子どもたちに人気の鬼ごっこ、バナナ鬼。名前は聞いたことがある先生も多いかもしれませんが、どんなルールなのかや何歳から遊べるのか、氷鬼との違いは何かなど気になりますよね。 今回は、保育でバナナ鬼を行うときのルールや導入方法、指導案の書き方から楽しいアレンジ方法まで詳しく紹介します。
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バナナ鬼ってどんな遊び?
バナナ鬼とは、鬼ごっこのルールをアレンジした新しい鬼ごっこです。
鬼にタッチされた子どもはその場でバナナのポーズを取るという、ユニークなつかまり方が特徴になります。両手を頭の上で合わせたバナナのポーズがかわいらしいのも魅力といえるでしょう。
また、まだ鬼にタッチされていない仲間に「ムキムキ」と皮をむいてもらうと、再び逃げられるようになるのも特徴の一つかもしれません。
バナナ鬼は、鬼ごっこのルールを理解できるようになった4歳児から5歳児であれば楽しく遊べるでしょう。
まずは、保育でバナナ鬼を行うときのメリットや、氷鬼との違いについて紹介します。
バナナ鬼を保育で行うメリット
助け合いができる
バナナになってしまった仲間を、皮をむいて助けるというやりとりが一番のポイントといえるでしょう。子ども同士ふれあいながら遊ぶことができるので、一体感が生まれそうですね。
つかまった子どもが「助けて!」と自ら周りにアピールしたり、逃げている子どもが鬼の目をかいくぐって仲間を助けたり、お互い協力しあって遊ぶことの楽しさを味わったりできるでしょう。
ポーズをとってなりきる楽しさがある
両手を皮に見立てたバナナのポーズに、きっと子どもたちは大喜びでしょう。上手にバナナの真似をしている子どもを見つけたら、先生は褒めてあげるといいかもしれません。
「ムキムキ」と皮をむくしぐさも楽しいので、「はやく誰かを助けたい」という気持ちも生まれそうですね。
バナナ鬼と氷鬼との違い
鬼にタッチされた子どもを仲間が助ける遊び、というと「氷鬼」を思い浮かべる人も多いかもしれません。この2つの遊びは「タッチされたらその場から動けない」「まだつかまっていない仲間に助けてもらえる」という点が同じですね。
違いとしては以下の2つがあります。
- 氷鬼はつかまったときそのままのポーズで固まるが、バナナ鬼はつかまったらバナナのポーズをとる
- 仲間に助けてもらうとき、氷鬼はタッチで氷が溶けるが、バナナ鬼はバナナの皮をむいてもらう必要がある
氷鬼を普段から遊んでいる子どもであれば、バナナ鬼のルールも簡単に理解できそうですね。
バナナ鬼の基本的なルールと遊び方
バナナ鬼の詳しいルールを紹介します。
ルール
(1)鬼を決めます。
(2)鬼以外の子どもは鬼が10秒数える間に逃げます。鬼はみんなを追いかけ、タッチしていきます。
(3)タッチされた人は両手を挙げて手のひらを頭の上で合わせ、バナナの真似をします。
(4)バナナになった人は、まだタッチされていない人に皮をむいてもらうことで、再び自由に逃げることができます。
(5)鬼が全員をタッチし、バナナにすることができたらおしまいです。
全員つかまえるのに時間がかかるので、鬼の人数を増やすか、先に制限時間を決めるとよいでしょう。
かけ声をかけて遊んでみよう
- 鬼がタッチするときには「バナナ」と言う
- バナナをむいて仲間を助けるときには「ムキムキ」と言う
以上のようにかけ声を決めると盛り上がるかもしれません。
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バナナ鬼のアレンジ方法
そのままでも楽しいバナナ鬼ですが、慣れてきたらアレンジをして楽しむのもよいでしょう。 いろいろな遊び方があるので、子どもの様子を見ながらいっしょに遊んでみてくださいね。
スイカ鬼
バナナ鬼のスイカバージョンです。
タッチされた人は両手を挙げて丸を作り、スイカになります。まだ逃げている仲間に「パッカーン」とスイカを割ってもらうことで、また逃げることができますよ。
大仏鬼
バナナ鬼の大仏バージョンです。
タッチされた人は両手を合わせて大仏になります。逃げている仲間にタッチしてもらうことで、再び人間に戻って逃げることができます。
ロボット鬼
鬼が博士役、逃げる人がロボット役になります。
博士にタッチされるとロボットはスイッチが切れて動かなくなり、その場から動けなくなります。
まだ逃げている仲間のロボットにスイッチを入れてもらいましょう。そうすることで再び逃げることができます。
博士がロボット全員のスイッチを切ることができたら博士の勝ち、制限時間内に逃げきれたらロボットの勝ちです。
コンセント鬼
タッチされた人はその場で両手を腰に当てて、コンセントの差し込み口に変身します。
助けるために仲間は、両手を前ならえの形でまっすぐ伸ばし、「コンセント、がっちゃん」と言いながらコンセントの穴(腕と身体の間)に自分の腕を差し込みます。コンセントを差してもらった人はまた逃げることができます。
電子レンジ鬼
タッチされた人は凍ってしまい、両手を挙げたポーズから動けなくなります。
助けるには2人の仲間の協力が必要です。凍った人を囲うように、2人で両手をつないで輪を作ります。「電子レンジで」と言って2人でしゃがみ、「ちーん」と言いながら立ち上がり、解凍します。
2人で協力しないと助けられないのが電子レンジ鬼のポイントです。
魔法鬼
鬼はタッチするときに「〇〇になあれ」といって魔法をかけます。〇〇は動物でも食べ物でもなんでもよいでしょう。
魔法にかけられた人は変身してしまい、その場でものまねをしなければなりません。
まだ逃げている仲間にタッチしてもらうことで、魔法がとけて再び逃げることができます。
だんごむし鬼
逃げる人は、タッチされそうになったら「だんごむし!」と言って丸まることができます。だんごむしになると鬼にタッチされませんが、その場から動けなくなります。
仲間に「つんつん」とつついてもらうことで、だんごむしから元に戻ることができます。
鬼は、誰かをタッチするか、全員をだんごむしにしたら勝ちです。
バナナ鬼の指導案を書くときのポイント
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保育活動にバナナ鬼を取り入れるとき、指導案ではどのようなことに気をつけながら書くのがよいのでしょうか。
ポイントを紹介していくので参考にしてみてくださいね。
ねらい
ルールのある遊びを通して、友だちと協力しながら遊ぶ
バナナ鬼を通して、遊びの中でルールを学んでいくことが期待できるでしょう。
先生の説明を聞いてルールを理解することはもちろんですが、子どもたちは実際の遊びの中でルールを覚えていくのではないのでしょうか。
子ども自身が間違っている友だちに教えてあげるなど、友だちとルールを確認しながら遊ぶことで、社会性や規範意識が身につくでしょう。
また、バナナになったらタッチして助けられるというルールを通して、バナナになった子を助ける、タッチされたら大声で助けを求めるなど、子ども同士で協力し合って遊ぶことの楽しさを味わうこができそうです。
友だちとイメージを共有しながら遊ぶ
バナナという同じイメージを共有することで、想像力や仲間意識が生まれるでしょう。
遊びの中でバナナになりきるとともに、友だちに協力してむいてもらうことによってイメージを分かち合う楽しさを味わえそうです。友だちとのふれあいの中で、「いっしょに遊んでいる」一体感を感じとれるとよいですね。
導入
バナナ鬼の活動に入る前に、以下のような導入を行なってみてはいかがでしょうか。
歌、手遊び
歌や手遊びを行って、楽しい雰囲気を作っていくとよさそうです。バナナに関連したものだとイメージが膨らむかもしれませんね。
- とんでったバナナ
- バナナくんたいそう
- くいしんぼうゴリラ
このような歌や手遊びを導入にして、子どもと楽しく遊びましょう。下記の動画も参考になるので、活用してみてくださいね。
<【手遊び歌】ゴリラになりきって歌ってみよう♪くいしんぼうゴリラ >
何歳からでも楽しめるくいしんぼうのゴリラの歌です。
ゴリラの真似や果物の皮をむくしぐさを大げさにやると、子どもが喜びそうですね。
<次は何を食べようかな?手袋シアター「くいしんぼうゴリラ」>
手袋シアターは何歳でも集中して見ることができるでしょう。 全員からよく見えるように、座る位置や見せ方を工夫するとよいかもしれません。
準備体操
急に激しい運動をするとケガやトラブルを引き起こすおそれがあります。
安全に遊べるよう、全員で準備運動をすませてから活動しましょう。
普通の鬼ごっこを行う
走ることの楽しさを味わい、鬼ごっこ遊びへの気持ちを高めるために、導入として普通のルールの鬼ごっこをまずは遊んでみるとよいかもしれません。
子どもが鬼ごっこ遊びに慣れている場合は、氷鬼などの変形ルールから始めてもよいでしょう。
環境設定
気持ちよく安全に身体を動かすためにも、環境設定を工夫してみましょう。
ぶつからないように広い場所で遊ぶ
夢中で走っていると、つい視野が狭くなり子ども同士ぶつかってしまうかもしれません。
なるべくぶつからないように適切な広さを確保して遊びましょう。
また、ぶつかったり転んだりしても大きなけがにつながらないよう、置いてあるものをあらかじめ避けておくなど配慮することも大切です。
鬼がわかるようにマークをつける
鬼が判別できるように、鬼のマークを決めておきましょう。
帽子の色を変える、タスキをかける、お面をつけるなどすぐにわかるマークだとよいですね。 走るのに邪魔にならないようなマークが望ましいでしょう。
援助・配慮
子どもへの援助や配慮のポイントを紹介します。
まずは先生が見本になろう
まずは先生が鬼になってつかまえましょう。タッチした子に対して「〇〇ちゃん、バナナになった!」と声をかけるとよいかもしれません。
大人が2人以上いる場合は、鬼と逃げる役に分かれて、バナナになった子を先生が助けてあげるとわかりやすそうですね。
バナナのポーズの練習をしよう
鬼ごっこに入る前にバナナのポーズを練習してみましょう。
前で先生がやって見せたあとに、みんなでやるとわかりやすそうですね。
友だち同士で皮むきの練習もやってみると、「早く鬼ごっこの中でやりたい」と意欲がわきそうです。
ルールを守れるよう声をかけながら遊ぼう
ルールを覚えるまでは、先生がその都度個別に声をかけながら遊ぶのがよいでしょう。
楽しく遊ぶことが第一なので、叱るのではなく教えるというつもりで優しく声をかけるとよいかもしれません。
もし子どもたちから、「タッチしたのにバナナにならなかった」「〇〇ちゃん、皮をむいてないのに動いちゃう」などルールを守らないことに対して不満の声が出てきたら、どうしたらよいかみんなで話し合いながら考えていくとよさそうです。
バナナ鬼を保育に取り入れて、楽しく身体を動かそう
今回はバナナ鬼のルールや導入の方法、何歳から遊べるのか、指導案の書き方から楽しいアレンジ方法などを紹介しました。
バナナ鬼は、園での集団遊びに慣れてきた4歳児から5歳児の子どもにぴったりの遊びと言えるでしょう。氷鬼と似た部分もありますが、鬼につかまった友だちを助けるときに「ムキムキ」と皮をむいてあげると再び逃げられるようになるなど、ユニークさもあります。
基本的なルールはもちろん、遊び方を変えたアレンジ方法なども取り入れて子ども同士協力して遊べるバナナ鬼を通して、元気いっぱいに身体を動かして遊びましょう。