子育てと仕事の両立が大変!保育士を辞めたい…悩みの体験談と解決法、利用可能な支援制度まで紹介

「子育てと保育士の仕事を両立するのがつらくて、辞めたい」と感じる方はいませんか。シフト調整や園行事、家事に追われ、心身ともに疲れてしまうことも…。しかし、国の支援制度の活用や転職に踏み出すことで、家庭と仕事を無理なく両立できる環境を整えられる可能性があります。今回は、子育て中の保育士さんが仕事を辞めたいと感じるエピソードや解決方法、働き方の選択肢、支援制度などを詳しく紹介します。

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【体験談】子育てと保育士の両立は難しい!仕事を辞めたいと悩む理由

保育士として働きながら子育てをしていると、毎日が想像以上にハードでつらい…」と悩まれている方は多いかもしれません。

朝は登園準備に追われ、仕事が終わって帰宅しても家事や育児が待っています。

勤務日と子どもの行事が重なったり、感染症の流行で子どもが急に体調を崩したりすると、「休みたいけれど、休めない」というジレンマに悩むこともあるでしょう。

ここからは、子育て中の保育士さんがどのような悩みや不安を抱えているのか、詳しく紹介します。

朝の保育園登園から帰宅まで…シフト勤務が難しい

シフトが早番だったり遅番だったりでバラバラなので、生活のリズムが変わって大変です。

日中は園児のお世話や書類作成に追われ、あっという間に夕方になってしまい、帰宅しても夕食の準備や洗濯で手いっぱい。

本当は子どもに、ピアノや英語なども習わせてあげたいのですが、シフト調整ができるか不安…。

週末も買い物や家事であっという間に終わってしまい、正直クタクタです。仕事も育児もどちらも中途半端になった気がして、退職するべきなのか悩んでいます。

我が子の行事が園行事と重なる!スケジュール調整の大変さ

クラス担任をしているので、基本的に保育園の行事は休むことができません。

ただ、運動会や発表会が自分の子どもの開催日とかぶることがあり、「今日は、行けなくてごめんね」と思うと胸が痛みます。

夫に「この日はお願いできる?」と頼んで、なんとか都合をつけてもらうこともありますが、やっぱり仕事と育児の板挟みで、心は落ち着きません。

担任としての責任と、親として子どもに関わりたい気持ちの両方がぶつかる…私にとって一番つらい悩みです。

園児にはニコニコしているのに、我が子にはついイライラしてしまう罪悪感

保育園では園児に笑顔で接しているのに、家ではイライラしてしまい、子どもへの態度に反省することが多いです。

家に帰ると疲れや余裕のなさから、つい声を荒らげてしまったり、せかしてしまったり…。

保育士として頑張っていても、親としてはダメなんじゃないか」と自分の子育てに自信がなく、自己嫌悪に陥ることもあります。

子どもにも笑顔で接したいのに、気がついたら怒ってしまう自分に対して、どうしたらいいのかわからなくて…気持ちが落ち込むことが多いですね。

感染症の流行時期は困る…子どもの急な体調不良への対応が難しい

うちの子は身体が弱く、季節性のインフルエンザや溶連菌、感染性胃腸炎など、これまでに何度もかかってきて、「いつになったら身体が強くなるのだろう…」と考えてしまいます。

2歳児クラスの補助スタッフとして働いていますが、急な子どもの体調不良で休むときは、代わりの先生にお願いすることも多いです。

毎回、他の先生に「ごめんなさい」と謝るばかり…申し訳ない気持ちでいっぱいになり、「保育士を辞めた方がいいのかな」と考えてしまうこともあります。

小1の壁」がこんなに大変だとは…職場に迷惑をかける不安

子どもが小学校に入学してすぐは、午前中だけの授業を終えて、家に帰ってくる日が続きました。

人見知りが激しいため、学童保育に行くのを嫌がる日があり、対応や送迎に毎日バタバタです。

急な休みや早退が増え、職場に迷惑をかけてしまっていると思うと、精神的につらいです。

「小1の壁※」という言葉はなんとなく知っていたけれど、小学生になってからの仕事と子育ての両立が、こんなに大変だとは思いませんでした。

「小1の壁」とは…
子どもが小学校に入学することで、生活サイクルが変わり、保護者が子育てと仕事の両立が急に難しくなる状況のこと

体力がもたず、腰や肩の痛みも限界に近い毎日

毎日の保育業務は体力勝負で、園児と一日中動き回ると、帰宅時には全身がぐったりしています。腰や肩の痛みも少しずつ蓄積し、立ち上がるのもつらいと感じることも…。

我が子を抱っこしたり遊んだりする時間は幸せですが、身体は疲れきっていて、思うように遊んであげられないこともあります。

最近では、立ち仕事よりも座ってできる仕事に転職することも考えるようになりました。ただ、保育士の仕事は好きだから、「辞めたい…でもやっぱり辞めたくない」といつも葛藤しています。

このように子育て中のママのなかには、さまざまな理由で保育士を辞めるべきか悩んでいる方がいるようです。

ただ、悩みを抱えたままずっと不安な日々を過ごしていると、心身ともに疲弊してしまうこともあるでしょう。

現在、自分が抱えている問題と向き合い、どのように対処するべきかをしっかり考えることが大切ですね。

【子育てママ必見!】保育士を辞めたい気持ちを前向きに変える方法

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子育てと仕事の両立が大変で「保育士を辞めたい」と感じたときは、どのように風に対処すればよいのでしょうか。

ここでは、前向きに気持ちを切り替えるための具体的な方法を紹介します。

辞めたい気持ちを整理して、冷静に現状を見つめる

まずは、自分がなぜ辞めたいと思っているのか、どんな場面でつらさを感じているのかを紙に書き出してみましょう。

感情を言葉にすることで頭のなかが整理され、具体的な問題が見えてきます。感情に流されず、自分の状況を客観的に確認することが、前向きな一歩につながるでしょう。

問題を解決するための優先順位を明確にする

悩みや不安が多いと、どの問題から手をつければよいかわからず、さらに気持ちが重くなってしまうこともありそうです。

そんなときは、まず「自分が本当に改善したいことは何か」を考えてみましょう。

家事や育児、仕事のなかでストレスの原因になっているものをリストアップし、「優先度の高いもの」「後に対応できるもの」にわけるだけで、頭のなかが整理されるでしょう。

優先順位をつけて取り組むことで、漠然とした不安が減り、少しずつ状況をコントロールできる感覚が生まれるかもしれません。

落ち込みすぎないための心の整え方を知る

仕事と子育ての両立でつらいと、どうしても気持ちが沈みがちになることもありそうです。

その際は、心を整える習慣を取り入れることを意識するとよいでしょう。

  • 仕事が終わった後は、深呼吸や音楽を聴くことを意識して気持ちを切り替える
  • 仕事終わりに「今日自分が頑張ったこと」をひとつ見つけて、自分を褒める
  • 家事や育児のやることリストを紙に書いて目に見える形にして、頭のなかを整理する
  • 「甘いお菓子を食べる」「5分だけ自分時間を作る」など、ちょっとしたご褒美を取り入れる

大切なのは、自分に合った方法を見つけて実践することです。

心を整える習慣を意識すると、気持ちをリセットしやすくなり、前向きに子育てと仕事に向き合えるようになるかもしれません。

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【子育てママ必見!】保育士を辞める前に考えたい働き方の選択肢

子育てと保育士の仕事を両立できないと悩む方は、働き方の見直しを検討してみるのもひとつの方法です。

今の働き方が自分のライフスタイルに合っていない場合、想像以上の負担がかかっている場合もあるでしょう。

ここでは、子育て中の保育士さんが取り入れやすい働き方について紹介します。

時短勤務(短時間勤務)やパートで保育士を続ける

正社員保育士として勤務している方は、雇用形態を変えることで仕事との両立がしやすくなることが多いでしょう。

ただし、給料や手当が少なくなる可能性があるため、しっかり考えたうえで決断することが大切ですね。

時短勤務(短時間勤務)

正社員として働きながら、1日の勤務時間を6時間として、短くして働く方法です。

3歳児に満たない子を養育する労働者が対象で、給与は勤務時間に応じて減りますが、正社員としての雇用は維持されるため、活用を検討してみましょう。

パート

勤務時間や曜日を柔軟に設定できることが多く、家庭や子どもの予定に合わせて働きやすくなるでしょう。

給与は勤務時間に応じて支払われるため、正社員のときより給与が低くなることが多いようです。

子どもが大きくなってから正社員に戻る方もいるため、選択肢のひとつとして考えてみましょう。

働きやすい保育施設に転職をする

子育てと仕事の両立が難しい場合に、思い切って転職を検討するのもひとつの方法です。

勤務時間の融通が利きやすい園や、子育て中の職員へのサポートが整っている保育施設を選べば、安心して働くことができるでしょう。

自分のライフスタイルや子どもの状況に合わせて、園の環境を選ぶことが、心身の負担を軽減し、長く保育士として働き続けるためのポイントになるかもしれません。

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資格や経験を活かせる別職種を検討する

保育士としての資格や経験は、園での勤務以外にも活かせる仕事がたくさんあります。

保育士資格を活かしながら、子育てと両立しやすい仕事は以下の通りです。

  • 児童館・子育て支援センターの短時間勤務スタッフ
    午前中に活動が集中している業務を担当し、短時間勤務で働く

    児童館・子育て支援センター
    で働いてみたい
  • 歯医者や美容院の託児スタッフ
    お客さんの子どもを短時間で預かるため、働きやすい可能性がある
  • 写真撮影の補助スタッフ
    記念写真館などでの撮影補助や子どもの対応を担当し、保育経験を活かせる
  • ベビーシッター
    登録型が多く、自分の都合に合わせて働くことが可能で調整しやすい

    ベビーシッターとして
    働いてみたい

この他にも保育士資格を活かせる仕事はたくさんあるため、まずは転職エージェントなどにどんな職種があるのか確認することも大切です。

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在宅やリモートでできる仕事の可能性を探す

在宅やリモート勤務だと、通勤時間などを削減できるため、家庭や子育てと仕事の両立がしやすくなるでしょう。

資格や経験を活かして働ける仕事も多く、オンラインでの子育て相談教材作成記事執筆、さまざまな働き方があります。

自宅で自分のペースに合わせて仕事を行える点が魅力的な一方、自己管理や仕事へのモチベーションの維持が難しいケースもあるようなので、自分に合うかどうか検討することも大切です。

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    【子育てママ必見!】保育士の仕事との両立を助ける支援制度とは

    保育士として働きながら子育てを両立するためには、国や職場の支援制度を上手に活用してみましょう。

    どのような制度があるのかをチェックして、復職・転職などの際もお役立てくださいね。

    子育て家庭のための柔軟な働き方の措置

    2025年10月から子育て支援策として新しい制度が義務化されました。

    事業所は、以下の5つから2つ選択して導入する必要があります。

    引用:1.柔軟な働き方を実現するための措置等/厚生労働省

    3歳から小学校就学前までの子どもを育てる保護者が利用でき、各事業所での環境の整備が進められています。

    そのため、勤務先や転職先でどのような制度が導入されているかを事前に確認しておくことが大切です。

    たとえば、「養育両立支援制度」を導入している職場で働くと、1年間10日以上の休暇が付与され、保育園の行事や習い事の送迎などを理由に、時間単位で休暇を取得することが可能です。

    導入されている制度によって、勤務時間の調整や休暇の取得のしやすさなどが変わるため、きちんとチェックしてみましょう。

    子の看護等休暇制度

    子の看護等休暇制度は、子どもが病気やケガをした際に取得できる有給休暇です。子ども1人の場合は年間5日、2人以上の場合は10日まで取得することができます。

    この休暇は、子どもの急な発熱や通院はもちろん、子どもの入園(入学)式・卒園式といった行事を理由とした取得もできるため、子育て中の方々が安心して働ける環境を整える制度です。

    また、半日単位での取得が可能な場合もあり、家庭の都合に合わせて柔軟に使うことができるでしょう。

    勤務先によっては、子の看護等休暇の取得方法や有給扱いの条件が異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

    職場独自の子育て支援制度

    国の制度に加えて、職場独自の取り組みを行っている園があります。

    たとえば、

    • 保育料の一部を補助してくれる制度
    • 子どもの行事や発熱時に柔軟に対応できるシフト体制
    • 母子同園を推進

    などが挙げられます。

    こうした独自の制度がある職場では、子育てと仕事を両立しやすく、安心して長く働ける環境が整っているでしょう。

    転職を考えている方は、求人の福利厚生欄などで、子育て支援が充実しているかをチェックしてみましょう。

    子育てしやすい職場を
    紹介してもらいたい

    なかには、移住先で子育てと仕事を両立しやすい園を見つけて働いている方もいますよ♪

    出典:1.柔軟な働き方を実現するための措置等/厚生労働省出典:令和6年改正育児・介護休業法に関するQ&A(令和7年9月24日時点)

    読んでおきたいおすすめ記事

    子育てと保育士の仕事を両立できる職場を見つけよう!

    子育てをしながら保育士として働くことが大変…と悩んでいる方もいるかもしれません。

    しかし「子どもが好き」という気持ちがあるからこそ、保育の仕事を続けたいと感じる方も多いのではないでしょうか。

    2025年10月からは、養育両立支援休暇や柔軟な働き方の導入など、子育て中の方々を支える制度が整ってきています。

    そのため、子育て中の保育士さんが働きやすいよう、環境を整えている保育施設はたくさんあります!

    だからこそ、保育士を辞めたいと悩んだときは転職も視野に入れて検討してみましょう。

    保育士バンク!では、短時間勤務や休暇制度が整った園など、子育てと両立しやすい職場の求人も多数掲載しています。

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