゃんと関わる仕事31選!資格の有無や保育士以外の仕事を関わる子どもの年齢別に紹介
子どもと関わる仕事というと主に保育園や幼稚園を思い浮かべますが、それ以外にも意外とたくさんあります!今回は赤ちゃんや子どもと関わる仕事31選を紹介!無資格で活躍できる職場もまとめました。子どもと携わる...
保育士を辞める!次の仕事は?キャリアを活かせるおすすめ転職先7選!転職事例も紹介
保育士を辞めたあとに次の仕事を探している方に向けて、資格や経験を活かせる仕事を紹介します。ベビーシッターなど子どもと関わる仕事はもちろん、一般企業での事務職や保育園運営会社での本社勤務といった道も選べ...
保育士から転職したい!転職先としておすすめの異業種22選。保育士以外の仕事やメリット・デメリットも
保育士以外から異業種への転職を考えている際、どのような転職先がおすすめなのでしょうか。今回は、次の仕事として保育士から転職しやすいおすすめの異業種22選を紹介します。保育士から異業種に転職するメリット...
保育園運営会社の仕事内容とは?本社勤務でも保育士資格は必要?働くメリットや求人事情まで
保育園運営会社にはどんな仕事があるのでしょうか?保育園運営会社で働くことは「本社勤務」とも呼ばれ、保育園の運営に携わる仕事として、主に一般企業に就職したい保育士さんにとって人気の高い職種のようです。今...
【2024年最新】保育士に人気の転職先ランキング!異業種や選ばれる職場を一挙公開
保育士の資格を活かして働ける人気の転職先をランキング形式で紹介!企業主導型保育園や病院内保育所、ベビーシッターなど保育士経験やスキルを活かせる職場はたくさんあります!今回は保育施設や異業種別に詳しく紹...
【完全版】保育士資格を活かせる仕事・働ける企業25選!
保育園で保育士として働くのが辛いと感じて、転職を考えているという方がいるかもしれません。しかし、せっかく取得した保育士資格を活かして働きたいですよね!保育士として得たスキルや経験は一般企業や福祉施設、...
【2024年最新版】幼稚園教諭免許は更新が必要?廃止の手続きや期限、対象者をわかりやすく解説
幼稚園教諭免許は更新が必要なのか、費用や手続き方法などを知りたい方もいるでしょう。今回は、2022年7月1日より廃止された教員免許更新制について詳しく、そしてわかりやすく紹介します。幼稚園教諭免許を更...
保育士は年度途中に退職してもいいの?理由の伝え方や挨拶例、再就職への影響
「年度途中で退職したい...けれど勇気が出ない」と悩む保育士さんはいませんか。クラス担任だったり、人手不足だったりすると、退職していいのか躊躇してしまうこともありますよね。そもそも年度途中で辞めるのは...
幼稚園教諭からの転職先特集!資格を活かせる魅力的な仕事18選
仕事量の多さや継続して働くことへの不安などを抱え、幼稚園教諭としての働き方を見直す方はいませんか。幼稚園教諭の転職を検討中の方に向けて、経験やスキルを活かせる18の職場を紹介します。保育系の仕事から一...
【2024年度】放課後児童支援員の給料はいくら?年代別の年収やこの先給与は上がるのかを解説
放課後児童クラブや児童館などで働く「放課後児童支援員」の平均給料はいくらなのでしょうか。別名「学童支援員」とも呼ばれ、「給与が低い」というイメージがあるようですが、国からの処遇改善制度などにより、これ...
保育士が働ける保育士以外の仕事21選。資格や経験を活かせるおすすめの就職先
保育園以外の職場に転職・就職先を探す保育士さんもいるでしょう。今回は企業内保育所や託児施設、児童福祉施設など、保育士さんが働ける保育園以外の職場を21施設紹介!自身の働き方や保育観を見つめ直し、勤務先...
- 同じカテゴリの記事一覧へ
さまざまな遊びで、子ども達の感性を育もう
子ども達はいろいろな経験、遊びの中から学んで能力を伸ばしていきます。
遊びの中で育つ子ども達の「五感」を意識して、たくさんの可能性を引き出してあげましょう!